日別アーカイブ: 2015/8/22 土曜日

同じ日に同じ船、同じ仲間と同じ島

本格的な銛突きをしたのは去年の夏。
三宅島で3日ほどキャンプしながら、魚を突いていた。

the夏休みという日々だったし、とても充実した時間でぜひまた銛突き狩猟旅に行きたいと思っていた。テントを持って山の上でテントを張って夕日や星を眺めることが大好きだが、もしこの夏に山か銛突き旅のどちらかを選択しなければならないとしたら、銛突きを選んでいただろうと思うほど。

ということで、去年一緒に行ったタクジさんと話し今年は8/14から行くことにした。行き先は粟島か伊豆諸島のどこかか迷ったが1週間ぐらい前に再度三宅島に決定。タクジさんも僕も同じ場所に何回も行くよりも、新たな場所に行きたがるキャラクターだが、三宅島がそれだけ良かったということで。

朝タクジさんから、「同じ日」とメールが来た。
はて?、なんのことだ。と、寝ぼけて思った。

もしかしてと思い、facebookで調べたら、そうだった。

去年も8/14に竹芝からフェリーにのった。
今年も、全く同じ日程。

面白いものだ。

9/11にどこにいたかとメモをする癖があるが、そういった特別な日しか覚えてられない。けれど、facebookが過去の同じ日にこんなことありましたねとリマインドしてくれる。ただの偶然だけど、偶然に価値を感じる性格でなんだか嬉しくなった。

金曜の夜のフェリーに乗る。多くの荷物をダッフルバッグに詰め込み、21:30頃に竹芝桟橋に。ぞろぞろとメンバーが集まる。今回は子供4人と子供心を持ち続けている大人5人の大所帯。ハラペコ登山隊のタクジさん親子、かっせさん親子、アウトドアマガジンの編集長親子、そしてタクジさんの元同僚Qちゃん。

送信者 三宅島2015

去年の同じ日にこの橘丸に乗ったけど、相変わらず新しくきれいなフェリー。荷物をおき、デッキへ出て東京の夜景を見ながら出港、そして乾杯。元気な子どもたちははしゃいでいたが、いつの間にか寝て、それにつられて大人も寝た。朝目を覚ますと、もう三宅島。5時に到着。三宅島に降り立つと、雨の降った形跡があったけど、今は止み、朝焼けが綺麗だった。波が高かったのか、メインのフェリーターミナルではなかった。バスに乗り込み大久保浜へ。同じバスにはキャンパーがいなそうだった。

送信者 三宅島2015

大きなテントも含め、6,7張りあったが、ちょうどまとまってテントが3,4張り張れる場所が開いていたので、そこを陣取る。そして、朝食を食べながら、ダラダラ、テントを張ったり、朝寝したり。すると、2,3針のテントを残して、みんな今日買えるようだった。俺達はこれからなのに。昼飯を取ろうと、目の前の海岸に。1年ぶりということもあって、腕が鈍っていた。タカノハダイやブダイ、カワハギなら100発100中だと思っていたのに。何突きかしているうちに、感覚が戻り始めて、昼ごはんゲット。大きなふぐを突いたが、腰に巻いた網に入れれず、刺したまま海の上に銛を出して泳いでいたら逃げてしまった。残念。

送信者 三宅島2015

たくさん取れすぎた。歩いて10分の商店に買い物。そして、スマホタイム。去年命名された、濃厚なスマホタイムというやつだ。刺し身、鯛めし、鯛味噌汁、焼き魚という去年から続く鉄板メニュー。鯛めしはしょうがを入れると臭みが取れるし、焼き魚は鱗がついたままがいい。蒸し焼きになってうまいのだ。今回はカセットコンロを持ち込んだので、とっても便利だった。昼飯が終われば、昼寝。いつの間にか、みんな裸で寝ていた。

