絵はがきが好きだ。
それは小説を書くとしたら、絵葉書をテーマにするぐらい。
いや、そんなに好きではないかもしれないが、何か気になる存在なのだ。だから、絵葉書について何度も書き残している。
そう、このブログを読んでいる珍しい人は、何度も絵はがきネタが、このブログに登場することを知っているかもしれない。
3月にキューバにいった。いつものように、街で絵葉書を買い、日本へと送る。今までの経験上、ロストする確率は低いのだが南米は怪しい。過去の経験上そんな感覚を持っていて、このキューバも届くか怪しいなと思っていた。
ひとまずキューバから、絵はがきを実家へと送った。届かないかもという第六感をもとに、現地で書いたけど送らず日本に持ち帰った。キューバから送った絵葉書が届かなかったら、日本で切手を貼って送ろうという思いで持ち帰ったのだ。
案の定、届かなかった。何度か届いたか母にメールで聞く。本人はとっくに日本だし、なんなら岐阜の実家にも帰っている。キューバから送ってから2ヶ月ほど届かないので、自分で持ち帰った絵はがきに日本の切手を貼り、東京の郵便局から送ったのが先週のことだ。
ちょうど昨日、不思議な絵はがきが届いたと母から連絡があり、事情を説明。そりゃ不思議だ、中身はキューバのことだし、2ヶ月前の日付も書いてあるし、でも日本の切手。なんじゃこりゃと。状況がつかめたようで、それで、まあ、気長に待とうという感じで終わった。
仕事とか短期の海外旅行を除き、自分が旅だと考えて出掛けたときは、いつも絵はがきを送っている。なんだろう、その国で書いたものがどんぶらこどんぶらこと、日本まで時間をかけてやってくる。その国の空気を吸ったものが、届くってなんだか想像力を掻き立てて好きなのだ。
すると、今日キューバからの絵はがきが届いたよと、メールが来た。えっ!?嘘っ!?本当!?
なんだろう。偶然に過ぎないのだが、あれだけ届かなかったら絵はがき。諦めて、日本からもう一通を送った。それが届いた翌日、キューバからの絵葉書が2ヶ月の旅を終えて届く。すこし、長旅が好きなのだろうか。迷子になって、楽しんでいたのか、不安がっていたのか。
この時間が、タイムスリップして、その絵はがきを書いた瞬間に僕らを連れ戻してくれる。そんな力が絵はがきにはある。まるで、日本から送った絵はがきが呼び水みたいにして、翌日にキューバから絵葉書が届く。
ただの偶然に過ぎないのに何か絵はがきに、不思議な力を持っているように感じてならない。
送信者 Aconcagua&Patagonia |
そんな、不思議な時間のマジックを絵葉書はアコンカグアの時も起こしてくれている。
送信者 ドロップ ボックス |