日別アーカイブ: 2010/4/29 木曜日

フルマラソンを過ぎて見える世界「チャレンジ富士五湖100キロウルトラマラソン」完走記

【4月24日(土)】

東京にいる土曜の朝は友達と泳いでいる。レースの前は3日ぐらい体を休めた方がいいと言うが、個人的には軽く動いた方が調子がいいので、泳ぎにいくことにした。1,000メートルぐらいを軽く泳ぎ、みんなで中華のランチへ。カーボローディングと言う名の、ご飯お代わりをする。そのまま、富士五湖チャレンジの会場である富士吉田駅へ向かった。

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富士急行線に乗り換えて、ゆっくりとした速度で富士吉田駅へ向かう。この駅の周りには商店などがほとんどなかった。バスに乗り、前日受付会場である富士山アリーナへ(250円)。バスの乗客のうち半分以上はチャレンジ富士五湖の参加者だった。バス停から少し歩いて、アリーナへ。受付終了間際だったこともあって、閑散としていた。素早く受付を済ませる。今年は記念すべき20回大会ということで、黒のジャケットをもらった。さらに、アーリーエントリーをしていたので自分のゼッケン番号「1514」が入ったTシャツもゲット。この大会の記念品はデザインがまともなので、普段着としても問題なさそうだ。

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受付を済ませ、着替えスポットに荷物を置く専用の袋に自分のゼッケン番号を記入して、会場横にあるスポンサーブースへ。サブスリーランナー(フルマラソンを3時間切るランナー)の猫ひろし大先生がいらっしゃった。僕はフルマラソンで4時間弱ぐらいなので、猫ひろし大先生と呼ぶことにした。とりあえず、「ニャー」とだけ挨拶した。そしてチャレンジ富士五湖の歴史が書かれたボードを見た。するとこの大会は、現在アースマラソンをしている間寛平さんが、ギリシャのスパルタスロンに出る練習の為に作った大会だったそうなのだ。第1回は参加者13人から始まったらしい。寛平さんのシューズなどが展示してあり、とんでもなく凄いことに挑戦しているんだなあと、つくづく思った。それからホテルに戻ることにした。富士山アリーナからは各ホテルにバスが出ていた。最終バスが17時過ぎで、それになんとか間に合った。富士吉田駅前にあるホテル芙蓉閣にチェックイン。

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さて、もう18時近い。今日の夕食と明日の朝食をどうするか考えないと行けない。最初は富士吉田駅から30分ぐらい歩いたところにある人気のカレーうどんやに行こうと思ったが、遅い時間だったので諦めて、駅近くで食べることにした。ふらふらと歩いてみたけれど、飲食店が見当たらず、諦めることに。さらにコンビニもスーパーも見当たらない。これは困った。歩いていたおばちゃんに聞いてみると、駅ビルのQ-STA(キュースタ)地下にスーパーがあるらしい。スーパーでお弁当、バナナ、スティックパン、あん団子を購入。本当はおにぎりが欲しかったけれど、売り切れていた。ついでに水を購入。

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ホテルに戻って、夕食。弁当とあん団子1本、バナナ2本を食べる。団子はエネルギー持続力がある気がしたので夜1本食べ、朝用に2本とっておいた。そして、飲み物はアミノバイタルさらに、MUSASHIリプレニッシュを水に溶かして飲んだ。MUSASHIをは明日の朝までに飲むことにした。このMUSASHIはスポーツドリンクの中で圧倒的に優れていると思う。今までトレランをしたりマラソンをしてきたけれど、このMUSASHIを飲むと筋肉の疲労が本当に少ない。

まあ、そんな走るための食事をしてから荷造りをした。2カ所着替えをデポできるポイントがある。当日のスタート前に、着替えが入った袋を預けると、50キロ地点と70キロ地点に運んでくれるのだ。それようにシャツ、スパッツ、靴下、予備の靴などを袋の中に突っ込んだ。さらにテーピング、サロンパス、食料といったものも入れて準備完了。50キロ地点の到着時間や自分の疲労具合、さらには最新の天気予報をチ