送信者 三宅島2015

まあ、昼寝もして、次は夜飯の漁に。慣れてきて、今までとったことないレアな魚を取りたくなるが、そこは難しい。動きが早い。岩陰にタコを発見!こりゃうまそう。ゴムを引いて、銛を突く。命中!きた。しかし突いた瞬間に吸盤を岩にくっつけて、引っ張りあげれない。くそー。これは息ができなくなる。と思い、思いっきり銛を引っこ抜いたら、銛からズルっと抜けてしまった。く、悔しい。

送信者 三宅島2015

それで、とりあえずカワハギを突いて帰った。今年は、ブダイとかカワハギが少なかった気がする。その代わり、タカノハダイ祭りw疲れて浜に上がると、Qちゃんに銛を貸した。ガタイが良く、思いっきり銛を突いたらしく、片方の銛先が折れてしまった。。。まあ、仕方ない。折れた銛先をヤスリで研いで、尖らせて、一応返しも作っておいた。

送信者 三宅島2015
送信者 三宅島2015
送信者 三宅島2015

夕食も、鯛めし、鯛味噌汁、刺し身、焼き魚。あれ、さっきと同じメニュー。まあ、狩猟生活はこんなもの。うつぼとか、岩ふぐとか、メジナとかじゃっかんバラエティはあるけれど。ということで、商店でつまみとビールを買って、だらだらと夕食。こののんびりとした時間がたまらなくいい。飲みながら、いろいろと話して。偶然、隣でバーベキューして三宅島島民の人たちが去年と同じメンバー。びっくりした。島の人の楽しみなんだろうな~。がしかし、大雨が。おれは、山でも使えるテントだったので浸水しなかったけど、みんな浸水して大変そうだった。

送信者 三宅島2015

あついし、外で寝てたら虫さされまくり。痒い、痒いということで、テントで寝ることにした。翌朝起きると、みんな起きて朝食。朝食は、魚じゃない。ちょっと、この時間が楽しみだったりする。みんなで、テトラポットのある港へ。ここで、ドボンドボンと子どもたちと一緒にジャンプ!4,5歳の少年たちも、俺に慣れてじゃれあってくる。元気な男の子はいいな。周りが見えてないので怖さもあるけど、あの無邪気な笑顔はいいもんだ。そして、みんなキャラが違うな―と。個体差って面白い。兄弟でも飛び込むのを怖がったり、全然怖がらなかったり。でも、9歳ぐらいになると安心だし、12歳だとばかみたいに暴れまわることがないので特に気にしなくても大丈夫だとわかった。

送信者 三宅島2015

Qちゃんとマツダさん親子は日曜の午後便で帰るので、テントを片付けて、昼飯もちろん同じメニューを食べて、帰っていった。1泊2日でも十分楽しめるな―と話していた。土用が朝5時着だからなんだろうなー。それから、もちろん昼寝。そして、残ったのはハラペコ登山隊メンバーだけ。

送信者 三宅島2015

目の前の浜で、波に流されてザブーンと浜に打ち上げられ、また波にさらわれ、そしてまた波に打ち上げられという、波に身を委ねる遊びを大人も子供もする。ああ、単純なのに、この波に乗っかる感じが心地よくてハマる。サーフィンが楽しいのもこれなんだろうな。あっという間に夕方近くなったので、暗くなる前に、テトラの港へ。そして、お魚キラーをしかけて、夕食の魚を突いて帰った。

本格的にテントは俺達だけ。隣ではまた違う島民がバーベキューをしている。ケンさんという三宅島の飲み屋の店主がお客さんを連れてきていて、ケンさんといろいろと話す。そして、子どもたちはさすがに1日遊びまくって疲れたのか、すぐに眠りについた。今日は雨もふらないし、タクジさん、カッセさんと3人で飲みながら、ダラダラと話していた。

送信者 三宅島2015

タクジさんと話していた。魚釣りをする人は、同じ魚をクーラーボックスいっぱい釣って帰る。それは、何が釣れるか分からずに、糸を垂らす方法だから。でも、銛付きの場合は、食べる量しか魚を取らない。これって、面白い違いだ。

