アラスカ物語7 星野道夫に会いにいく

前回までの旅日記はコチラ「アラスカ物語6 犬ぞりで出かけよう」

6日間に渡ってお世話になったベルマおばちゃんの家を出て、今日はフェアバンクスへ行く。昨日のうちにビリーズバックパッカーという宿に予約を入れていたので、ベルマおばちゃんに宿まで車で送ってもらった。道路を走っていると、朝焼けの空に美しい山々が見えた。

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ビリーズバックパッカーは安いのと、アラスカ大学フェアバンクス校に近い事から決めた。ベルマおばちゃんに別れを告げ宿にチェックイン。ドミトリーで30ドルはありがたい。今日やりたいことは明日以降の旅先を決める事とアラスカ大学の博物館へ行く事。まず先に明日以降の行き先を決める。ビリーズバックパッカーではネットが出来たので色々と調べる。最初はデナリ国立の入り口にあるヒーリーという場所に行こうと思ったが、北極圏のコールドフットとワイズマンに行く事にした。デナリ国立公園もとても行きたかったのだが、この時期は公園内に入るのが難しいということを聞いて行き先を変えた。さらに、「アラスカ物語」を読んでワイズマンという村に行きたくなったのも大きな理由だった。

そこで、飛行機と現地での宿泊先を手配する。ノーザンアラスカツアーという会社が飛ばしているセスナで行く事にした。その際にHAIシロクマツアーズにもお世話になった。電話をしてクレジットカードで支払いを済ませた。さて、アラスカでセスナに乗れる、さらに北極圏に行ける、ブルックス山脈が見れる。明日からの旅に心がワクワクし始めた。

送信者 ALASKA 2009

とりあえず、明日からの旅先を決めたのでアラスカ大学フェアバンクス校にある博物館に行くことにした。宿の近くからバスも出ているのだが、1時間ぐらい待たなければならなかった。うーん、すると博物館の閉館時間が迫ってくる。とりあえず歩いていこうと思い、宿のおばちゃんに聞くと寒いしけっこう遠いよと言われた。まあ、歩いても1時間かからなさそうなので、地図を見ていく事にした。雪に覆われた歩道をてくてくと歩く。20、30分歩くと小さなスーパーを発見した。昼ご飯を食べていない事に気づきドーナツとホットドッグを腹の中へ。

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スーパーの目の前に、アラスカ大学の看板があった。おお、もう着いたのか。予想より早い。と思いながら、階段を登っていく。すると、大学のキャンパスに出た。しかし、どの建物が博物館なのかが皆目見当がつかない。キャンパスマップを探しながらうろちょろしていると、おじさん発見。「博物館はどこですか?」と尋ねると、「ここからはけっこう遠いよ、さらに坂道だし。」「そうなんですかぁ。」「車に乗っていきなよ!」「乗せて頂けるんですか?ありがとうございます。」てな会話をもちろん英語で交わした。どこから来たのか、どれぐらい滞在するのかと言った会話をした。そんな話しの中にも、おじさんの優しさがにじみ出ている気がした。僕が、「星野道夫さんが好きで博物館に来たんです。彼の写真が見たいと思って。もちろんアラスカの文化にも興味があってその展示も楽しみです」こんな風に話すと、おじさんは「星野道夫はいい写真を撮るね。僕も彼の事が好きだよ」と語った。もう少し星野道夫について聞いてみたいと思ったところで、博物館に到着した。「ありがとうございます」と伝え、車を降りた。おじさんはアラスカ大学の教授だったのだろうか?星野道夫とは関わりがあったのだろうか?そんなことが気になったまま、別れてしまった。

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博物館に着くと入口の横でアザラシの氷彫刻を作っていた。氷の彫刻の真後ろに夕日が辺り彫刻はオレンジ色に色づいていた。そして、夕日を眺めていたら夕焼け空に飛行機が飛んでいた。着陸態勢に入って低いところを飛んでいたから遠くに見える山々と夕焼け空と飛行機がとても接近して見えた。切り取られた絵はがきのような光景だった。

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博物館の中はネイティブの文化、自然、動物に関する展示があった。海岸エスキモーの漁で使われていた船やその時に着用していた服などは興味深かった。エスキモーやインディアンが着ていた服のデザインにはワタリガラスやキツネなどの刺繍がされており、彼らがどの動物を大切にしてきたかが伝わってきた。また、バイソンやホッキョクグマの剥製なども迫力があり、こんな動物がアラスカには息づいているんだと感じた。

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そして、星野道夫の写真が目に飛び込んできた時、体中に寒イボができた。自分が星野さんが住んだアラスカについに来たんだと実感したのと、星野さんはこの大学で学び、みんなから愛されていたんだろうなと感じたからだ。星野道夫の紹介と数点の写真が展示されていた。どの写真も動物の命とアラスカの自然を感じられるすばらしい作品だった。半ば放心状態で写真の前に立っていた。しばらくして、写真の前を離れミュージアムショップへ。手紙を書くために星野道夫の絵はがきを購入した。

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帰りはバスで宿に戻った。夕食を簡単に済ませ明日の朝どうしようかと思っていた。というのも、明日の早朝にセスナに乗らなければならず、空港へ行く必要がある。ただ、バスが無いのでタクシーを呼ばないといけないかなと思っていたのだ。すると同じ宿に泊まっていたおっちゃんが空港まで連れて行ってくれるという。なんとラッキーなことだろう。明日の予定が決まりぐっすりと眠りについた。

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アラスカ旅日記の続きはコチラ「アラスカ物語8 北極圏へ。」

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