日別アーカイブ: 2010/2/20 土曜日

人種が持つ色

国というくくり方は正しくない気がする。かといって人種という切り方も厳密ではないかもしれない。文化圏という程度の表現が適切なのだろうか。

(とりあえず)国の持つ色がある。

しばらく前に表参道を歩いていて、一軒の店が目に入ってきた。その瞬間に何の店かは判断つかなかったが、この店は日本のものを扱う店ではないだろうと感じ、その直後に中東の色だと感じた。結果的にはペルシャ絨毯屋であった。

日本独特の色使いがある。日本でしか生まれてこない色使いやデザイン。もちろん日本でも地域によって違いもあれば、時代によっても違う。ナミビアのヒンバ族しか生み出さない色使い。イランの人だからこその配色や模様。極北の地でしか生まれないような色合い、ニューギニアにしかないような色彩。

そういった色は地形や気候、染色に使った原料の植生、美意識などさまざまなものにより生まれだすもの。だからその国や地域、人々が持つ独特の色使いの傾向を見ると、その色を着想として連想が広がっていく。もちろんその国を旅した記憶も連鎖的に蘇る。世界はそんな彩りで溢れている。

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