銛突きは釣りよりも、明確に自分の目で見て、この個体の魚を俺が突き刺して殺して取るというのがはっきりしている。ある意味残酷で、手に衝撃もある。目の前で魚が激しく抵抗して暴れる。刺した瞬間の暴れまわったりとか、死ぬ瞬間も目に見える。だからこそ、魚の命は無駄にはしないし、余分には取らない。

これって、何でも一緒で、産地の人が見えるとか、製造業でも作り手が見えるって、そこに感情が宿るから愛着が湧くし、大切にするんだと思う。当たり前だが、それが人間。

送信者 三宅島2015

うー、眠気の限界ということで、そのへんの地面で寝ようかと思ったけど、虫に刺されるのでいちおうテントに潜り込んだ。

送信者 三宅島2015

天気予報だと月曜は雨で心配した。それで、3人共すぐにテントを片付けたが、快晴!まあ、ありがたいのだが、こんなに張れるならもっとテントを干したかった。またまた港へ。子どもたちもジャンプを怖がっていたが、次第にパパと飛んでいると慣れてきて、みんなで飛び込みまくり。the 夏の日。帰らなきゃならない時間が迫ってきた。キャンプサイトに戻って、荷物を持ってバスに乗る。

送信者 三宅島2015

今年の三宅島リゾートは、子供たち4人と大人5人だった。こんな経験できて、子供たちがうらやましい。大人になったとき記憶に残っていなくても、思い出せない記憶の体積として、彼らのどこかに刻まれる気がして。といいつつ、そんなんは大人の思いだけで、みんな最高に楽しんだからそれでよし。まあ、今回来た子どもたちはお父さんがワイルドなのでw、こういった生活は普通かもしれないけれど、普通の日本の子供達は島で時給自足生活の夏休みなんて経験ないだろうし、この年齢で食べることを目の前で見るって、どんな風に映るのだろうか。

タクジさんが、一人旅でベネズエラに行こうかなと思ったけど、こうして子どもと旅をするのが楽しいから、一人で行くのはまあいいかって思ったって話していて、今回少年たちと旅して、彼らの視点とか反応、動きも面白いし、なんだかその気持が少しわかった気がした。他の友達の子は女の子が多いので、そのファミリーの旅行とはまた違って。

送信者 三宅島2015

フェリーに乗る。島を離れる。見送る人がいる。ああ、船旅はいい。飛行機や車、電車の旅よりも船旅が一番好きだ。帰りは席なしで、デッキで過ごす。確か去年もこのパターン。子どもたちと遊んだり、ラーメン食べたり。すると、大雨が。風も強く、俺らは偶然反対サイドで助かったが、逆側だったらすぐに避難してた。そして、日も落ち、東京湾に入る。漁師&農家&富士山ガイドのかっせさんは、東京の明かりを見て、欲望の塊だねと話していた。そうだなと思う。自分も、こうした欲望の塊の東京で暮らしている。田舎と都会はやはり住んでいる人の性格が圧倒的に違うよなって。

少年たちの三宅島銛突き狩猟生活はこうして終わった。来年は行くのかな?実は、テントを担いで山を縦走するか、島で銛突きキャンプするかのどちらか一つを選択しないといけなかったら、銛突きだなと思っていたので、今年も行けてよかった。そして、やっぱり島と山が好きだなと思った。それは、時間の流れと人と自然の景色と。

送信者 三宅島2015

後日談。
恒例になったが、虫さされが20箇所ぐらい。膨れるだけじゃなくて、水ぶくれみたいになったので、タクジさんおすすめムヒアルファEXを買った。これが最高に効く。これからは、キンカンとかやめて、ムヒアルファEXに乗り換えだなw

http://teratown.com/blog/2014/08/25/yiyeyuyuuoaaioaeiinadhac/