月別アーカイブ: 2011年9月

【PNG紀行1】未知の国パプアニューギニアへと舵を切る

【PNG紀行1】未知の国パプアニューギニアへと舵を切る

最近は海外の旅をしていなかったし、休みが12日ほどまとまってとれるので、どこかに行こうと思った。
いきたい場所のNo1はアフリカ(ナミビア、マリ、キリマンジャロなど)だったが、どう調べても時間が足りない。
そこで、近場で行き先を探していて、モンゴル、バングラディッシュ、旧満州などが候補に上がった。
でも、なんだかしっくりこなかった。

そんな時に、海外の山を調べていたらパプアニューギニアのウィルヘルム山に出会った。
パプアニューギニア(PNG)という未知の国に惹かれるものがあり、直感でパプアに即決した。

パプアといえば、トカラ列島あたりにある祭りと共通する祭り(仮面神)があり、昔に繋がりがあったという説もある。
鹿児島の島の祭りには非常に興味があるので、パプアの祭りにも一度行ってみたいと思っていた。

送信者 パプアニューギニア2011

そこで、調べてみると旅の期間中にマウントハーゲンショーという大きなお祭りがあると分かった。
これは、行くしかない。優先順位はウィルヘルム山からハーゲンショーに変わった。

そして、成田からパプアの首都であるポートモレスビーに到着した後はすぐにマウントハーゲンに飛ぶことに決めた。

ただ、調べてもパプアの情報は本当に少なかった。
地球の歩き方のようなガイドブックも出ていない。
ネットで調べてもマウントハーゲンショーに行った人が1人見つかったぐらい。
でも、日程やアクセスなど実用的な情報は皆無であった。

パプア専門の旅行代理店に問い合わせたり、大使館に行ってみたり、観光局に問い合わせてみたりした。
一番良かったのは現地パプアのトラベルエージェントが開設していた英語のしょぼいページ。
いかにも、ダメダメな感じがするページなんだが、そこにあったメールアドレスに問い合わせ。
すると、3日後ぐらいにショーの正式な日程とかショー当日の宿の混み具合とかがわかってきた。
とはいってもどこも、満足の行く情報をくれることはなかった。

送信者 パプアニューギニア2011

まあ、旅とは行ってみなければ分からないもので、分からないからこそ旅に出る。
分からないことの可能性を感じながら、不安と期待を胸にパプアへと向かった。

送信者 パプアニューギニア2011

旅日記の続きはこちら 【PNG紀行2】日常から非日常の扉をあける日

人生の根性焼きみたいなもんが欲しくて、最も近くて最も遠い場所へ。

最も近くて最も遠い場所。

そんな矛盾した場所が、トライアスロンのスタート地点でありゴール地点にあたる。
スタートする時は、自分が今いる場所が最も遠いなんて変な感じがするが、号砲が鳴ってから、そんな場所をひたすら目指して走り続けることになる。

もちろん同じ場所とは言ってもスタートとゴールの時では場所の持つ意味合いが全く異なる。
あたりまえだけれど、客観的な意味での「場所」は何も変化がないけれど、選手やそれを見守る人にとって、自分たちの中で意味付けが変化する。
まるで、スタートの時はただの公園だった場所が、ゴールの時には武道館のメインステージのように見えてくる。
なんとも不思議な同じ場所。

送信者 sports

人は心を通して風景を見ているし、肉体を通して風景を感じている。
公園の広場がまるで武道館のステージに思えるようになるために長い距離を走り続ける。

人はそんな風に感情を求めて生きている生き物だとつくづく思う。
心と肉体の変化の過程を通してたどり着く終着点。

その意味を味わうためにしばし旅にでる。
それがトライアスロン。

トライアスロンにしろ、トレランにしても旅の延長だととらえている。
「偶然に出会うために出かけること」を旅と定義するのであれば、トライアスロンもトレランも旅になる。
ただ、旅というものは、今ここから、ココではないどこかへ行く行為であるけれど、それに対して、今ココから、ココへ行く行為がトライアスロン。
ということは、過程の中身がより重要になる。
その過程にはタイヤのパンク、足の痙攣、ハンガーノック、雨、強風、強い日射し、時間が長ければ長い方がいろいろな偶然が襲ってくる。
もちろん人との出会い、風景との出会いも外せない。

そんないくつもの偶然に出会いながら、走っている間はやることもないので考えを巡らす。
なぜ俺はこんなことをしているのだろう。
トライアスロンにしろトレランにしろロングのときはいつもそんな事を考える。
今回、佐渡を巡る間に至った結論は、「人生の根性焼き」。
「人生の根性焼き」みたいなもんが、欲しくて走っているんだろうな、と。
軍隊で言えば勲章のようなものだろうし、ボクシングで言えばチャンピオンベルトやタイトルだろう。
チャンピョンベルとほどたいそうなものではないが、意味としては同じ。

自分の強さ、根性があることを確かめたい。
困難をクリアしたことを世の中に示したい。
そんな思いも自分自身を突き動かす源泉になっている。

佐渡トライアスロンを完走して、人生の根性焼きみたいなもんが、またひとつふえた。
いったいこれからどれだけの根性焼きを刻んでいくのだろう。

送信者 sports

—-

もう1ヶ月ほどたってしまったが、そろそろパプアニューギニアについて日記を書き始めようと思う。
PNGの旅はかなり濃く楽しい旅だったのに、日記が後回しになったのは、現地で毎日しっかりと日記をつけていたから。
ブログに書いて公開はしていないけれど、自分の書くという欲求はそれでかなり満たされているので、ついつい後回しになってしまった。

サンタクロースは2度来ない

2009年に毎月1回程度通い続けていたのが、クリエイティブライティング講座。

好きな雑誌と聞かれたら「coyote」と答えていた。
残念ながら、今は休刊してしまった雑誌だが、coyoteの編集長であり、switchパブリッシングの社長である新井さんの講座に通っていた。
その講座がクリエイティブライティング。
当時、それぞれの言葉を共有した仲間とは、今でも毎年12月中旬にForget me notというイベントで集う。

それぞれの1年間の近況を話し、5分程度の発表を行う。
大半の人が自身が書いたエッセイや小説の朗読をするが、決まったルールはなく紙芝居、歌、映像なんでも自由だ。
そして個人が書いたエッセイや小説、詩は冊子にしてみんなに配られる。
会の締めくくりとして最後にお互いが持ち寄ったオススメの本の交換会し、懇親会へと進む。

僕は、このクリエイティブライティングに参加して、朗読に耳を傾けるという幸せに出会った。
それまでは、あまり朗読を聞くこともなかったが、毎月30人ほどの朗読を聞いていると、本当に好きな朗読に出会えた。
参加者の中で特に3人の方の朗読に、いつもうっとりとしていたのだ。
その中でも、一瞬の間に朗読の中の世界に誘ってくれるストーリーテラーが一人いた。
僕は、その朗読を聞くために通っているといってもいいぐらい、心地よい時間を作り出してくれていた。
毎年12月に巡り会える年に1度のクリスマスプレゼントのようなもの。

そんなメンバーと焚き火を囲んで朗読をしたいという案から、夏休みにキャンプが企画された。
旅と言葉が好きな人ばかり。
あとは、年齢も職業も性別も何もかもバラバラだけど、どこか共通点がありよい雰囲気でつながっている。

トライアスロンや友達の結婚式、トレランレースともうまく日程がずれてくれて、無事に参加することが出来た。
それが、9月10、11日のクリエイティブライティングキャンンプ。

送信者 クリエイティブライティング

参加者のひとりである成瀬さんが岐阜の恵那に戻り、山小屋をひとり造り暮らしはじめたと言うので、舞台はそこに決まった。
恵那までは各自集合。
俺は実家からも近いので、いったん家に帰り朝ご飯を食べて、再び恵那へ向かった。

11時30分過ぎに恵那駅に着くと、仲間がちらほら集まって来た。
半年ぶりぐらいに会う顔は懐かしく、みんなこの2日間を待ちわびている感じがした。

送信者 クリエイティブライティング

成瀬さんや車で来ている方にピックアップしてもらい、小高い丘ひとつが成瀬さんの家のような物で、敷地内ではお姉さんご夫婦がパン屋&カフェを営み、ご両親もすぐ横の家に住んでいらっしゃった。着いた瞬間に、ここは素敵な場所だなと思った。自然に囲まれ、隣の家とは適度な距離があり、丘の上で見晴らしも良い。

送信者 クリエイティブライティング

高速バスで恵那まで来たり、車で来た人が徐々に集まって来た。皆が集まり気がついた。サンタクロースは2度来ないと。一番朗読を楽しみにしていた方が来ないことを知った。サンタクロースは1年に2度やってくることはない。12月のForget me notで、朗読が聞けるのを楽しみに取っておこう。

さて、クリエイティブキャンプのスタートだ。まずは、各班に別れてアクティビティをする。トレッキング班、Gobar(ゴーバル)さん指導によるソーセージづくり、そして釣りの3班。俺はトレッキングコース。車で20分ほど行った、保古山に。1000メートル弱の山にハイキング。みんなで近況を共有したり、今回来ていないメンバーの話しをしたり、山歩きを楽しんだ。ダムになってい湖の湖畔を歩いて、ゴール。爽やかな汗を流した後は、花白温泉でひとっ風呂。

送信者 クリエイティブライティング

17時にキャンプ会場に戻って、バーベキューやら焚き火やら、テントの準備。ソーセージづくりを教えてくださったGobarさんの方々もご一緒して頂けた。とても、気さくで優しい方ばかりだった。薪を集め、野菜や肉を切り、ビールを冷やし、BBQの炭をおこし、テントを張った。そして、星野道夫さんとも焚き火をして語り合っていた新井さんが直々に焚き火を熾してくれた。とても手際よく、炎が揺らめきはじめた。準備は整った。

