日別アーカイブ: 2015/8/23 日曜日

退化を受け入れ対策を打つことと、最後は経験と精神論

9月に4,5年ぶりに信越五岳トレイルランニングレースに出る予定だ。距離は110キロ。昨年4月のUTMF以来なにもレースに出てないから、1年半ぶりのレース。他にもエントリーしていたが、なんだかんだ休みが合わなかったり、モチベーションが上がらなかったりで出ていなかったから。

うーん、振り返るとPTL、そしてアコンカグアなどの失敗があり、何度か100マイルも走りきったし、という一区切りが自分の中で出来たのだろう。トレランを徹夜で走るとかってのは、アドレナリンが出て面白いが、どちらかと言うと景色を楽しみながらのんびり山を縦走するほうが好きだ。

一番の自分の好奇心は、知らないことを知りたい、経験したことないことをやってみたいというところにある。その次は、美しい景色を味わいたい。それは、朝日、夕日、星空、海、空、森、砂漠、とかとか。その次に、アウトドア・スポーツってな感じ。なんだかんだ、アウトドア・スポーツは習得するのに時間がいるし、継続しないと衰えるので、なかなか大変だ。

が、やはり、100キロぐらいのトレランがいつでもできるぐらいに、日常的に運動することは重要だと最近思う。100マイルは走れなくてもいいけど、100キロのトレランはできるぐらいの体にしておく。何か非常事態があっても体力ある体で安心だし、友達にこんな遊びしようと誘われても100キロぐらい走れればだいたいの遊びはチャレンジするベースは整っている。そして、適度に運動している方が、心身ともに健康になるし、仲間とも遊ぶきっかけになるから。

まあ、それはさておき、レースが1か月後にせまり、今の肉体では完走が難しいと思い、少し走り始めた。しかし、朝6時のバスに乗るってのができない。友達となら、6時集合ができるが、1人だと、まあいいかとなってしまう。昔なら、一人でいつも始発でいろいろな山に行っていたのに、そのモチベーションがわかない。困ったもんだ。ということで、俺は本質的に走ることが好きというわけではない。

以前、毎週のように山に通っていた頃は、何かを成し遂げたい、楽しい、とかっていう欲求が強かったから突き動かされていたが、今はそれが弱い。そして、当時は練習すればするほど、長い距離が走れるようになったし、疲れなくなっていったという、できないことができるようになる喜びがあった。そして、体力がついていて、疲れ知らずで、山をピョンピョン走るのが、爽快だった。今は、どてどてと走るようになり、それがない。

とは言っても、練習は必要だと思い、土曜に15キロほど山を走り、今日はロードを25キロほど走ってみた。一言で言うと、衰えを感じた。でも、新たな気付きで、いい勉強にもなったなと思う。人は年をとると、肉体は衰える。でも、若い頃に、あんなこともできたし、こんなこともできた。だから、30年経った今でも、あれもこれも昔と同じようにできるのだ!と思っている老人が多い。人間の記憶は、昔のままで止まってしまっているから。これってやっかいで、いろいろな事故とかの原因にもなっている。

で、しばらくやっていなかったことを、適度な期間をおいてやってみる。すると、できなくなっている。これは、退化だ。すなわち、老化と似ている。今回、自分が退化している事がわかり、これは老化と同じ。今の現状の自分の体力が分かったのはいいことで、それをそのまま受け入れた。今回の経験から自分が年を重ねたら、しっかり老化というものを受け入れることを肝に命じた。

まあ、老化した、うれしい!なんて人は世の中少ないだろうけど、その老化をある程度受け入れて、受け入れたからこそ対処できる策が生まれてくるし、実行することができる。現状の自分を正しく知ることが、改善の打ち手につながっていく。まあ、そんなこんなで、残り1ヶ月は適度に運動しようと思う。

おそらくキーワードは、精神論、慣れ、経験の3つ。

一般的に言われる精神論は、根性だ、もっと頑張れと闇雲にやることを言うっぽい。たぶん、日本人が精神論って言う時はそう。でも、精神って、何かを成し遂げるか否かって時には非常に重要だと思う。合理的な練習方法だったり、肉体に基づいた練習方法だったり、練習頻度だったり、論理的な補給は大前提。その上で、やる気をマックスに持って行くこと。これは、マインドコントロールに近いところもあるし、自分で思い込んだり、適切な難易度の小さなゴールを設定するとか、友達を巻き込むとか、テクニックはいろいろ。今はおそらく110キロ完走できないゴールを、うまく1ヶ月で走れる体にするというゲームをするつもりでやってみる。特に持久系の競技は、この精神(気持ち)が非常に重要なスポーツだから。というのも、100メートル走だったら、全力で走ればすぐ終わる。もちろん、筋肉疲労とかすごいが、歩こうって気持ちにはならない。でも、持久系の競技は、長い。時間が長い。肉体的にどうしても歩くしかできないこともあるが、だいたいの時は走れる。でも、疲労が溜まりまくって歩きたくなる。だからこそ、精神でその甘えた気持ちを封じないといけない。封じるか、気を紛らすかはいろいろだけど。

次に、慣れ。慣れと経験って似てるけど、ちょっと違う。どちらかと言うと、短記憶というか、短期感覚記憶をつけるって感じ。プロスポーツ選手がメインの試合の前に、小さな大会に出るみたいなもん。レース本番までに50キロぐらいのトレイルを10時間ぐらいかけて1度走っておくと、体が長い距離に慣れる。これが、けっこう重要。

最後に、今までの経験。100キロ以上のレースは何度も走っているし、100マイルも何度か。ということで、最初飛ばし過ぎないとか、登りで頑張り過ぎないとか、全体のペース配分。気力が落ちてきた時のモチベーションアップ方法、補給。ヘッドライトなどの装備、膝とかに負担のかからない走り方などなど、経験がある。そういった経験(感覚で理解していること、および知恵)でなんとか乗り切りたい。

なまったからだで、どうなるかというゲームが始まった。

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