ェックして気温から汗の量などを想定して洋服や靴を詰め込んでいった。2地点分の袋が出来上がると、明日の朝に着る服を準備していったん終わり。大浴場に行き、ゆっくりとお風呂に入り体をほぐす。さて、寝るか。でもまだ8時。とりあえず、足にサロンパスを塗りたくって、目覚ましをセットして布団に入った。ただ、時間が早すぎるのとサロンパスを塗りすぎて足がホットになってしまい眠れなかった。ただひたすら布団の中でおとなしくして、おそらく12時前ぐらいに眠りについた。

【4月25日(日)】

朝起きたのは、いや夜中に起きたのは3時20分。午前4時に駅前にあるガソリンスタンド(エネオス)から会場行きのバスが出発するのだ。膝にニューハレのテーピングをして、スパッツをはき、シャツを着て準備をする。朝食もさくっと食べて準備は万全だ。ホテルを後にして、真っ暗な駅前を小走りでガソリンスタンドへ向かった。数人のランナーがすでにバスを待っていた。3時50分ぐらいにバスに乗り込んだ。会場までは15分か20分ぐらいで到着した。会場付近は車が非常に多くいた。

防寒着を脱いでランニングスタイルに着替え、バックパックを体育館に置き、着替えの袋を2つトラックに詰め込んだ。そして、寒さ対策としてビニールのゴミ袋を頭からかぶった。会場ではパンやココアなどを提供していたのでつまみながら、ファイテンブースでチタンバンを両足のふくらはぎに3枚ずつ張ってもらい、マッサージを受けた。さあ、もう準備は完璧だ。今さら過ぎ去った事を振り返ってもどうしようもない。あとはつべこべ言わず走りきるだけだ。スタート10分程前に競技場内に入り準備運動をした。空は明るくなり、やがて朝がやってきた。開会式で間寛平さんのビデオメッセージを見て、テンションが上がったところで、5時を迎えた。ついにスタート。始まった。これから長い長い一日が始まる。それにしても、どうなるのか見当がつかないけれど、楽しみな1日だ。

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まずは快調に走りはじめた。今回は調整が上手くいっており、体が軽く感じられた。少しヒンヤリとした朝だったが、目の前に大きな富士山が見え、空気も澄んでおり、空も青くとても心地よかった。桜も満開だ。なんだかワクワクして、胸が高鳴った。この未知なるものが目の前に存在する時にしか沸き上がってこない、独特の感情だ。それもただ未知なものと言う訳ではない、未知なものだけれども、それに勝つために自分で考え準備してきた場合にのみ立ち上がる高揚感なのだ。未だ知らぬことに対して、自分の知力と体力と精神力を総動員して勝つ、この勝負を考えると楽しくて仕方ない。

「100キロなんてなんで走るの?週末にわざわざ疲れることをする意味が分からない。」こう言われることも多いが、多少疲れたとしても、この沸き上がる感情に魅せられているのだ。そんな風にワクワクしながら、走った。ちょっとハイペースなぐらいだった。実際にラップタイムを見ていたら2.5キロで12分前後。10キロで50分を切るぐらいで最初の10キロを走り終えた。これから100キロ走ることを考えるとけっこうなスピードだ。ただ、無理をしている訳でもないので、そのままのスピードで走ることにした。まずは、山中湖を目指して走っていく。木々の間を貫く道を走ったり、富士山を真正面に見ながら走ったり、なんとも贅沢なコース。さらに山中湖まで来ると、早朝の静まり返った湖が美しかった。ほんの少しだけ霧が立ちこめ、その奥から太陽が昇っていく。もちろんそこに富士山がセットで見えるのだ。この風景を見ていると、さらにワクワクした感情が強くこみ上げてきた。

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すぐに暑くなったので、かぶっていたビニール袋はエイドで捨てた。そして次の10キロも50分ぐらいのペースで走った。さらにその次の10キロも。これで30キロは終わり。30キロ程度ならば問題ない。ここからが勝負だ。35キロを過ぎるとちょっと疲れたかなと思うが、まあ、気にすることのないレベル。エイドではしっかり水分と軽食をとることを心がける、ただそれだけ。あとは時計と2.5キロごとの距離表示を見ながら走るのみ。27キロ地点の服の脱ぎ捨てポイントでは、脱いだ服を詰める袋がなかったので、急遽長袖のまま走ることにした。そんなこともありつつ、40キロを越えた。フルマラソンの距離だ。河口湖の大きな橋を渡り、ひとまずフルマラソンを終える。だがまだ午前9時前なのだ。朝の9時前にフルマラソンを走り終えているとは、朝からひと仕事終えた感じ。とは言ってもこれから60キロ残っている。ここからが本番だ。