送信者 クリエイティブライティング

ここで、成瀬さんの作った小屋のお披露目会。正直な所申し訳ないけれども、もっと小さく精度の低いものかと思っていた。ところが、とても立派で、精度は高くひとりでは大きすぎると思うぐらいのサイズだった。さらに、ロフトもありとてもひとりで作り上げたとは思えないほど。そして、この小屋のストーリーを聞いてさらに魅了された。

送信者 クリエイティブライティング

自然と人の折り合いをつける接点としての家としたかったと言う。それを意識して建てたそうだ。大地を傷つけるわけではなく、コンクリートで埋めた固め自然を人が支配するような建て方ではない。河原で大きな石を広い土台として、木は近くの山で切ったB級品を製材所から分けて頂く。その土地にあった建て方で、人と自然がお互いの許容できる範囲を確かめ合って造った家。そして、大型の工具は出来るだけ使わず、自分ひとりでのこぎり、ノミなどを使い、手で大きな丸木を担いで作り上げた。

送信者 クリエイティブライティング

作っている間に、気づいたことがあればそれに従って家の作りを変更して行った。日の出をみるで窓を付け加えたり、人と自然をつなぐものとして縁側を作ったり、もぐらの巣をみるために低い位置に窓をつけたり、鳥箱をつけるために玄関の前に木を残したりと。 そんな山小屋を彼は身の丈にあった家と表していた。そんな暮らしにとても共感するし、実際に体現しているのが何よりもかっこいいし、憧れる。悔しさと言うか嫉妬の心も生まれるが、俺も自分のやりたい世界を実現しようという気持にさせてくれる。。

送信者 クリエイティブライティング

山小屋の見学を終えると、BBQの開始。たくさんの肉と、たくさんの野菜、たくさんのビール。どれもとびきりおいしいものばかり。さらに憎い演出が空には真ん丸の月。みんなが、思い思いのスタイルで食べ、話し、楽しい時間を過ごした。山の話しを聞いたり、共通の知り合いが見つかり盛り上がったり、本の話しになったり。

送信者 クリエイティブライティング
送信者 クリエイティブライティング

お腹も満腹になり、話しもひとしきり終えた所で、朗読タイム。今回は自分の文章ではなく、オススメの本の一節を焚き火を囲んで読むと言うスタイル。焚き火を囲んで座る。朗読の前に、まずはGobarの桝本大地さんが焚き火を囲いながらギターで中島みゆきさんの糸を歌った。うたた寝をした時に柔らかい毛布をそっとかけてもらった様な居心地の良い、心安らぐ歌声で空間は包まれた。みんな、あまりの歌声にうっとりとしいった。僕もあまりにも心地よく、とても暖かな幸せを感じた。

送信者 クリエイティブライティング

それから、朗読。トップバッターが俺で少々ビックリしながら、焚き火の前で近況報告。先日の佐渡トライアスロンやパプアニューギニアの祭り旅の話しをした。そして、それらを含めて僕が行動する源泉である好奇心と同じような気持を表現した文章を読んだ。小沢征爾さんの「僕の音楽武者修行」の冒頭だ。

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まったく知らなかったものを知る、見る、ということは、実に妙な感じがするもので、ぼくはそのたびにシリと背中の間の所がゾクゾクしちまう。日本を出てから帰ってくるまで、二年余り、いくつかのゾクゾクに出会った。
 神戸から貨物船に乗って出発、四日目に、ぼくにとって、物心ついてから最初の外国であるフィリピンのエスタンシヤという島が見えだした時 ―
 六十日余りの気の遠くなるほど長い長い船旅のあと、何日ものスクーター旅行でパリにだんだん近づき、やっとパリのセーヌ河のふちにたどり付いた時 ―
 少々空想的に考えていたチロルで、銀雪に輝く山頂にスキーで登って、ギョロリと山々を見まわした時 ―
 また、ヨーロッパから飛行機でボストンに飛び、機上から初めてアメリカ大陸を見た時 ―
 ニューヨーク・フィルの一行と、太平洋の上を飛んで来て日本の土が見えた時 ―
 これらは、いま思い出してもそのゾクゾクの代表的なものだ。
 しかし、まだある。

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それから10人が続いて、休憩を挟みまた10人。最後に新井さんが朗読された。朗読された本の中には、僕も読もうかと悩んだ池澤夏樹さんや角田光代さん、開高健さんの本の一節が読まれた。同じような感覚をもっている人が多いんだなと改めて実感した。話者は満月を背に、焚き火を前に、聴衆は大地に座り 秋風を感じ朗読を聞き惚れていた。最高に心穏やかなあたたかい幸せの時間が流れた。みんなたくさん食べ、たくさん飲んで朗読なんて出来るのだろうかと思ったが、みんなしっかりと朗読し、聞き入っていた。それだけ、みんなが言葉に敏感なのだろう。最後にまた大地さんが美空ひばりさんの「愛燦々」を唄い締めくくった。

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何時になったかも知らぬまま、月の位置がBBQを始めた頃と比べてだいぶ高くなったなーと思い、眠たくもなったので眠ることにした。テントもなしで空を見上げて大地に包まれて寝た。世界は柔らかく、温かく、風がやさしく子守唄を歌い寝かせてくれた。こんな完全な野宿は久しぶりだったかもしれない。

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翌朝も早く目が覚めた。日の光を浴びて。朝の空気の気持よさが違った。もちろん都会の家で目覚めた朝とも、自然の中でもテントの中で目覚めた朝とも違った。昨夜の片付けをして、朝食の準備。パン屋さんが作って頂いた、サラダにパン、卵。パンは焼きたてのうんまいクロワッサン、レーズンやナッツがたくさん入ったパン、そして食パンにコーヒー。もちろんGobarさんのソーセージも。青空の下で、みんなと話しながら、こんなにうまい朝食ってのは幸せだ。食べると言うことは自然の恵みを頂いていることだって、当たり前のことを感じることができる。そして、おもむろにGobarの桝本進さんが取り出したのが、骨付きハム。新井さんもこれはうまいから、切ってほしいと。骨に着いた肉をナイフでスライスして行く。皿に並ぶとみんなの手が次々と伸びて行く。俺も楽しみにして食べると、うまい。なんだこの肉のうまみは。こんなにうまい肉は久しぶりに食べた。最高にうまい。

送信者 クリエイティブライティング
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肉はほとんどナイフで切り落としてしまったけど、まだシャブリ着けば食べれそうなので、食わせて頂いた。骨についた肉がまたうまい。もう、たまらん。なんだか、野生に戻って肉を食べている感じ。みんなからは、オフィスワークよりも似合っているねという半分褒め言葉、半分あきれたという感じで(笑)「だって、うまいんだもん」という小学生並みの発言をしてしまった。

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そして、朝食も終わり、最後の本の交換会。くじ引きで交換する本を決めて、最後の感想を共有する。俺は、山田詠美 さんの「せつない話」第2集をもらった。自分では買わなさそうなジャンルの本だ。だからこそうれしい。どこか共通点がある仲間がお勧めするのだから、好きになる可能性は高い。けれども自分では買わない、そんな本に出会えるとても貴重な機会。読むのがとても楽しみだ。僕は、成瀬さんの家のコンセプトの話しとそれを実現していることへの尊敬、そして自然の中で迎える朝の瑞々しさ清々しさ。最後に、最近は野菜が好きと言っていたけれど、骨付きハムを食べてやっぱり肉が好きだと気づいたことを話した。日々食べている肉は、生き物の味すらしない工場生産の肉のような肉だったのかもしれない。そな時に、この骨付きハムを食べた。特に骨をもってかぶりついた時。その豚の足の骨の太さとしっかりとした重厚感を感じ、それに食らいつく。生き物を頂くことに真正面から向き合っている感じがした。そんな事もあって、頂く動物に対する感謝もこめて肉が好きと言いたくなったのかもしれない。

送信者 クリエイティブライティング

本の交換会も終わり、2日間に渡ったクリエイティブキャンプも終わり。最後に、みんな別れを惜しんで立ち話をする。僕も新井さんと何人かで話しをしていた。新井さんが一緒に話していた仲間に対して、「寺町は裏切らないやつだからいいよ。」と話した。その言葉がとても嬉しかった。新井さんは自分が好きな人に話しを聞きたい、だから雑誌を作ると言って、本当に雑誌を作られ好きな人にインタビューをしたり、自分でも表現したいとエッセイを書いて表現されている。そして、もう25年以上もその会社を続けられている。本当に尊敬する生き方をしてる方だ。そんな方に、「寺町は裏切らない」と言って頂くとうれしいと同時に、しっかりとしないといけないと身が引き締まる思いだった。

送信者 クリエイティブライティング

最後に記念撮影をして、みんな駅へ向かう人東京へ帰る人と方々に帰って行った。僕らは4人でGobarさんの工場へ。工場を見せて頂くと同時に、惚れ込んだ骨付きハムを買わせて頂いた。小規模ながら、本当に真摯にハムづくりをされているというのが感じられる工場だった。それから、昨日からずっとご一緒し、工場を案内して頂いた桝本進さんのご自宅も見せて頂いた。桝本さんは若い頃に何年もネパールのルンビにに住み水牛を飼って生活していたと言う。それから、流れに流れて恵那の地にきて、ハムを作っていらっしゃる。

送信者 クリエイティブライティング

桝本さんの家も丸木で作った立派なログハウス。眺めがよい高台にあり、外にはビザ釜と焚き火スペースがある。みんなで夜な夜な焚き火を囲んで語り合える幸せな空間。部屋の中にも薪ストーブがあり、囲炉裏があり、ハンモックがある。木のぬくもりで落ち着く手作りの空間。

送信者 クリエイティブライティング

桝本進むさんは目尻にしわを寄せて、本当に優しくにんまりと笑う。ただ、その笑顔をみているだけで心穏やかになるような仏さまのような笑顔。そんな笑顔で、進さんは話してくれた。「田舎で楽しく生きている、そんなことを実現しているってだけでいいのかなと思うんだ。」「それをみんなに宣伝しなくても、繋がりで人がきて知って体験してくれればよい。家に何日とまってもいいんだよ。ハム屋の仕事はいくらでもあるからね。暇つぶしもあるし。」と。

