過去3回のハセツネ結果を見比べる

今回で3回目のハセツネを走って来た。
最初に出たのは2008年。
次が2009年、そして1年ブランクがあって、今年2011年の参加。
自分でも驚くけれど、走る度に4時間前後ぐらい速くなっている。

実はレースでDNF(リタイア)は一度もない。
2回以上出ているレースは、毎回出る度にタイムが良くなる。
遅くなったことは一度もない。

耐久系レースとかアップダウンが激しいとか、エイドが有る無しとかあんまり関係ない。どのジャンルが苦手とか得意とかはなく、どれも同じレベルの結果になる。

で、ハセツネの結果を通して、なぜかを考えてみた。

結論から言うと、こんな感じ。

◆結論
・昔はあまりにも練習せずにレースに臨んでいたから遅かった。
・最近はちょっと真面目に練習するようになり速くなった。
・しかし、一区切りのレベルまできて、練習量を増やす余地も大きくはないので今後はタイムの更新が困難になる。

◆まずは過去の結果

1回目【2008年】

男子順位:1262位

第1関門:5時間29分54秒(22.66km 浅間峠)  
27%(ゴールタイムに占める第1関門までのタイムの割合) 

第2関門:11時間0分9秒(42.09km 月夜見山第2駐車場) 
54%(ゴールタイムに占める第2関門までのタイムの割合) 

第3関門:17時間43分57秒(58.00km 御岳山長尾平) 
85%(ゴールタイムに占める第3関門までのタイムの割合) 

ゴール:20時間16分45秒

2回目【2009年】

男子順位:817位
第1関門:4時間41分1秒(22.66km 浅間峠) 
28%(ゴールタイムに占める第1関門までのタイムの割合)

第2関門:9時間16分18秒(42.09km 月夜見山第2駐車場)
56%(ゴールタイムに占める第2関門までのタイムの割合)

第3関門:14時間10分37秒(58.00km 御岳山長尾平)
85%(ゴールタイムに占める第3関門までのタイムの割合)

ゴール:16時間36分49秒

3回目【2011年】

男子順位:238位

第1関門:3時間39分23秒(22.66km 浅間峠)
30%(ゴールタイムに占める第1関門までのタイムの割合)

第2関門:7時間23分25秒(42.09km 月夜見山第2駐車場)
60%(ゴールタイムに占める第2関門までのタイムの割合)

第3関門:10時間43分22秒(58.00km 御岳山長尾平)
87%(ゴールタイムに占める第3関門までのタイムの割合)

ゴール:12時間18分24秒

2011年の各関門間の順位

関門別通過順位
CP1:356位
CP2:314位
CP3:276位
GOAL:256位

区間所要タイム別順位
START~CP1:356位
CP1~CP2 :313位
CP2~CP3 :281位
CP3~GOAL :174位

後半になるに従って、相対的なスピード(順位)は上がっている。

◆結果考察

前提として
・3回とも雨は降らず、条件は良かった。コンディションの差はないと考えて良い。
・自分の体調もいつも通りで、こちらも3回とも差はない。

・まずは、初出場と翌年の2回目では3時間40分速くなっている。2回目と今年の3回目では4時間18分速くなっている。1回目と3回目では約8時間短縮。
 →短縮時間はどちらも4時間前後となっているが、20時間を16時間にするよりも、16時間を12時間にする方が困難。
 →よって、09年から11年の間に実力がよりついたと考えられる。
 →実感値としても10年、11年はコンスタントに練習するようになった。

・ゴールタイムに占める、各関門までの時間の割合を出したが、3回とも大きな差はない。
 →よって、3回とも著しく遅いパート(長い時間休憩とか一部だけ怠けたとか)がある訳ではなく、その時のベストを尽くしていると考えられる。
 →ただ、若干ではあるが3回目の前半の占める割合が大きい。すなわち前半をゆっくりペースで入っている。

◆速くなった理由

おそらく3つ。
トレーニング&身体特徴、食料&装備、コーステクニック。

なんだけれど、大前提として昔は練習してなさ過ぎ。それで体力なさ過ぎ。
ちょっと練習したり、レースに出るようになったから、速くなった。
これが、最も大きな要因である気がする。
で、無理矢理こまかく分けてみるとこんな感じ。

【トレーニング&身体特徴】
・2009年の秋から水泳を始めた。
 →インナーマッスルが鍛えられボディーバランスが良くなった。トレイルを走るときの安定性アップ。
 →心拍が強くなった。登りなどでも耐えられる心臓
 →ランだけでは飽きる性格なので、スイムを適度に入れると飽きがこず続けられる

・トライアスロンを始めた
 →自転車を練習することに寄り、足の筋肉が鍛えられた。登りに強くなった気がする。
 →トライアスロンでもロングに出ることにより長時間運動する体になった。
 →スイム、ラン、バイクの3種目をやるため、全身がバランスよく鍛えられた。
 →一部を酷使することがないため、怪我や故障が起こらない。
 
・トレーニング量が増えた
 →ハセツネ初参加の時はレース直前に運動するだけだったが、今は週に3、4回は運動をする習慣になった。

・日常的に階段を使うようになった
 →基本的にエレベーター、エスカレーターは使わず階段のみで移動する
 →日常の細かな積み重ねが、登りで強くなった理由な気がする

・趣味で山を走りに行くようになった
 →レースとは関係なく、近くの山に遊びで走りに行く。試走とかではなく、単純に山を走るのが楽しいから。
 →あんまり努力している感じがないけれど、結果的に楽しみながら実力が着く。
 →ちなみに、試走は基本的にしない。試走をした方が確実に速くはなるが、どうせレースで走るんだから違う山に行きたいと思うから。