フルマラソンの距離を超えたエイドステーションには猫ひろし大先生がいたので、また「にゃー」とご挨拶。「みなさん元気ですね」と突っ込まれた(笑)。さてと、気合いを入れますか。フルの距離を4時間弱で走ったにもかかわらず、まだ体に余裕があった。河口湖を走っていく。5年ぐらい前だろうか。友達に誘われてとりあえず出て見たマラソン大会が河口湖マラソンだった。河口湖マラソンと同じ道を走ると、初マラソンのことを思い出した。そうそう、この地点は35キロ過ぎで本当に足がつりそうなぐらい辛かったなーなどと、思い出しながら通り過ぎていった。ここまでは特に書き残すことはない。

50キロ。この壁が高かった。42キロから数キロ走ったぐらいで体が急に重くなった。特に足が重くなったのだ。50キロを目前にして失速。時速10キロ弱ぐらいまでに速度が落ちた。もちろん、1回目の着替えポイント(51.6キロ)の手前が急な坂だったこともあるけれど、フルマラソンよりも長い距離と言うのは「ウルトラ」マラソンと言われるだけはある。自分の失速ぶりに驚きつつも、なんとか着替えポイントに到着。10時ぐらいになり暑くなってきたので、半袖になることにした。そしてロングのスパッツを脱いでハーフスパッツに着替えた。さらに、靴下も湿っぽくなっていたので新しいものに替えて気分一新。靴は調子が良かったので履き替えないことにした。最後にサロンパスを塗ってマッサージ。着替えを終えると体内からもエナジーチャージということで、MUSASHI Niを飲み、エイドで甘納豆、チョコ、バナナ、オレンジなどを食べる。とりあえず食べなければパワーが出ない。パワーが出なければ走りきれない。

さて、後半戦のスタートだ。アミノバイタルのジェルを握りしめ走り始める。ここからが本当のウルトラの領域だ。西湖を走る。西湖の周りは青木ヶ原樹海が広がっていた。この樹海の木々はかなり美しく、走りながらもついつい見とれてしまった。鬱蒼とはしているものの、木々の色は濃く、適度に太陽の光が射しており、探検したら面白いんだろうなーと感じた。そんなことを思いつつも、どんどん足は張っていく。それに伴ってスピードも落ちていく。60キロから65キロにかけてがもっとも辛かったかもしれない。それでも、歩かないと決めて、ゆっくりだったけれど走りつづけた。

大エイドが70キロ地点(厳密には69.8)にあるのに、勘違いをして60キロだと思い込んでいた。早く休みたいと思っているから、そんな風に勘違いをしていたのだろう。エイドはまだか、エイドはまだかと。なぜ、そんなにもエイドを求めるかと言えば2つ理由がある。1つは食料があるからだ。チョコレートやフルーツ、スポーツドリンクや水。大きなエイドではカステラやおにぎり、うどんがある場合もある。やっぱり走っていると腹が減るので食欲が増すのだ。もう1つはエイドで休むことができるのだ。厳密に言えば、エイドで水を飲んだり食べていると、結果的に走れないので休むことになるのだ。これは歩いている訳でもないので、自分の中で許せるのだ。この時間がとても愛おしく感じるのだ。

65キロから70キロを目指す。長い。長い。本当に長い。500メートルがこんなに長いのかと思った。距離の表示が間違っているんじゃないかと思った。それぐらい自分のスピードが落ちていたのだ。次の距離表示板がぜんぜん見えてこない。足に疲れが溜まってきていたので、信号や交差点で止まったらストレッチを入念にした。この大会は道路をストップさせないので、信号などで止まることがある。その際はアキレス腱を伸ばし、屈伸をして、足首をまわした。ストレッチをすると足がだいぶ楽になるので、定期的にやっていた。