送信者 クリエイティブライティング

なんだか、この家と、笑顔と、この言葉だけで、全てを教えていただいたような気がした。それと、パン屋さん成瀬さんのライフスタイルにもとてもハッとさせられた。本当にいい時間を過ごさせてもらった。coyote がつないだ縁。関わった全ての人、企画してくれた仲間に心の底からありがとうございました。

送信者 クリエイティブライティング

そして今年のクリスマスプレゼント「Forget me not」は12月17日に行われる。

スイッチパブリッシング
http://www.switch-pub.co.jp/

Cultivateur(キュルティヴァトゥール)
http://www.cultivateur.jp/

山のハム工房 ゴーバル
http://gobar.jp/

聞き惚れる声
http://teratown.com/blog/2009/12/11/euiea/


クリエイティブライティング
http://www.teratown.com/blog/2009/11/29/eaceeeiioae/

10年目の9月11日

さて、9月11日。
ニューヨークで飛行機が高層ビルに突っ込んだ映像を見て、映画だと勘違いしてしまったほどの事件からもう10年。
このテロ事件がどうのこうのという社会的な意味付けは、置いておくとして、自分にとっては大人として迎えた世界観がかわる初めての事件。

阪神大震災やオウム事件も社会的には大きなインパクトの事件だったが、その意味を理解するには僕はまだ子どもだった。
ただ、毎日テレビで放映されるニュースを見て、何かスゴいんだろうなと、不謹慎ながら少し心がドキドキ、ソワソワしただけだった。

一方で9・11は既に高校3年生で、そのインパクトや背景、意味を理解できるようになっっていた。
だからこそ、自分にとっても大きな出来事として残っている。
どこかで意識しているし、海外を旅していたころはテロから数年でテロ事件も不安だったことから、その日にどこにいたかを覚えている習慣がついた。

さらに、今年の3月11日は東日本大震災。
911はまだ高校生。
今回は働いていて一人暮らしで自由度も高い。
さらに、日本で起きた出来事。
実際に現地に2度ほど泥かきなどのお手伝いに行ったこともあり、自分に取ってまた違った意味をもっている。
そんな出来事からちょうど半年。

2001/09/11 岐阜 (岐阜在住)
2002/09/11 千葉の岩井海岸 (横浜在住)
2003/09/11 モロッコ タンジェ(横浜在住)
2004/09/11 インド ブッダガヤ (西日暮里在住)
2005/09/11 ボリビア コパカバーナ (西日暮里在住)
2006/09/11 新潟 越後つまりトリエンナーレ→東京 (巣鴨在住)
2007/09/11 東京 巣鴨 (巣鴨在住)
2008/09/11 東京 (阿佐ヶ谷在住)
2009/09/11 東京→沖縄 (阿佐ヶ谷在住)
2010/09/11 千葉県 御宿 オープンウォタースイム大会(阿佐ヶ谷在住)
2011/09/11 岐阜県・恵那でクリエイティブライティングの仲間とキャンプ(阿佐ヶ谷在住)

2011/03/11 東京駅すぐの高層ビル36階にて仕事(阿佐ヶ谷在住)

送信者 クリエイティブライティング


http://teratown.com/blog/2010/09/14/91110times/

13時間4分35秒後に体中から爆発した歓喜~佐渡国際トライアスロン~

ドキドキだった。

それは初のロングのトライアスロンであること。
それは台風が迫り、大会が中止になるという不安。

そんなこともあり、早く佐渡島に渡ってしまいたかった。
そこで9月3日(土)の始発の上越新幹線を予約した。

例のごとく目覚ましは4時。
なんだかんだ土日は毎週のように4時か5時に起きている。

寝る前は起きれるか心配だが、いつも寝過ごすことはない。
朝起きて、準備してあった荷物を担ぐ。
携帯の充電器やiPod、時計など最後に詰め込む。

さて、勝負の時がやってきた。
自転車にまたがり、駅まで。
真っ暗な道をはしる。

駅について輪行袋に自転車をいれて、東京駅へ。
東京駅に着くと、自転車を担いだ人がチラホラと上越新幹線のホームにいた。
みんな、佐渡トライアスロンに参加するのだろう。

送信者 sports

6時8分の上越新幹線に乗り、眠っていたら、あっという間に新潟に到着した。
天気が悪いかと思っていたら、目覚めると新潟は晴れていた。

バスに乗りかえ15分ほどで新潟港へ。
バスにはトライアスリートと真新しいスーツを着た就活生しか乗っていないと言う不思議な世界。
就活生はいい大人が大きな荷物を持って、何をしに行くのだろうと不思議な目。
会社に入るために真面目にやっているのに、大人はこんなにも子どものように遊んでいても良いのか!?という疑いの目。
新潟港の手前にある大きなホールで就活生は降りて行った。

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フェリーに乗り佐渡を目指す。
ジェットフォイルもフェリーも出ているが、
ジェットフォイルより、フェリーの甲板で潮風を浴びるのが好きなので、いつもフェリーを選ぶ。
運がよかったのは、何かしらのキャンペーンで自転車の持ち込みが無料だったこと。

送信者 sports
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青い空をみあげながら、佐渡へ。
海鳥がフェリーに並走して飛んでいる。
音楽を聴き、潮風を浴びて、あおく輝く海と空を見上げる。

送信者 sports
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でも、どこか不安で海を見れば波の高さが気になり、空を見れば雲の流れが気になった。
2時間ほどすると佐渡島が遠くに見えた。
大きい。大きな島だ。
こんなにも大きな島を自転車で1周する何て、キツいなと目の前にして実感した。
1週190キロの自転車旅は、自分にとって最長距離なのだから。

送信者 sports
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アストロバスという佐渡トライアスロンの専用バスに乗って、受付会場であるアミューズメント佐渡へ。
車で行かない自分みたいな選手にとって、大会専用のバスがしっかり準備されているのはうれしい。
本数はかなり限定されるものの、前売りチケットだと1000円で3日間乗り放題。
佐渡島を離れるときまで、ずっとアストロバスに世話になった。

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到着して受付を済ませ、IDバンドを手首に巻いてもらい、スイムキャップやトランジションバッグをもらう。
競技説明会が16時15分なのにまだ13時過ぎ。
トライアスロンウェアやバイクウェア、ジェルなどの店を軽く見て回る。
ココにいてもやることがないので、荷物を背負って自転車で宿に向かうことにした。
まずは自転車を組み立てる。
メカニックがあったので、タイヤに空気を入れてもらい、ブレーキの気になる音について相談した。
長い長いレースになる。不安要素はひとつでも潰しておきたい。
それは、完走できなかったときのいい訳を潰す作業でもある。

送信者 sports
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相川温泉 「ホテルめおと」まで15キロ、40分。
大きな荷物を背負っているとなかなか大変だ。
アップダウンもそこそこあったが、バイクコースではもっと大きなアップダウンが4つあるはずだ。
とはいえバイクコースを一部でも試走できたのは収穫だった。
感覚を掴むことは、実際に体験しないとやはり分からないから。

送信者 sports

宿に着き荷物を置いた。
宿は観光名所である夫婦岩のすぐ横にあり、海に面した好立地。
相部屋で1泊目が7500円。2泊目が7000円。
大会の斡旋する旅行代理店を通すよりも直接予約した方が少しだけ安かったので、メールで直接予約していた。
4人の相部屋で、3人は既に到着して、どこかに出かけているようだった。
あとから聞けば金曜日から宿泊していたらしい。
そして、俺が土曜日に来るということで、台風でフェリーが出ないのでは?と話していたと言う。

送信者 sports

明日の朝が早いので、準備をできるだけ済ませておきたかった。
ウェットやバイクシューズ、食料などレースで必要なものをトランジションバッグに詰め替える。
そして、ゆっくりとお茶を飲んだ。
16時15分から再びアミューズメント佐渡で競技説明会がある。
参加必須なので、行くことに。
再びバイクにまたがり、坂道を必死でこぐ。
荷物がない分、ホテルに向かうときよりも楽だった。

送信者 sports

説明会では、警察の方が一般車両も通ることや大会会長や技術代表などからルールが話された。
行列のできる法律相談所というテレビ番組の東野幸治さんや安田美沙子さんもきていた。

送信者 sports

説明会が終わり、ゼッケン番号のチェックを終えて、会場を後にする。
暗くなってしまってから自転車で走るのは嫌なので、明るいうちに宿に戻った。

部屋に戻ると相部屋の3人の方はすでにおり、荷物の準備などをしていた。
おれも、荷物の詰め替えと明日の朝に着る服の準備、バイクボトルのドリンク準備などをした。
それから、風呂に入って体を休めた。

送信者 sports

7時から4人で、夕食を。
瓶ビール1本でかるく乾杯をされていたが、ここまで禁酒してきたので大変申し訳ないけれど今日だけはお断りした。
ご飯はとても豪華で、ボリュームも満点だった。

送信者 sports

4人でいろいろと話しながらの楽しい食事。
3人ともベテラントライアスリートで、とても気さくな方だった。
ジェルについてや、バイクについてなどいろいろと質問させてもらった。
夕食の広間を後にして、翌朝のおにぎり弁当をもらった。

すぐに寝ようと思ったが、翌朝のアストロバスでスタート地点に向かう時、自転車は輪行袋に入れなければならないらしい。
しかたないので、自転車を解体して、袋に詰め込む。

その後、早々に寝る。
起床が夜中の2時30分だからだ。

最初は寝付きが悪かったが、音楽を聴いて、目を閉じていたら自然と寝ていた。
アラームに起こされると、まだ、真っ暗だ。
服を着替えて、おにぎりを2つ食べる。
軽くストレッチをする。

