日別アーカイブ: 2011/5/9 月曜日

石巻での日記 1日目 自分の目で見て感覚を掴む日

4月28日の仕事を終えて、ゴールデンウィークに突入した。その足で、飯田橋のボランティアセンターへ向かいボランティア保険に加入。中野に移動してホームセンター島忠で、友達と合流。友達は毎度おなじみのGoさん。前回のお手伝いに一式そろえたが、消耗品はダメになってしまったので新しいマスクやゴム手袋を買う。さくっと夕食をとり、家に帰って準備。猛ダッシュで荷物を一番大きなバックパックに詰め込み準備完了。新宿発仙台行きの夜行バスに飛び乗った。

翌朝5時に仙台に到着。いつも見る仙台の町がそこにはあった。バスを降りると、ボランティアに行きそうな方がいて数人と話しをした。荷物の大きさで1発で分かるのだ。そして、僕は長靴をバスのトランクに置きっぱなしにしたことに気づく。こんなミスをするとは。。。情けない。すぐに気づいたのでバス会社に電話をして、運転手さんと連絡を取ってもらい届けてもらった。石巻へは6時47分発のバスが始発だが、6時過ぎには長蛇の列。おそらく300人以上はいたと思う。僕たちは夜行バスで早く到着しているので、ほぼ先頭。問題なくバスに乗って2時間ほどで石巻へ。

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石巻駅から専修大学に向かう。重い荷物を背負って歩いて行くと1時間程度かかるので、タクシーを乗り合わせることに。すると、4月の頭に来たときとは少し町の風景が違っていた。何かなと思うと、道路脇に大量に積み上げられたガレキや車などが撤去されていたのだ。もちろん、まだまだ残っているが、メインストリートなどは依然と比べると撤去がすすみ、見通しが良くなっていた。

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石巻専修大学に到着すると、ボランティアセンターで新規ボランティアの受付。その後、テントを設営して、着替えてボランティアのマッチング。初日は15人ほどのチームで2年前まで背広屋さんをやっていたお宅の、水没した荷物の搬出とヘドロかき出し作業。部屋の中はタンスやら洋服やら、畳やらがごちゃごちゃで足の踏み場もなかったが、ひとつひとつ搬出していった。15人で家が一軒なんとか片付いた。

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正直言って、作業を始めると進むスピードの遅さに気が落ちる。みんな一生懸命やっているのだが、1軒の家がすべてぐしゃぐしゃになるということはそれだけ大変なのだ。けれども、ひとつひとつ搬出し、ヘドロをかき出していると絶対に終わりが見えてくる。地味な作業だけど少しずつ前に進んで行く。

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もちろん家の中が全てぐちゃぐちゃになっているので、元々ゴミだったものもあれば貴重品もある。写真や貴重品が入っていそうなタンスはお家の方に確認してもらった。すると、通帳と印鑑が見つかった。その時のおばあちゃんの、ほっとした笑顔は忘れられない。夕方から小雨がぱらついた。毎日のように夕方になると小雨がぱらついた。お家の方と話していて、ボランティアのお願いをボランティアセンターに届けて、2,3週間待ったと言う。家の片付けは1000人待ちだとか。

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なぜそうなのかと考えれば、ボランティアが足りない、受け入れる体制(テントサイト、ボランティアが増えた時の水、トイレ、資材など)が小さい、信号がつかなかったり、道にガレキがあるため渋滞が起こりやすい。正しい情報が伝わって来ない。などの理由だと思う。それぞれのエリアで全く状況が異なるのに、GWは人で溢れるから行かない方が良いとか、ボランティア渋滞を引き起こした大切な物資が届かないとか。マスコミ含めて我々は丸っとひっくるめて話しすぎてしまっている。確かに現地に迷惑をかけてはいけないけれど、最大限個別エリアの情報を得るようにして個人が行動すればいいのだけれど。その役に少しでも立てばと思い、ブログも書いてます。まあ、そんなにうまくいかないけれどね。そして、現地がそれぞれの情報を発信して、それを得られるようにする良い手段がないものかと、考えながら現場から戻った。

スコップや一輪車を洗い片付ける。リーダーは報告書を記入してボランティアセンターの事務局に報告。そんなことをしているともう6時。明るいうちに着替えや夕食をすませないといけない。山と同じで暗くなったら何かと不便だ。美しい夕日を眺めながら飯を食らう。今夜はラーメン。魚肉ソーセージも入れた。

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4月の頭にも石巻でお手伝いをしたが、ボランティアセンターを通しては初めてなのでボランティアセンターのやり方や習慣などを掴む日となった。初日ということもあって色々なことを考える暇もなく、バタバタと過ぎていった。まずは自分の目で見て感覚を掴む。あと3日間がんばろう。

暗くなると星が綺麗に瞬いた。テントで就寝。疲れているのですぐに寝た。