70キロまでは本当に辛かった。「ああ、歩きたい。」「もうダメだ。」そんなことを思いながらも、今歩いたらこの先はずっと歩いてしまう。今、走るだけでいいんだと言い聞かせた。65キロ地点でも7時間ぐらいだった。これは完走できると思った。それはうれしいというよりも、残り35キロで7時間あると言うことは時速5キロで大丈夫。時速5キロならちょっと早く歩くペースだ。そんな打算的な発想だった。そんなことを考えながらも走り続けるしかなかった。こんな風に思っていたが、ベースには走っていることが楽しかった。天気が良かったせいもあるかもしれないけれど、この単純な運動の繰り返しが心地よかった。少なくとも、初めてハセツネカップに出たときのように、「なんでこんな大会に出たのか?」「もう絶対にこんな大会に出ない」こんな風に思う事は全くなかった。走ることが好きになっているんだろう。

やっと、小さな精進湖を越えて、70キロ地点の大エイド。ここは2回目の着替えポイントでもある。走るスピードが遅くなったのと、湖畔の風を受けると寒さも感じたので長袖を着ることにした。靴下を履き替えて、あとは食料補給。スポーツドリンクにあきたので、オレンジジュースをたくさん飲んだ。これとカステラがうまかった。普通の味と抹茶味をたらふく食べた。走ったらお腹が痛くなるんじゃないかと思うぐらい、食らいついた。そしてMUSASHI Niを水に入れて飲む。足にはエアサロンパスを吹きかけ、マッサージをした。手にはアミノバイタル ジェルを握りしめて、さてと、また出発だ。ここからは折り返しだ。残り30キロ。7割を終えたことになる。そう考えるともう終わりと感じるけれど、この残り3割が本当に長く苦しい時間だった。ここまでは音楽を聴きながら走っていたけれど、音楽を聴くのをやめて走った。退屈なのと気晴らしもかねてロードを走るときは音楽を聴く。一方で山を走るときは聞かないことにしている。残り30キロを富士五湖の風の音や空気をもっと感じて走りたくなったのだ。

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そんな春の富士五湖を走りながらも、足取りは重い。進まない。いや、厳密に言うと違う。走っているその一瞬を切り取ったら、確実に走っていて自分では精一杯前に進んでいる。しかし、もう少し長い時間、例えば10分ぐらいでみると、全然進んでいない。待てども待てども、2.5キロごとの標識が見えない。まだかまだかと思いながら走るしかない。走るペースが落ちて時計を見る回数が増えた。さっき見たときから3分しかたってないのか。たった3分で時計を見るなんて、なんでだろう。理由は簡単だった。かなりしんどいので、早く時間が過ぎてほしいと言う気持が強くなって、ついつい時計を見てしまうのだ。ふくらはぎが痛い、次は太腿が張って痛い、今度は股関節が。次から次へと痛みが移っていく。疲労がたまっている証だ。足がダメなら腕を振る。腕を振ると必然的に足も動き出す。そんなことの繰り返し。

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こんな状態で全く報われることがないかと言えば、そうでもない。諦めずに走り続けていると、気がつくと体が軽くなっている時がある。足に付いていた鉛の塊が取れたかのように。限界のしきい値を越えてしまったのだろうか。痛みが振り切れて麻痺してしまったのだろうか。そんな限界を超えてしまったと言う感じよりは、その状態に慣れてきたと言った方が正しいかもしれない。そして走っていくと80キロを過ぎた。残り19キロのエイドに到着。残り時間を見ると時速4キロで走っても間に合いそうだった。ひと安心する。完走はまず間違いない。あとはタイムだ。このエイドステーションにはファイテンブースがあり、足のマッサージをしてもらった。

残り19キロ。あと少し。最後の10キロは登りが続くので、80キロから90キロの間はそれなりのペースで走らなければならない。再び河口湖に戻り、河口湖マラソンで走った道を思い返しながら、走りつづけた。もう、何を言おうと走るしかない。河口湖畔を走り残り10キロ。ここからは噂の登りだ。河口湖の周りを少し走り、登りがやってきた。先を見ると上の方に人がいる。ああ、上り坂だ。ひたすら登っている坂だ。もう、嫌だ。登りは走れない。でも、ゆっくりながらも走った。先を見て走ると上り坂の長さに気がめいるので、真下の地面だけを見て、ゆっくりと走った。でも、限界だ。そこで気分をも紛らわそうとiPodを取り出して音楽を聴いた。走る気持を高めて、また少し走った。でも、しばらくして、もうダメだった。諦めてしまった。人のせいにするのはダメな人間の証拠だが、先を行く人は99%が歩いていた。僕も、歩いてしまった。登りは無理だった。手を大きく振ってみた。足を大股で何とか走るスピードで進もうとした。でも、歩いてしまった。