3時20分にバスがホテルの前まで迎えにきてくれる。
ちょっと遅れて30分過ぎに到着。
路線バスなので通路が広くて、自転車を乗せやすかった。

送信者 sports

佐和田バスステーションで下車。
ここからスタート地点までは10分程度歩く。
自転車を組み立ててから会場へ。

送信者 sports

真っ暗な会場が見えると、既に多くの人でにぎやかだった。
そんな場所を見ると、自分の心も騒がしくなった。
ついに始まる。
だんだんと空が赤色に染められ、長い長い1日が始まる感じがした。
朝焼けを見る限り天気は持ちこたえそうだった。
台風が接近しており、ちょうど大会当日に佐渡近辺にいると言う予報もあったが、予想よりも速度が遅くさらに西にそれたようだった。
ありがたい。ここまで来てレースをせずに宿に泊まるだけで帰るなんて耐えられない。

送信者 sports

バイクラックにバイクを設置して、シューズやヘルメット、食料などをバイクの下に準備する。
それから、体育館へ行き、ボディーマーキングとアンクルベルトをもらう。
腕に大きくゼッケン番号をかかれる。「1038」。
スタートがやってきたという感じがする。

送信者 sports
送信者 sports

台風の影響もあり、スイムが3.8kmから2kmに変更になったことを聞いた。
海は凪だったので、泳げる気もしたが、今後の天候の変化を考慮したのだろうか。
とりあえずは、スイムがスキップされることや大会が中止になることを恐れていたので、泳げるだけでも嬉しかった。

送信者 sports
送信者 sports

トイレの行列に並んでいると、海の上に虹がかかった。
それもかなりハッキリとした虹で色の変化も明確だった。
レースのことを忘れて、ちょっとぼーっと見とれてしまうほど。

送信者 sports

バイクラックに戻る時に、東野さんや安田美沙子さんがいた。
準備運動をしたり、トイレに行ったり、バナナやジェルを食べたり。
すぐ近くのバイクラックに相部屋の丸山さん(福岡)がいた。
スタート前に写真を撮って頂いたりした。

送信者 sports

丸山さんと一緒に来ていた石川さん(千葉)も合流して、スイムスタート地点へ。
ウェットを着て、アップのために軽く泳ぐ。
水温は冷たいことはなく、体も水とよく馴染んだ。
調子はいい。

送信者 sports

ビーチにあがりスタートを待つ。
長い勝負だし、第2集団あたりにポジションをとった。
スタートのセレモニーが始まり、気持ちが盛り上がる。

当初の6時よりも20分遅れのAM6時20分にスタート。
砂浜を駆けて、海へと飛び込んでいく。
砂が舞い、水中の視界は悪い。

800人近い人が一気に海へ入り、押し合いへし合い。
まずは、自分のポジションをしっかり取らねばならない。
それから、おちついて自分のペースを保って泳ぐのみ。
ターンするブイの位置をちょくちょく確かめながら泳いでいく。

それにしても、人の足が当たるし、後ろから足を引っ張られるし。
かなりのバトルが繰り広げられた。
今までで一番ヒドイバトルだった。
まあ、落ち着こうやと思いながら、進んでいった。

「痛っ」手に何かが刺さった。
クラゲだ。
やられた。
水深も深くなり水中をゆっくりと見てみると、小さなクラゲがプカプカしていた。

波も高くなく、マイペースで泳ぐ。
最初の700メートルの直線で、速くも腕の筋肉が疲れた感じ。
まあ、最初はいつものことだから、気にせずに泳ぐ。

すると、700メートルの最初のブイを曲がる頃には、人の数も少なくなり、自分のスペースが確保できた。
ここからが楽しい時間。
海を気持ちよく泳いでいく。
次のブイまで600メートル。
蛇行して無駄な距離を泳がなくていいように、ヘッドアップをおりまぜながら。

すると、首周りと肘の内側がウェットスーツで擦れはじめた。
ああ、すれてるな~。と感じながら泳ぐ。

擦れを防ぐために、ウェットスーツをひっぱってみたりしたが意味はなかった。
ワセリンを塗っておくべきだった。
ドラッグストアで安く売っているので、今後はマストアイテムとして使用すると泳ぎながら誓った。

そして、最後のブイを曲がり、700メートルの直線。
スイムゴールが見えてきた。
全体の順位を見ると、けっこう良い位置につけている気がした。
このペースを保って泳ぐ。

しかし、徐々に波が高く荒くなってきた。
台風の影響かなと思いながら、流されないようにこまめに位置を確認して泳ぐ。
水を飲まないように、息継ぎもタイミングを考えながら。

少し波は高くなったが、無事にスイムフィニッシュ。
砂浜に上がると、ウェットスーツの上半身を脱ぎながら、走ってトランジションエリアに。

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シャワーの場所があったから、そこでウェットスーツを脱ぐと脱ぎやすいらしい。
そんなこと知らなかった。後から相部屋の方に教えてもらった。。。
次回からは。

トランジションエリアのバイクの前に座り込み、ウェットスーツを脱ぐ。
ぺったりと皮膚について、脱ぐのがいつも大変だ。
ズリズリっと、ウェットスーツが裏にめくれていくような感じで脱ぐ。
右足を脱いでいたら、右のふくらはぎがつった。
やばいよ。やばいよ。
こんなところで、つってリタイアなんてありえない。
ここは、落ち着いて足を動かさず、手で軽くマッサージ。
痙った時のマッサージは非常に大切だ。
なんとか落ち着いた。
つり防止のために、バイクの前にエレクトロライトショッツ(ショッツのタブレット)を溶かした水をたくさん飲むことにした。
そして、左足を脱ぐ。
すると、ギャグみたいな話だが、左足もつる。
こちらも右足同様に落ち着いてマッサージ。

すると、向かいに丸山さんがやってきた。
「速いね~」と声をかけられ、
「バイクが遅いですから」と話をする。

レース中にこんなふうに話をすると、気分転換になっていい。
トライアスリートな丸山さんは、手際よく準備をしてバイクにまたがってバイクをスタートしていった。

俺はといえば、マッサージをして、それから塩飴をなめて、サプリをとる。
バイクで足をつるよりも、ここでの準備が大切。
それから、スポーツドリンクをたくさんのみ、アンパンを食べる。
さらに、アミノバイタルのジェルを飲む。
さて、満腹。

靴下を履き、バイクシューズを。
ヘルメットと手袋をする。
バイクジャージのシャツを着て、背中にパワーバー、ショッツやパワージェル、VESPAなどを入れる。
最後に、予想通過タイムと制限時間をメモった紙をつっこんで準備完了。

さて、バイクの出発だ。
スタートラインまでバイクを引っ張って走る。
バイクに跨りさあ、出発。
7時7分にスタートした。スイムアップが6時57分なのでトランジションは10分ということになる。

と、進んだ時に前のおっちゃんが急に止まりぶつかった。
アウチ。出だしからこれかよ。
と思いながら、最初にコレがあったのは、バイクパートを慎重に走るようにとの戒めだと思い、注意深くスタート。

まずは海岸沿いを走っていく。
そこそこ風はあるが、路面もきれいで走りやすい。
なんといっても、泊まっているホテルまでの道と同じなので、試走済みのエリアだ。
安心感があり、最初にこういった部分を走れたのはありがたかった。

思った以上にスピードがでた。
昨日、宿まで行った時の半分ぐらいの時間で、ホテルめおとを通過。
このレースに備えて、バイクのメンテをしたのが一番の理由だろう。
スプロケットとギアの油汚れの掃除。
その後、潤滑油を塗った。
これによって、回転がスムーズになっていた。
レース直前にタイヤに空気も入れ、適正気圧になっていたことや、ブレーキ周りなどもバイクショップで調整してもらっていた。

DHバーを使うとさらにスピードが出た。
やはり、風の抵抗が全く違うことに感動した。
実践でDHバーを使ったのははじめてだったので、このスピード感にわくわくした。

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最初の気合い入れにとVESPAを飲む。
体が熱くなる感じがして、パワーが出た。

時速37キロ前後は普通に出ており、このまま進めばアベレージ30キロ以上で行けるかなと皮算用をした。
ちょっと気持ちに余裕が出てくると、景色が楽しめる。

海岸沿いを走るので、海と空が輝いている。
風を切って、風景を楽しみながら進む。
なんという贅沢な旅。
険しい岩、山の緑、碧い海。
うーん、最高。

と楽しみつつ、これはレースだ。
サイクルコンピューターをチェックしながら、速度と距離を見ていた。
経過時間は時計を見ながら。

すると、全然進んでいないことに気づく。
いや、進んでいるのだが、190キロという佐渡島一周が長すぎるのだ。
今までに一度に乗った経験のない距離だ。
20キロ進んだ時は、この10倍かと思うと先が思いやられる。

30キロ過ぎてもでも6倍以上。
40キロでも5倍。。。
いったい、いつ終わるのだろう。

途中で、そういった考えをやめた。
まずは100キロまで行こう。
100キロなら今までも乗ったことがある。
105キロにエイドステーションがあるから、そこまで行って休もうと決めた。
目標は105キロ!