・もともと長距離向きの体&性格だった
 →小さい頃から運動とは無縁で、小さい頃は体育とか運動会は苦手だった
 →大人になり運動して気づいたのが、長距離向きの筋肉(遅筋)だろうということ。
 →筋肉だけでなく性格もしぶといからまさに長距離向き人間。

・胃腸が強い
 →昔から胃腸が強くて、腹を壊すことはほとんどない。
 →外国を良く旅するがキワドいものを食べても大丈夫。
 →長距離レースでは胃が荒れてしまって食べれなくなったり、吐く人もいるが最後まで固形物をガンガンおいしく食べれる。
 →食べれるとそれがエネルギーになり動き続けれる

・体力がある
 →無駄に元気だ。よく食べるしストレスは溜まらないし。
 →だいたいどんなレースでもいい状態で臨めている。というか毎日元気だからレースの日も元気なだけ。

・性格がテキトーなんだけど細かい所がある
 →ロングをしていると色々問題が起こる。ある程度テキトーな性格じゃないと毎回ハラハラしてしまう。
 →しかし全てがテキトーだとレースの詳細を見て、戦略を立てて準備をしてということをしない。

【食料/装備】

・食料と水が軽くなった
 →初参加のときはおにぎり、パン、そして水も3リットル以上だった。明らかに今よりも重い荷物。
 →さらに、食べるときは止まって食べたりと効率が悪かった。

・ヘッドライトが明るくなって、夜間走行が速くなった
 →初参加はしょぼいヘッドライト1つ。2回目は2つ。今回はヘッドライト2つにハンドライト1つ。充分な明るさがあることに寄って、安心してスピードを出せた。

・ニューハレのテーピングで足の痛みがなくなった
 →初参加のときは足首を捻挫したり、膝が痛くなった。しかし、テーピングを知り間接の痛みはほぼなくなった。

・ウェアとシューズが軽く、快適になった
 →最初は登山で着ていた服を着てハセツネに出た。次第にトレラン専用のウェアとシューズになり軽く、快適に。

【コーステクニック】

・コースを把握した
 →試走に行かないのであまりコースは覚えていないが、回数を重ねるごとに寄ってなんとなくコースを覚えた。
 →次にどんなコースが来るか分かると、心構えが出来るしペース配分もうまくいくようになる。

・ガムシャラじゃなくなった
 →時間配分のデータからも分かるように、今回は前半のペースが遅い。結果として筋力と体力を温存できて、後半もある程度のスピードで走れている。
 →体力が余っているからついつい最初に無駄にパワーを出しすぎてしまうが、結果的にロングでは意味がない。
 →トレランにしろトライアスロンにしろロングと言われる種目にたくさん出て、経験を積んで冷静なレース展開が出来るようになった。

・渋滞に巻き込まれない
 →初参加はすごい渋滞で1時間~2時間はロスしていると思う。
 →しかし今回は渋滞のロスは10分から15分だと思われる。渋滞回避のために最初がスピード勝負といわれる。でもしんどくない自分のペースで行ってもロスは10分ぐらいになった。

・寝ない、休まない
 →初参加のときはトレイルで何回か仮眠を取った。さらに登りの途中で休んだり、エイドでも休憩した。
 →今回は電池交換と食料の詰め替えぐらいでしか止まっていない。

・天候などに恵まれた
 →3回とも天候に恵まれているため、タイムが更新できている。

◆今後

・12時間は切れると思う。
 そして11時間も頑張れば切れる。しかし、正直なところ10時間切りはイメージがわかない。
 たぶん、10時間50分ぐらいが限度で、それ以上は困難だと思う。
 感覚だけれど以下をやって、練習をそこそこやれば11時間は狙えると思うこと。

・ストックを持たない
 →今回はストックをもち邪魔だった。手にもって走るときのバランスが悪い。途中で崖から捨ててしまおうかと思ったほど
 →ハセツネ程度の距離でアップダウンならストックはないほうが明らかに速い。UTMFなどアップダウンのある100マイルだとストック必須だと思う。

・食料はジェル中心にする
 →ジェルばかりだと飽きるし、高いのでカロリーメイトで代用していたが、ジェルの方が軽く水もたくさん飲まなくていいので効率的

・シューズを滑りにくい物にする
 →マゾヒストは滑りすぎた。グリップのきくシューズが筋力の無駄がない。スポルティバのクロスライトが良いと言う噂を聞くから試してみよう。

・事前に試走をする
 →事前にコースが分かっていると強い。1、2ヶ月前に全コースを1度だけでも走っておくと全く違うと思う。

・ハセツネに照準を合わせて調整する
 →ハセツネでタイムを狙うと明確な意志を持ち、気持を切らさないことが非常に重要。

送信者 いろいろ

2008年 初出場

送信者 いろいろ

2009年 2回目の出場

送信者 sports

2011年 3回目の出場

4 thoughts on “過去3回のハセツネ結果を見比べる

  1. teratownさん、こんばんは。

    いやあ、すごい量の分析結果だねえ。
    ここまで徹底的にやることがきっと、
    タイムを縮めている秘訣なんだろうね。
    来年は8時間で完走をめざそう!

  2. momomoさん

    いろいろと考えて書いていたら長くなってしまいました。
    ダラダラもよくないですね。

    でも、8時間は無理です。。。
    優勝選手と競うぐらいのタイムになってしまいますので。

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