悔しくて悔しくて仕方がなかったけれど、歩いてしまった。自然と涙が込み上げてきた。長く続いた最後の登りを終えて残り2キロ。これは12時間30分を切ることが出来る。当初の目標は14時間以内で完走だったけれど、せっかくのチャンスだから12時間30分を切ろう。もし次回12時間30分を目標にしてレースに出場するのであれば、同じだけ辛い思いをしてこの地点まで走らないといけない。それを考えると、今すこしでも頑張ろうと思えた。

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そして、競技場が近づいてきた。会場からの音が聞こえてくる。マイクを通してゴールを実況する声を聞いて帰ってきたんだと思った。100キロの旅をして、12時間以上の時を経てここまで戻ってきたのだ。あとは、12時間30分を切れるように我武者らに走るだけだ。競技場の中に入ると多くの人が応援をしてくれていた。見も知らぬ俺に対して、「おかえり」「よく頑張った」と声をかけてくれる。この力を借りて、最後は猛ダッシュをした。100キロ(厳密には100.2キロ)の長い旅が終わった。その時、時計は12時間29分41秒を示していた。ついに終わった、長かった。ホッとした。未だ知らぬことに対して挑戦し、自分の知力と体力と精神力を総動員して勝つことができた。何よりもうれしい瞬間だった。それと同時に思ったのは、もう少し長い距離に挑戦できるんじゃないかと言う感覚だった。ひとつの目標がかなうと、次の目標が自然と生まれてくる。

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僕が走るきっかけになったのは、河口湖マラソンだった。自分が経験した事のないことに挑戦してみたいと言う単純な気持で参加した。友達のサークルの後輩学生が予約した宿があるというので便乗した程度だった。それが最初だ。その時、4時間20分程度で完走して、意外と走れるし楽しいと感じた。一緒に出場した友達のサークルの後輩の中に、24時間山の中を走るレースを完走したという人がいた。なんだ、そのレースは?フルマラソンよりも遥かに長い距離、さらに山の中を24時間走るレースって?これがハセツネだったのだ。その時、いつか出てみたいと思った。この2年後、僕は山の中を走っていた。こんな風に、何かに挑戦するとそれに付随する情報を知る事ができ、新たな目標が生まれていく。そんな喜びをかみしめて、ウルトラマラソンを終えた。

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ゴールしてバスタオルとメダルを受け取り、荷物をとりにいった。筋肉痛の足を引きずりながら、帰路についた。ゴール地点から駅まではシャトルバスが出ていた。これに乗って、富士吉田駅へ向かった。行きは普通電車だったけど、帰りは特急に乗ることにした。家でゆっくりしたかった。特に問題もなく、100キロマラソンは終了した。

以下はチャレンジ富士五湖2010のデータです。

【エントリーについて】
ゼッケン:1514
種目:100km男子

【結果】
大会名:チャレンジ富士五湖
開催日:2010年4月25日(日)
ゼッケン:1514
種目:100キロ(100.2キロ) 男子
ゴールタイム:12時間29分41秒
順位:種目別順位 311/1,058(100キロ男子)
   総合順位 357/1,264(100キロ)

測定ポイント スプリット ラップ 通過時刻
10k 00:48:06 05:48:06
50k 04:45:38 3:57:32 09:45:38
88k 10:33:20 5:47:42 15:33:20
98k 12:18:59 1:45:39 17:18:59
Finish 12:29:41 0:10:42 17:29:41