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そうして、細かなアップダウンを繰り返す。
野尻湖もアップダウンがきつかったが、佐渡もなかなかキツイ。
でも、キツイ坂はまだ先にある。
事前に高低差を確認してあって、鬼門にあたるのは「6」,「7」だと覚えていた。
激坂は60キロ、70キロ、160キロ、170キロに登場する。

30キロぐらいだったか、少しバイクに慣れたあたりだった。
急カーブの下り坂で人が倒れていた。
頭から血を流して人がうずくまっていた。
係の人がそばにいて、救急車を待っている様子。

ドキッとした。
下りでは気を付けないと、ケガをする。
もともと慎重派だし、バイクは苦手なのでスピードは出さないが、この現場を見てさらに下りは慎重にいくことにした。

エイドステーションが10キロから15キロごとぐらいにある。
ドリンクボトルでアクエリアスをゲット。
バナナがあればバナナも。

そして、もらったボトルとバナナはDHバーにつけておいたネットの袋に入れていく。
これが便利だった。
ジェルやカロリーメイトもいれておける。
食べたい時に、いつでも取れるし、もらったものを投げ入れることができて重宝した。ゴミも入れられる。
レース前にインターネットで佐渡トライアスロンについて調べていて、この網の袋を使っている方を見つけてマネしたのだ。
食べ終わったゴミやボトルはボトルキャッチャーと呼ばれるエイドステーションの前後にある大きなゴミ箱に投げ捨てた。

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エイドでしっかりと補給できたので、カロリー不足にはならなかった。
ただ、電解質や塩などを取るために、ジェルや自分で持っていったMUSASHIリプレニッシュを入れたドリンクも定期的に飲んだ。
パワーバーは甘くて、エネルギーになる感じがした。

やがて、60キロのZ坂がやってきた。
キツイキツイ。
スピードは一気に時速8キロぐらいになる。
止まってしまって転けないように、なんとかこのスピードをキープする。
太ももを上に引き上げることを意識して、ただこの一瞬に集中してこいだ。
景色もきれいだったが、それどころではなかった 。
なんとか坂を乗り越えた。

トイレに行きたくなったのと、足をストレッチしたかったので、バイクを降りてトイレによった。
すると、行列の菊池弁護士もあとから入ってきた。
ほぼ同じタイムで後ろから追いかけれれていたのだ。
まあ、そんなことに左右されずマイペースでいくのみ。

すっきりして、足もリラックスできて、再スタート。
走ってくるバイクにぶつからないように、コースに戻った。

そして、また走る。走る。
一回リフレッシュすると、また快調になる。
この日は台風の影響もあり、海岸沿いは風が強かった。
かなり煽られて、自転車がグラグラとすることも。

そんな時もDHバーが役になった。
風の抵抗が小さい姿勢になれるので、スピードが違った。
感覚でだが、時速で3キロぐらいは異なる気がした。
もちろん、風がない場合でも有効なのは明らかだった。

80キロ90キロと超えていく。
あと残りは半分だ。ついにここまできた。

ただ、2つ気になることがあった。
ひとつは腰が痛いこと。
背中を丸めた姿勢をすでに4時間ほど続けている。
たまに、背筋を伸ばしたり、ねじったりしながら、進んでいった。

もうひとつはパンクだ。
まだ、パンクはしていなかったが、いつするか不安を抱え続けていた。
パンクをすると、スゴイ時間を取られてしまう。
チューブ交換に慣れていないので、うまく出来るかも怪しい。

そこで、タイヤに負担をかけないように、段差では尻をサドルから上げてのった。
マンホールや段差はできるだけ避けた。

ついに105キロ住吉エイドにきた。
ここでも、トイレに行く。
そして、ストレッチとたくさん食べる。
塩をたっぷりつけておにぎりを食べ、バナナ、レモン、オレンジ、梅干しを食べ、パンを食べ、コーラを飲んだ。
アクエリアスに飽きてきたので、コーラをたまに飲み、水も飲んだ。
ただ、コーラはゲップが出るので、控えめにした。

エイドには食料がたくさんあるが、チョコなどがなかった。。。
個人的にはチョコが欲しかった。
しかたないので、エイドで足らない分は自分が持っていたジェルで補給した。

バイクも後半になると、冷たい物を食べると奥歯にしみた。
虫歯と言う訳ではなく、知覚過敏だ。
長いレースのときは、体が敏感になり知覚過敏になることがある。
こういった自分の体におとずれる変化や精神の変化を、ひとつひとつ第三者的に観察して行くと興味深い。

そして、エアサロンパスを足にふりかけ、水を首や頭にかけた。

ここでも、菊池弁護士がやってきた。
本当に同じスピードなんだなと実感。

さて、残り85キロ。
がんばるぞ。

比較的なだらかだったが、海風が強かった。
トンネルもいくつかくぐりぬけた。
そしてどんどん抜かれる。
おそらく何百人という人に抜かれていった。
やはりバイクが苦手で、どんどん人を見送っていった。
頑張って一瞬だけついていっても、実力不足だからすぐに引き離される。
そんな無駄な筋肉の負荷はさけたい。
まだ、バイクが終わってもフルマラソンが待っているのだし。

やはり練習量がモノを言う。
スイムとランは比較的練習するがバイクはほとんど乗っていない。
こういった持久系のスポーツは、偶然いい結果が出ることはない。
実力選手でもアクシデントから悪い結果なことはある。
でも、良い結果を出すには地味で地道な日々の練習が必ず必要なのだ。
練習が必ずしも報われるとは限らないが、練習しなければ絶対に報われる可能性はない。
そんなところも、持久系スポーツの面白いところ。

そして、短距離は肉体が勝負のキーになるが、長距離は精神がモノを言う。
もちろん長距離も練習で創り上げた肉体が必要だが、それはあくまでもベースで、最後は自らの精神(怠けさせようとする心の悪魔)との戦いだ。
そういった意味でも、精神修行が好きな自分には向いた遊びだと思う。

心の悪魔は環境が悪いと余計に、大きな声でがんばろうとする俺に語りかけてくる。
この日も、風がものすごく強く、向かい風では本当に苦労した。
しかし、頑張って風に耐えながらこいだ。
唯一の救いと言えば、沿道の応援だ。
家の前に座りながらおばちゃんやおじちゃん、子どもたちが応援してくれる。
鍋を叩きながら応援してくれるおばちゃん、酒を飲みながら応援してくれるおじちゃん。
走って追いかけながら応援してくれる子ども。
本当にありがたかったし、頑張る気になれた。
そして、また来年も来てね~という言葉が嬉しかった。

パラパラと雨が降り始めた。
嫌だなと思った。
スリップする可能性が高まるし、メガネに水滴がついて視界が悪くなる。

なんとか雨が降り出す前に、バイクだけは終わりたかった。
小雨が降っただけで、しばらくしてやんだ。
ほっとした。

雲が厚くなり、景色もイマイチだし、波も高く道路にまで水しぶきが飛んできた。
あとは、サイクルコンピューターとにらめっこして、残りの距離が減っていくことを喜ぶだけ。
そんな些細なことを楽しみに走る。

そして、自分の体との対話を繰り返す。
痛いところはないか。
あと、どれぐらい体が持ちそうか。
フルマラソンができる余力は残っているか。
全身のチェックを自分の脳と感覚で行っていく。

今回は、バイクで立ちこぎをほとんどしなかった。
立ちこぎをするとスピードは出るが、体への負荷は大きい。
いったん大きな疲労がたまると、最後まで抜けない。
最大心拍の90%越えなんかになると、あとがもたない。
時間がかかっても完走することが目標だから、疲労をためない作戦。
抜かれても抜き返さない。
それがうまく行っており、余力はかなりあった。

スタート時点から体の調子はよかった。
80点ぐらいだった。
80点なら100点ってことだと思う。
レース本番の日に完璧な100点にするなんて難しい。
レース会場は家から遠く移動でも疲れているし、レース当日は早起きで睡眠時間も少ないんだし。
だから、80点ということはほぼ満点ということ。
ありがたかった。

そんなことを考えながらも、路面や天気の変化、コースのアップダウンやカーブに細心の注意を払って走った。
160キロにきた。小木坂(おぎざか)だ。
これが、またキツイ。
でも、一定のペースでゆっくりと登っていく。
すれちがったおっちゃんが「キツイね~」と。
俺も、「ホントきついっすね~」。
気分がまぎれる。

辛い時に辛いという感情が湧き上がるのは自然だ。
しかし、辛いと思っていると、辛さがまして行き、嫌になってしまう。
そんな時は、誰かと会話をすると気が紛れる。
誰とも会話できなければ、ゴールの瞬間の喜びをイメージしたり、ゴール後の飯を考えたりする。
でも、究極は全ての思考を止め、無の境地にいたることだ。
辛いとかそういった感情は無にして、道路のアップダウンやカーブ、天候の変化のみ冷静に判断する。
精神tの肉体が極限の状態に追い込まれてもなお、いかに冷静に判断して行動できるか。
こうした能力を付けたいという思いも、過酷なレースに出る理由の一つだ。

耐え忍んで、漕ぎつ続ける。
自転車から降りることができないので、遅くても倒れないぐらいのスピードを保って漕ぎ続ける。
本当に修行のような時間だ。
先を見ると長い。
あそこが上りの終点かな?
そんなことを常に思いながら、なんとか希望の光を見出して登り続けた。

なんとか、小木坂をクリアする。
170キロ地点の坂は、それなりだったが小木坂よりも平和だった。
同じぐらいの坂だと思っていたので、このあとにもう一つ有るんじゃないかと常に疑心暗鬼で進んでいった。

あと20キロだ。
90%以上は終わったのだ。
ここまできた。
でも、ここからが勝負だ。
油断してミスをすることが人間は一番多い。
ひたすら「勝って兜の緒を締めよ」「家に帰るまでが遠足」それを唱え続けた。
最後だからこそ慎重に進んだ。
そして、タイヤがパンクしないでと祈り続けた。
ここまで来て、チューブ交換はカンベンだ。
なんとか、パンクせずにバイクをフィニッシュしたかった。

ぐるっと佐渡島を1周して戻ってきた。
商店街を抜けていくと、ランをスタートした人たちとすれ違う。
相部屋の石川さんがランをスタートしてすれ違った。
俺はバイクがやっと終わった。
長かった。
ただひたすら長かった。
けれど、190キロという今までで再長距離をこぐことができた。
前半と比べると後半は30キロ超えをキープするのは辛かったがなんとかなった。

でも、バイクから戻ると自転車がほぼあった。
スイムから上がった時にも自転車はほぼあった。
バイクパートでほぼ全ての人に抜かれた証拠だった。

バイクラックにかけて、ランの準備。
ヘルメットをとり、手袋をとる。
靴をはきかえて、帽子をかぶる。
ふくらはぎを締め付ける用に、SKINSのカーフタイツも。
エアサロンパスをふりかけまくる。
ドリンクを飲んで、ジェルを飲む。
バイクウェアをきたままで、背中にジェルとタイムスケジュールを入れた。

