日別アーカイブ: 2012/6/5 火曜日

それでも怖いという感覚

近所のアートスペース元我堂が閉まるという。
偶然、その元我堂で石田ゆうすけさん、本郷さんと会って話しをしていた。

ゆうすけさんは、6月にケニアに3週間ほど行くと言う。
7年半の自転車の旅以来だから10年以上ぶりなんだろう。

自転車で1人で旅した場所なのに、今回のケニアが怖いと言う。
冗談じゃなくて本気で怖いと言っていた。

それを聞いて、そんな感覚がいいなーと思う。
自然や旅をなめてかからない、その姿勢。

本当に強い人、チャレンジし続ける人、何かを成し遂げる人はどんなに慣れても「怖い」という感覚を失わないんだろう。

植村直巳さんは、自分自身のことを臆病者と言い、実際に最後の冒険まで入念な準備を怠らなかった。

そして、インテルの元CEOアンドリュー・グローブはこんなことを言っていた。
Only the Paranoid Survive([野生動物はみな臆病だ。同じように]極度な臆病者だけが生き残る)

アートや研究もそうだろう。
何かを得たり、経験をしたり、名誉を得たり、地位や資格を得てもアグラをかかない。
常に挑戦者の気持ちでいる。
常に初心を忘れない。

だからこそ、冒険に限らず挑戦者は様々な事に挑戦する気持ちを持ち続けるのだろう。
そして、なんとかして乗り越えていくのだろう。
こんなマインドを持ち続けているからこそ、味わえる新鮮な世界があるんだと思う。

とは言いつつ、常に臆病者であることはなかなか負荷のかかることである。
準備なども大変だし、精神への負担も大きい。
おそらく臆病になる(慎重に神経を研ぎ澄ませる)ポイントだけは常に繊細で、それ以外の部分は経験によって身につけた感覚ですばやくこなしていく。
そんな風になれたらいいなと思う。

8年以上前に書いたブログ「ビビリ」
http://www.teratown.com/blog/archives/000721.html

From ALASKA 2009