◆前日の食事

・弁当
・あん団子
・バナナ2本
・アミノバイタル ドリンク

◆当日朝の食事
・スティックパン2本
・バナ1本
・MUSASHIリプレニッシュを溶かしたドリンク

【装備】服装

◆スタート時
帽子:ランニングキャップ(mello’s) → ゴールまで着用
Tシャツ:Tシャツ(マウンテンハードウェア) → ゴールまで着用
長袖:赤い速乾性長袖シャツ(ロウアルパイン) → A地点で脱いだ
パンツ:シルキードライボクサーブリーフ(ハリヌキ)Mサイズ(ユニクロ)
スパッツ;ロングスパッツ(4DM) → A地点でアシックスのハーフスパッツに着替えた
短パン:ランニング短パン(ニューバランス) → ゴールまで着用
靴下:HALISON ドラロンコットンソックス 25-27cm → A地点でコンフォートサポートショートソックスに着替えた
靴:TJG806 25.5cm(アシックス) → ゴールまで着用
テーピング:ニューハレVテープ(ニューハレ) 両膝 → ゴールまで着用
ファイテンのチタンバンをふくらはぎに3つずつ → ゴールまで着用
液体サロンパス
軍手:軍手 →30キロ過ぎぐらいで脱いだ。A地点に置いた
ニール袋;頭からかぶる → すぐにゴミ箱へ捨てた
食料:MUSASHI(顆粒)×2袋
   パワージェル×2パック
   パーフェクトプラス 即攻元気ゼリー(明治製菓)
マップ;制限時間と大エイドを書き込んだマップをビニル袋に入れる
時計:腕時計
音楽:iPod(充電忘れない)

◆A地点 西浜小中学校 51.6km地点へのデポ
Tシャツ:Tシャツ(北丹沢山岳耐久レースでもらった赤いシャツ)ゼッケンをつけておく → 使用せず
靴下:コンフォートサポートショートソックスA 25-27cm(ユニクロ) → 着替えた
スパッツ:ハーフスパッツ(asics) → 着替えた
靴:ARNUVA 50 26cm(ノースフェイス) → 使用せず
テーピング:ニューハレVテープ(ニューハレ) → 使用せず
エアサロンパス;エアサロンパス → 使用した
食料;カロリーメイト、アミノバイタ、MUSASHI ニースティックなど(食料のデポはOK) → MUSASHI ニーを飲み、アミノバイタルジェルを持って走りはじめた

◆B地点 本栖湖県営駐車場 69.8km地点へのデポ
長袖:緑の速乾性長袖シャツ(ロウアルパイン) → 着替えた(半袖では風が冷たかったので長袖をきた)
靴下:コンフォートサポートショートソックスA 25-27cm(ユニクロ) → 着替えた
エアサロンパス;エアサロンパス → 使用した
食料;カロリーメイト、アミノバイタルなど(食料のデポはOK)→ MUSASHI ニーを飲んだ

◆その他持ちもの
バックパック;ミレーの30リットル
携帯充電器:コンパクトデジカメ
電池:デジカメ用電池
ペン;ボールペン
ノート;ノート
ズボン:モンベル
シャツ:Tシャツ
長袖:長袖のシャツ
財布:財布
切符;スイカ
エントリーカード:ゼッケンナンバー引換証
本;文庫本

◆よかった点
・着替えポイントに、液体サロンパスとエアサロンパスを置いてあったこと
・着替えポイントに靴下と長袖をデポしたこと(湖沿いは昼でも風が冷たい)
・ニューハレのテーピングを膝にしたこと
・こまめなストレッチ
・MUSASHI ニー(顆粒スティック)をスタート直前とレース途中に2回飲んだこと。結果として筋肉痛がレース直後とその翌日で終わった。
・手にアミノバイタルジェルなどを持って走ったこと(エイドで提供されるものの種類が限られているのと腹減ったと思ってから30分ぐらい走らないといけないこともあったので。ただ、カロリーメイトなどは持って走る必要はなかった。固形物はエイドで十分足りた。)
・iPodがあり音楽があったこと
・靴のサイズが比較的大きめだったこと(アスファルトではトレイルより足がむくむ)
・ゼッケンを短パンにつけたこと
・ファイテンのチタンバンをふくらはぎに3つずつはったこと
・前日の夜から当日の朝にかけてMUSASHIリプレニッシュを溶かしたドリンクを飲んだこと
・前日の夜寝る前にサロンパスを塗って寝たこと
・シルキードライボクサーブリーフ(ハリヌキ)Mサイズ(ユニクロ)が股擦れ無しで良い
・マウンテンハードウェアのTシャツで走ったら、乳首ずれや脇ずれなどほとんど無し。ぴったりするシャツだと、もっと擦れがない気がした。
・当日受付は時間があまりないので、前日受付をしておいて良かった
・エイドでしっかりと飲んで食べたこと。(オレンジジュース、VAAM、水、コーラ、お吸い物など味を変えながら飲んだ)