さて、行くぞ!
14時45分にランのスタート。
ゼッケンの安全ピンが1つ取れていたので、受付でもらって再びスタート。

送信者 sports

快調に走る。
思っていた以上に足が軽い。
他の人に比べてそこまで速いわけではないが、じわじわと抜いていく。
一定のペースで走ることを意識する。

最初の5キロは27分ぐらいだった。
意外と速いことに自分でもびっくりした。
4時間切りは厳しいが、4時間20分ぐらいで行けるんじゃないかと淡い期待を抱く。
そして、10キロ通過。コレも1時間を切っていた。
アップダウンは多少あるが、キツイところは一箇所もない。

住宅街を走り、田んぼの中を走る。
沿道にはバイクよりも多くの人がいてくれた。
それに、バイクよりも応援してくれる人と近いので、親近感がよりわく。
「頑張って~。」と言われると、
「はい!ありがとう!頑張ります!」なんて答えた。

感謝の気持ちを伝えたかったのと、自分でも声を出すと気合が入った。

15キロをすぎる。
折り返してきた丸山さんとすれ違う。
いいペースで走っていた。
すごい。
お互い「頑張って!」と声を掛け合い、また気持ちがリフレッシュ。

しかし、怪しげな感じがしてきた。
まぶたが重い。
気力が湧いてこない。
あ、これはハンガーノックの兆候だ。

ジェルをたくさん持っていなかったので、控えめに摂取していたのが良くなかった。
足取りがしっかりしないので、速度も遅くなる。
すぐにジェルを1本飲んだ。
これで回復してくれることを祈る。
10分ほど経つと、気力が戻ってきた。
よっしゃ、また走るぞ。

金井エイドに到着すると、トイレに行き、エアサロンパスを吹きつける。
太ももとふくらはぎに。さらに腰にも。
追加で、クリームも足にマッサージをしながら塗りこむ。
さらに、さらに、必殺アイテム「氷」。
野沢温泉トレイルで、最後に氷を足のタイツにつっこんで走った。
これはUTMB(ツールドモンブラン。モンブランを160キロ走るレース)のDVDで鏑木選手がスパッツに入れていたので真似したのがきっかけだ。
これが非常に効果的で、野沢温泉ではラストスパートをかけることができた。

今回もエイドに氷があれば、氷をつっこんだ。
太ももはトライスーツをきているので、そこにつっこみ、ふくらはぎにはSKINSのカーフタイツを履いていたので、そこにいれた。

筋肉がフレッシュになり、また走れるようになる。
これを繰り返した。

その後は、食べまくる。
ハンガーノック気味だったので、たくさん食べることを第一優先にした。
味のないパンも、飽きていたバナナも、おにぎりも塩をつけて。
レモンも、オレンジも、あるものは食べた。
カロリーを取るためにアクエリアスとコーラも飲んだが、もう飽きていたので麦茶メインにした。
バイクの後半から、水になり、ランでは麦茶にした。
塩分が取れないので、ポケットに入れていた塩飴でカバーした。

また、走る。走る。
エイドでゆっくりとしたのと、スピードが遅くなったこともあり、5キロが35分程度になっていた。
そして、徐々に暗くなり始め、雨がぱらつき始めた。
20キロを過ぎ、ハーフもすぎる。
ここからが勝負だ。耐え忍ぶ時間だ。

筋肉に疲労がたまり重くなっているのはもちろん、前後に人も少なくなる。
そして、だんだん暗くなり始め視界も悪くなる。
でも、トライアスリートは歩かなかった。
みんなかなりの疲労のはずである。
俺を含めすべての人が10時間以上も動き続けているのだ。
それなのに、決して歩いていなかった。

歩く理由なんていくらでも見つけることはできた。
筋肉が疲れきって足が重たい。
エネルギーが足りない。
眠たい。
足がむくんで靴が小さくなり、豆ができて痛い。
歩いても完走できるぐらい時間が余っている。

でも、みんな走り続けていた。
もちろん速いペースの人もいれば、ゆっくりペースの人もいる。
けれど、歩く人はほぼいなくて、それぞれのペースで走り続けている。
どれだけの根性、執着心と肉体を兼ね備えているのだろうか。
それには日々の地味で地道なトレーニングがあるのだろう。

そんな姿に俺も鼓舞され、勇気をもらい走ることができた。
走っている最中は何もすることがない。
ながければ、歩く理由を考えだすこともある。
けれど、周りのトライアスリートの姿を見ていると、そんな理由を探すことを忘れ、どうしたら前にすすめるかを考えるようになっていた。

潟上エイドで25キロを超える。
あと2時間程度でゴールできる。
レース前は制限時間ギリギリとの戦いかと思っていたが、意外と余裕ができて、タイムスケジュールを頻繁に見る必要はなかった。
それだけでも、最初に貯金があって精神的に楽になれた。

暗くなり、蛍光タスキを渡された。
手首には蛍光色に光るバンドを着けてもらった。

もちろんこのエイドでも沢山食べ、飲み、サロンパスと氷で足を元気づけた。
暗い道を走る。沿道の応援してくれる方も見えなくなる。
けれど、声だけは聞こえてくる。
「頑張れー。よくここまできた。あと少し」
「来年もきてね~」
おれも、かなり疲労が溜まっていたし、気合を入れるために大きな声で
「ありがとう!最後まで頑張ります!」と答えた。
俺も返事をすると、応援してくれる方も、もっと大きな声で応援してくれるようになった。
嬉しくなった。わくわくしてきた。
アイアンマンクラスの長いトライアスロンの大会は他にもあるけれど、ひとりひとりの方と声を交わすと今ここでしか味わえない大会なんだと思えてきた。
佐渡に来て、走れていることに喜びを感じながら走った。

残り10キロ。
さて、スパートだ。
ピッチを上げて走り始める。
真っ暗な田んぼの中を走り抜ける。
すると遠くに、灯りが一列に並んで見えた。
コース上に大きな行燈がなれべられていた。
とてもきれいで、そんな夢のような国を走り抜けた。
前後のランナーが少なくなり、一人旅になってきた。

あと少し5キロ。
住宅街を走っていく。
たまに声が聞こえてくる。
自分の家の前で個人的に水や食料を出してくれる方がいる。

スパートをするのが早すぎたらしく、スピードが少し落ちた。
が、ここで歩くわけにはいかない。
自分との戦い。
40キロ地点までは走る。
そんな風に小さな目標を決めて走り、そこを超えたら次の目標を決めて、そこまで走る。
だましだましの戦法だが、それしか気力を保つ手段がない。

警備の人に聞くと残り1キロ。
人が多くなる。
遠くに明かりが見える。
商店街だ。
商店街を駆け抜けて、左に曲がればゴールが待っている。

商店街に入る直前で、アナウンスがされた。
「ゼッケン番号1038番。東京都 寺町健さん」
「はじめてのロング、何が何でも完走するぞ」
「あと少しです!頑張ってください」

事前にメッセージを登録してあったのだ。
「はじめてのロング、何が何でも完走するぞ」
こんなことを書いていたことを、改めて思い出した。
なんだか、とっても嬉しくなった。
自分が佐渡トライアスロンのAタイプの完走を目標にして、日々トレーニングをして禁酒をしてここまでやって来れたこと。
はじめてのチャレンジで、なんとかゴールまでたどり着けた喜び。
張り裂けそうな感情だった。

そして、アナウンスされて、さらに気分は高揚した。
商店街では途切れることなく応援してくれた。
沿道の人とハイタッチをした。
「よくやった!」
「お帰りなさい」
「頑張ったね!」
応援してくれる方も本当に嬉しそうに声をかけてくれた。

おれも嬉しくて、嬉しくて、興奮して
「やったぁ!」
「ありがとうございます!」
「やりました!」と。

最後のカーブを曲がり200メートルほど暗く静寂の住宅街を走る。
その先に、ゴールの会場が光っていた。

湧き上がる感情、
張り裂ける歓喜、
成し遂げた達成感。

会場に入り、フィニッシュテープをめがけて走り抜けた。
会場でも
「1038番。東京都 寺町健さん おめでとうございます!」
とアナウンスをされた。

送信者 sports

ゴールの手前に、相部屋の石川さんと丸山さんが見えた。
ハイタッチをしながら、フィニッシュテープへ向かう。
もう、嬉しくて、嬉しくて、自分が笑みがこぼれまくって、ニヤついている。
恥ずかしさもなんにもない。そんなものどうでもよくて、嬉しい。
感情をそのまま爆発させて、ゴールした。

送信者 sports
送信者 sports

両手を上げて、フィニッシュテープを切った。
ついにゴールをした。
帰ってきた。
ここまで、無事に帰ってこれた。
ついにロングのトライアスロンを完走できた。
目標がまたひとつかなった。
人生の根性焼きみたいなもんが、またひとつ増えた。

「うれしくて、うれしくて、ありがとう!」
ただただ、そんな気持ちだった。

送信者 sports

金メダルを首からかけてもらい、タオルと完走シャツをもらう。
キウイやレモンを食べていると、石川さんと丸山さんが来てくれた。

「ゴールを走り抜けすぎだよ(笑)」
「速すぎて写真撮れなかったよ(笑)」

あまりにも興奮していて、ゆっくりとゴールすることすら忘れていたのだ。
写真とか、そんなこと考えることもできなかった。
それだけ、ゴールテープを追いかけて追い求めていたのだろう。

送信者 sports

トランジションエリアに行き、カメラと携帯を取って、写真を撮ってもらった。
嬉しかった、丸山さんは1時間以上前に石川さんは20分ほど前にゴールされていた。
俺は13時間4分35秒だった。13時間切れたなと今更気づいた。
走っているときは、そんなことも気づいていなかった。
それだけ、疲労していたのだろう。
今回はスイムが3.8キロから2キロになった。
2キロが37分なので、だいたい40分プラスしたタイムが、佐渡Aの予想ゴールタイム。
すなわち、13時間45分ぐらいだろう。

走っている最中は辛くて、これを最初で最後にしようと思ったが。
ゴール直前の商店街を駆け抜け、名前をアナウンスをしてもらい、島の方の応援をうけ、ハイタッチをして、ゴールテープを切る。
この喜びを味わってしまったら、来年も出たい。そしてスイムもフルの3.8キロ泳ぎたいという気持ちになった。

携帯を見ると、ネット中継でゴールシーンを友達も東京で見てくれていたようだった。
ゴール直後に完走おめでとうとメールをくれた。
一緒にゴールを分かち合えるのはとっても嬉しかった。
twitterでもゴールしたことを書いたら、本当にたくさんの友達からお祝いのコメントをもらった。
嬉しくてみんなからのコメントを何度も何度も読み返した。

自分が成し遂げたことのないことを目標にして、そのために一生懸命努力を積み重ねる。
そして、なんとかそのゴールをもぎ取る。

そんな一連の行為を共有できるってしあわせだなと思う。
そんな仲間や島の方がいてゴールの喜びは何倍にもなった。

送信者 sports

この大会では、同伴ゴールが認められている。
家族でも親戚一同でも奥さんでも恋人でも友達でも、大切な人と一緒にゴールできる。
ゴールの30メートル手前に待つスペースがあり、選手と一緒にそこからフィニッシュテープを目指して走る。
そして、みんなでフィニッシュする。

送信者 sports

もちろんそれもアナウンスされ、佐渡テレビで放映され、写真にも記録される。
こんな貴重な瞬間を共有できて、ゴールできるなんてなんてしあわせなんだろうと思った。

俺はやりたいことがあると、いつも一人でなんでもやってしまうが、本当に幸せそうな同伴ゴールシーンを何度も見て、来年は誰かとゴールをしたいと思った。

ゴールの余韻に浸りながら、相部屋の石丸さんを待った。行列メンバーもまだゴールしていないようで、みんなが噂をしている。
行列メンバーは菊池弁護士が俺の1時間30分後ぐらいにゴールしたものの、東野さん、安田さん、ノッチともに制限時間にひっかかりリタイアしたようだった。
ただ、バイクの190キロを終えて、ランでのアウトだとのことだった。
短期間の練習でそこまでやったのは純粋にスゴイと思った。
一方で、トレーナーをつけてしっかりと練習しても、佐渡トライアスロンのAタイプはそれでもなおゴールできないほど厳しいとも実感した。

20時を過ぎて冷え始め、さらに風が吹くと、雨と汗で濡れたウェアでは寒くなった。
温かいお茶を飲んだ。

石丸さんも制限時間の関門にひっかかりリタイアされたようで、もどって片付けをされていた。
我々も急いで片付けをして、宿に戻って乾杯をすることに。

最初はアストロバスで宿に行こうとしたが、22時しかなかった。
20時30分のバスがちょうど出てしまったところで、タイミングが悪かった。
レンタカーで来ていた石丸さんに荷物をあずけて、自転車で宿まで帰ることに。

自転車にのって暫く行くと、雨が強く降り始めた。
俺はテールランプとヘッドライトがあったが、他の二人は明るいライトがなく、俺だけのライトでは心もとない。
さらに、雨も強く降ってきて、疲れた体でスリップのリスクなども高いので、バスで帰ることに。
佐和田バスステーションまで戻る。バスチケットも輪行袋もなかった。
大変申し訳なかたけれど、事情を説明して実車のままバイクをのせてもらった。
大雨の中22時のバスに乗り、ホテルめおとに戻った。

まずは風呂に入り、汗を流した。
それから豪華な夕食。
まずは4人でビールで乾杯。
レース中はジェルばかりを取るので、固形物のメシが本当にうまい。
こうした「食べ物」を食べられることは本当に生きる喜びだ。
同じスポーツをする仲間とこうしてレースの後に酒を酌み交わせるのは楽しい。

レースの感想をお互い共有する。
そして、リレータイプに出た方がスイムで亡くなられたことも聞いた。
15回も出ているベテランの方ということで余計に衝撃が強かった。
しかし、自然相手だし何があるか分からない。
自分にもしっかりと言い聞かせた。

それから、部屋に戻って飲み直し。
バイクでの食料補給はベントBOXに「ここでジョミ」が良いと言う話や、五島列島のトライアスロン、チェジュのアイアンマンに出た話などトライアスロン談義に花が咲いた。
しかし、長時間の運動と、2時30分おきでほぼ24時間起き続けていたので、夜中の1時過ぎには睡魔に勝てず、就寝。
深い深い眠りだった。

送信者 sports

翌朝も早起きだ。
8時30分にバスが来て、9時30から表彰式なのだ。
6時に起きて、荷物をパッキングして、自転車を輪行袋いれる。
朝食をたっぷり、昨日消費したカロリー以上に食べた気がする。
朝からおかずが多くて豪華な食事で本当にありがたかった。
もちろん、おかわりをした。
出発前に相部屋の仲間4人で記念撮影。
この宿でこの部屋で、素敵なトライアスリートの方と一緒で本当に楽しかった。

送信者 sports
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表彰式を見て、石丸さんに車で乗せて頂いて両津港へ。
トライアスロンのロングをされる方は数がそんなに多くないのか、みなさんお知り合いのようであちらこちらで「久しぶり」「今年の佐渡はどうだった?」てな話で盛り上っていた。

ジェットフォイルで帰るみんなと別れて、俺はフェリーで帰ることにした。
フェリーが好きなのと、帰りの新幹線がすごい遅い時間に取ってしまっていたので暇つぶしの必要があったから。
本当は、佐渡島で最期の日に観光をしようと思っていたのだけれど、大雨でそれどころじゃなくなってしまったのだ。

佐渡とはお別れ。
遠ざかっていく佐渡島を見ながら、昨日のレースをかみしめた。
フェリーの中でトライアスロンつながりの小林さんにお会いできた。
スタート会場でもお会いして互いの健闘を祈っていたが、ゴール後ははじめてお会いした。
小林さんはBに出られて、好タイムで完走されていた。

新潟につき、自転車を荷物預かり所に預けた。
市内をめぐろうと観光案内所に行ったが、月曜はほとんどの施設が閉まっているらしい。
さらに、雨が降り続くので、近くのファミレスで本を読んだり、結果を見て暇つぶし。

送信者 sports

19時過ぎの新幹線で東京へと戻った。
阿佐ケ谷につくと、友人のGoさんと1杯だけ祝杯。
2週間ぶりぐらいのお酒は体に染みた。
そして、ほっとした。

◆大会概要
開催日:2011年9月4日
開催場所:新潟県佐渡島
競技部門:佐渡国際トライアスロンAタイプ
スイム:3.8キロ→2キロに変更(台風接近により)
バイク:190キロ
ラン:42.195キロ
スタート時間:AM06:00→AM06:20に変更
制限時間:15時間30分→15時間10分 PM21:30(終了時間は同じ)
ゼッケン:1038
氏名:寺町 健
年齢:28
性別:男
競技区分:25-29男子

◆大会気象データ(新潟地方気象台発表 9月4日 7:00現在)
天候:曇り(少しだけ雨がぱらついた)
気温:28.1℃(最高気温は31度だったかな)
湿度:60%
風速:6.1m(海岸沿いは余裕で10メートルはあった。最高15mとか)
水温:26.0℃

◆結果
スタート時間:AM06:20:00
スイムフィニッシュ:06:57:14
住吉AS(バイク105km地点):11:04:47
ランスタート:14:42:11
畑野AS(ラン10.0km地点) :15:38:02
金井AS(ラン17.7km地点) :16:35:26
潟上AS(ラン25.6km地点):17:31:39
ランフィニッシュ:19:24:35
総合順位:312位
合計時間;13時間4分35秒
スイム:37分14秒(64位)
バイク:7時間44分57秒(509位)スイム後とバイク後のトランジションタイムも含む
ラン:4時間42分24秒(228位)
参加者:810人(国際A部門)
完走率:86.4%

◆アクセス
◆行き
えきねっとの割引運賃(トクだ値)で土日25%オフ、平日15%オフだった。

2011年9月3日(土)

4時10起床
阿佐ケ谷5:21発 東京行き 
とき301号 東京(6:08)~新潟(8:14) 7600円ぐらい

バス 新潟駅前ターミナル 5番線 発8:25 所要時間15分 200円

フェリー 新潟発→両津着 09:25→11:55 2300円ぐらい(自転車はキャンペーン中で無料だった)

バス ※アストロバス10号車 両津湊12:45発 ⇒(直行)⇒ 大会会場13:20着(前払いでチケット購入3日間乗り放題1000円)

◆現地移動

9月3日 大会前日 受付会場から宿
アストロバスには乗らず、自転車で移動

9月4日 大会当日
相川地区発(七浦海岸経由)=佐和田BS下車
アストロバス19号車 3:20発 ⇒ 4:00着
佐和田バスセンター【佐和田BS】からスタート会場まで徒歩10分

ゴール後
ゴール会場から宿泊地までの専用バス
佐和田BS発=(七浦海岸経由)=相川地区着
アストロバス28号車 22:00発 ⇒ 22:40着

◆帰り
9月5日
表彰式
相川地区発=(七浦海岸経由)=会場着
アストロバス38号車 8:20 ⇒⇒⇒⇒ 9:00

相部屋の石丸さんに車で両津港まで送っていただく。

フェリー 両津発→新潟着 12:40→15:10

バス 佐渡汽船 発 15:40ぐらい 新潟駅16時ぐらい

Maxとき(1階)348号 新潟(19:23)~東京(21:20) 8500円ぐらい
東京発 中央線 阿佐ケ谷着 21時50分

◆宿泊
ホテルめおと(大会会場から15キロほど。自転車で40分)
1泊2食付き7500円(2泊目7000円)
9月3日(土)、4日(日)の2泊

◆スイム装備
・swim
トライスーツ(2XU)
ウェットスーツ(オルカS3)
ゴーグル
曇り止め
スイミングキャップ
時計(Barigo)
アンクルバンド(タイム計測)