◆次回に活かす点
・主催者のコーディネートする宿泊プランに申し込みをする(早朝スタートのバスやレース後のバスがついていて便利)
・富士吉田までは新宿から高速バスが安くて速くて便利
・ニューハレのテーピングを足首と背中にもする

【大会当日の天気@河口湖】
天気 晴れ
最高気温 15.1℃
最低気温 -2.7℃
露点温度 0.7℃
湿度 42%
風 風向 西南西
風速 3m/s

【コース】
100㎞コースは、山中湖・河口湖・西湖・精進湖を廻り、本栖湖で折り返し

【全体スケジュール】

4月24日(土)
13:00~17:00 前日受付 @富士山アリーナ(引換証をお忘れなく)
14:30~15:30 選手説明会 @富士山アリーナ 会場ステージ前

4月25日(日)
3:30~7:30 当日受付:全種目 @富士北麓公園陸上競技場(引換証をお忘れなく)
5:00 100kmスタート @富士北麓公園陸上競技場(ナンバーカード・ランナーズチップ)
27キロ地点脱ぎ捨てポイント
12:00 西浜小中学校 51.6km(7時間) A地点着替えポイント    
14:30 本栖湖県営駐車場 69.8km(9時間30分) B地点着替えポイント
17:00 西湖公民館 81.2km (12時間)
18:20 河口湖ステラシアター 95.1km (13時間20分)
19:00 競技終了 富士北麓公園 100.2km(14時間)

【交通手段(行き)】
千駄ヶ谷発>富士吉田着16時ぐらい>バス 16時8分発>16時30分ぐらい

【前日受付会場】
富士山アリーナ
(山梨県富士吉田市新屋1936番地)
電車:富士急行線富士吉田駅よりバスで約20分 サンパーク富士下車徒歩3分

【宿泊】
ホテル芙蓉閣(富士吉田駅すぐ)

【当日会場】
スタート/ゴール;富士北麓公園陸上競技場
山梨県富士吉田市上吉田立石5000番地)
電車:富士急行線富士吉田駅よりタクシーで約25分

【荷物預かり】
レース中使わない着替えなど貴重品以外の荷物は、北麓公園体育館にてお預りいたします。
体育館入口に備え付けの荷札に「ゼッケンナンバー」を記入し預けてください。返却にはナンバーカードが必要です。

【脱ぎ捨てスポット】
27キロ地点
※スタート時に着用していたウェアを、途中27kmエイドで脱ぎ捨てることが出来ます。脱ぎ捨てた荷物はフィニッシュ後に会場で返却いたしますので、脱ぎ捨てたウェアを27kmエイドに備え付けの袋に入れ、「ゼッケンナンバー」を書きスタッフに渡してください。

【着替えスポット(100kmの部)】
A地点 西浜小中学校 51.6km地点
B地点 本栖湖県営駐車場 69.8km地点

※着替えは受付時にお渡しする所定のビニールバッグに入れて、当日スタート前までに体育館前に停めてある各
地点行きのトラックに預けてください。(入れ間違えの対応は出来ませんのでご注意ください)
ビニールバッグに「ゼッケンナンバー」と「地点記号」を大きくお書きください。

【エイド(100kmの部)】

0 スタート
5.6
10.1
13.2
18.6
23
27.6 ヴァームウォーター、パン
33.3
38.4 おにぎり
42.9
46.9
51.6 ヴァームウォーター
58 ヴァームウォーター、うどん
62.3
66.5ヴァームウォーター
69.8ヴァームウォーター、カステラ
75.2
78.2ヴァームウォーター、うどん
81.2ヴァームウォーター
85.9ヴァームウォーター
89.9
95.1ヴァームウォーター
98.8
100 トン汁

エイド内容が記載なしの地点は基本的に水と軽食(チョコ・飴・果物など)

【フィニッシュ後のシャワー】
フィニッシュ後には、北麓公園陸上競技場内シャワー室の利用可能

【参加賞など】
Tシャツ
ジャケット
タオル
金メダル

◆関連リンク
ついに100キロウルトラマラソンに出ます
100キロマラソンまで3ヶ月を切ったので、決め事をいくつか。
春なんだから、走ろうじゃないか。
チャレンジ富士五湖100キロウルトラマラソンのイメージを膨らます
チャレンジ富士五湖100キロマラソン完走12時間29分41秒。悔しいけど、うれしさも強いからとりあえず書く。
出会いの1冊