◆バイク装備
メガネ
自転車Trek2.1
シマノのバイクシャツ(背中に食料いれるため)
ゼッケンをつける腹に巻くヒモ(ゼッケンベルトにゼッケンを2枚つける)
安全ピン4本
ドリンクボトル 2つ
替えのタイヤチューブ 2つ
アーレンキー
タイヤユーブ交換キット
空気入れ
サイクルコンピューター
ビンディングシューズ
ヘルメット
手袋
靴下(5本指とかはNG)
ジェルなど
DHバーに着ける網(ネット)の袋(エイドの食料やドリンクボトルをいれるため)
タイムシュミレーションの紙

◆ラン装備
トライスーツ(2XU)
シマノのバイクシャツ(背中に食料いれるため)
ランニングシューズ(adizero Japan wide) 足がむくんで小さかった。ワンサイズ大きめにする
ジェル
帽子
蛍光タスキ
蛍光のブレスレットみたいなやつ
タイムシュミレーションの紙

◆トランジションに置いたもの
ドリンク1.5リットル(ムサシ、ショッツなどをいれたもの。バイクのドリンクボトルの水を使わないため)
ジェル
エアサロンパス
アームカバー(今回はなし)
タオル首に巻く(今回はなし)
帽子につける日よけのサンシェード(今回はなし)

◆食料(食べたもの飲んだもの)

・スイム前
 夜中の3時におにぎり2つ
 スティックパン
 会場について5時ぐらいにパン、バナナ、アミノバイタルジェル
MUSASHIのドリンクたくさん

・スイム後
 VESPA
 アンパン
 カロリーメイト
 ショッツのタブレット入りドリンク
 塩飴

・バイク中(パワーバーとジェルはもっとたくさんあっても良かった)
 パワージェル2本
 ハニースティンガージェル2本
 カーボショッツジェル(後半は眠たさ防止のためにカフェイン入り)
 パワーバー(食べた感じがしてうまかった。力になった)
 カロリーメイト
 アミノバイタルジェル
 塩飴
 ザスパピットインジェル
 グリコのBCAAのジェル
 MUSASHIリプレニッシュのドリンク750ml
ショッツのタブレット(エレクトロライトショッツ)ドリンク750ml

バイクのエイド
 アクエリアス(前半)
 コーラと水(後半)アクエリアスに飽きたため
 バナナ4本ぐらい
 おにぎり+塩
 ロールパン
 レモン
 オレンジ
 梅干し

・バイク後
 ジェル
ショッツのタブレット(エレクトロライトショッツ)ドリンク

・ラン
 ソイジョイ
 ショッツジェル
 パワージェル
 アミノバイタルジェル
 塩飴
 
ランのエイド
 麦茶
 アクエリアス、コーラ、水(これらは少し。水は飲むよりも頭からかぶっていた)
 おにぎり+塩
 ロールパン
 バナナ
 レモン
 オレンジ
 梅干し

◆学んだこと、うまくいった点

食料
VESPAは早めに飲むと体が熱くなる感じがしてパワーになる
バイクとランではエイドが物足りないので、ジェルとパワーバーやカロリーメイトをたくさん持っていく
定期的に塩、水、BCAA、カロリーを取ると疲労や足つりがこない
毎回エイドではしっかりと補給する
固形物はエネルギーになる感じ。食べた感じがしていい(パワーバーは特に良い)

スイム
泳ぐコースを目で確認して、事前にシュミレーション
必ずアップはしておくこと。水に慣れる。心臓がびっくりしない。
ブイを参考にして無駄なコースをいかない
クラゲに刺されるとチクっとするが動揺しない
ツービートで自分のペースで行く。
ウェットは腕のない半袖がやっぱりいい。肩が回しやすい。
ウェットは上下が分かれているツーピースが脱ぎ着しやすい。

バイク
事前のメンテナンスは超重要。(ギアとスプロケットの掃除&注油。ブレーキの調整。タイヤの空気。)
バイクスタート前に、食料をたくさん食べておく
DHバーをつけたために、風邪対策にかなりなった
DHバーにつけた網の袋は重宝した。(ドリンクボトルやエイドでもらったバナナ、ジェルを入れた)
マンホールや道路のつなぎ目はサドルから尻を上げて自転車と体への衝撃をすくなくする
坂道の下りはスピード注意
カーブを曲がるときは、右カーブなら右足ペダルを上に左足ペダルが上にくるような状態で曲がる
コースのカーブや大きなアップダウンは事前にチェックしておく。どこで上りがくるか心構えがあると良い。
立ちこぎをするとパワーを使いすぎて疲労が残るので、立ちこぎは10秒以内。
無理のないスピードで、安全&ランに足を残す
サイクルコンピューターは水に弱いので、サランラップを巻いておく
バイク後はしっかりと汚れを拭き取り、きれいにする。

・坂道の上り方について学んだこと
ギアを自分の速度を踏まえながら徐々に軽くする。
下りがあれば、そのスピードを活用して登ってしまう。
ハンドルを押すように、前に進む。
お尻をサドルの後ろに置いて、ペダルを踏み込む。
遅くてもいいから、一定のペースで止まらないように漕ぎ続ける

ラン
飛ばし過ぎない。一定のペースを守る。
エアサロンパスとクリームを塗ってマッサージ。筋肉の疲労軽減。
氷で太ももとふくらはぎを冷やすと、足が復活する。
カーフタイツを履くと良い。氷をカーフタイツに入れることができるため。
太ももはトライスーツに氷をつっこむ。
気持ちを高めるために、沿道の声援に大きな声で答える
後半になると肩周りなどが疲れ、腕振りが小さくなる。対策として肩を回したりストレッチ。
ハンガーノックに注意して、40分に1本はジェルをとる

◆次回に活かすこと
スタート前にしっかりとストレッチと足のマッサージをしておく
スイムやバイクで擦れる。ワセリンをドラッグストアで買って塗る。ワキ、股(ゴールデンボールも)、肘の内側、首、
ウェットは水で濡らしながらシャワーの場所で脱ぐと脱ぎやすい
ウェットを脱ぐときに足をつらないように気をつける
バイク中にバイクウェア背中のポケットに入れた予測タイムを書いた紙が落ちてしまった。気をつける
バイク中も日焼けするので、状況次第でアームカバーをつける。
太ももの疲労を少なくするために、バイクからカーフタイツをつけてもよい。
トランジションに味のついた炊き込みご飯のおにぎりがあればよかった
ランではもっとたくさんジェルを持って走る。(エイドにチョコなどがなくハンガーノック気味)
ランでは足が最初からむくんでいるので、シューズサイズをワンサイズ上げる
ランで暗くなるので、ハンドライトかヘッドライトがあると良い。

輪行は丁寧に。傷がつかないように布でくるむ。
空気入れやドリンクボトルは取り外す。
タイヤとフレームは1ヶ所ではなく複数ヶ所止めて、安定させる。

宅急便などで送るのもあり。佐渡であれば4000円ぐらい。

◆持物
持ち物
□ レースID or レース出場許可書
□ JTUの会員証
□ ゼッケン(レース当日)
□ 計測用チップ(レース当日)
□ 健康保険書写し
□ ゴーグル×2(予備は度なしのゴーグルでコンタクトでもいけるように。雨の時はコンタクトでレース)
□ スイムキャップ
□ 水着
□ ウエット・スーツ(オルカS3)
□ トライスーツ(2XU)
□ シマノのバイクシャツ(背中に食料いれるため)
□ SKINSのカーフタイツ(ランで使用)
□ ジップロックの小さい袋
□ 予測タイムをメモした紙
□ ゴーグル用くもり止め
□ サンダル
□ ロードバイク一式
□ 工具(六角レンチ、ペダルを取り外すやつ)
□ タイヤチューブ2本
□ タイヤ交換キット(ヘラみたいなやつ)
□ 自転車を拭くタオル
□ 輪行袋
□ ヘルメット
□ 空気入れ
□ グリス
□ バイクシューズ
□ バイクグローブ
□ バイクボトル×2
□ バイク
□ エアロバー(DHバー)
□ DHバーにつけるネットの袋(エイドのバナナやドリンクボトル、ゴミを一時的に入れる)
□ サングラス(晴天用と悪天用の2種類のレンズがあると便利)
□ アームウォーマー
□ 日焼け止め
□ 首に巻くひんやりシートみたいなやつ(もしくはタオルを首に巻く)
□ バイク用ソックス
□ ゼッケンベルト(ゼッケンを2枚つける)
□ ジェルなど補給食(トランジットポイントに)
□ ランニングシューズ(アディゼロ ジャパン)
□ ランニング用腕時計
□ ランニング用ソックス
□ 大会後の着替え(パンツ、シャツ、靴下、服)
□ セーム
□ タオル
□ MUSASHI リプレニッシュ
□ ショッツのタブレット
□ 足つりの防止にna系のサプリなどを定期的に摂取
□ ジェル(パワーバー、ハニースティンガー、ショッツ、アミノバイタル、ZEN、VESPA)
□ カロリーメイト、パワーバー
□ パン、おにぎり、バナナなど
□ ポカリスエット、水のペットボトル(トランジションエリアに置くために2リットルも)
□ 塩飴
□ アミノバイタルの顆粒
□ 眼鏡ケース
□ 携帯電話
□ 携帯電話の充電器
□ カメラ
□ カメラの充電器
□ 交換レンズ
□ 歯ブラシ
□ フラスコ(トレラン)
□ 耳栓
□ サングラス
□ コンタクトレンズ
□ シップ、エアサロンパス
□ 帽子(後頭部の日よけサンシェードも)
□ 日焼け止め
□ 予測タイムと制限時間を書いた紙をジップロックのビニール袋に入れて