東京マラソンという盛大な3時間25分51秒の祭り

僕が走りはじめたきっかけはマラソンだった。
走ることに興味があったわけではないが、友達に誘われて初めて出たのが河口湖マラソン(フル)だった。

なんで誘われたかを今となっては全く覚えていない。
俺がやったことないことを何でも試してみる性格だから誘ってくれたのか、俺がマラソンに出たいと言ったのかすら定かではない。
東大のトライアスロンサークルの友達と河口湖マラソンに参加した。
その時に、4時間19分14秒とこれまで全く運動と縁がなかったにしては、良いタイムでゴールでき、トライアスロンサークルの人たちにも練習すればもっと行けるのでは?とおだてられたから続いているのかもしれない。この時にハセツネの存在を教えてもらい、24時間山の中を走るなんて、そんな頭のおかしいレースがあるのかと知ったのがトレイルへのきっかけでもある。

そして、ハセツネに参加して、ロードのマラソンよりも圧倒的に楽しいと感じた。(初めてハセツネを走っている最中は地獄で、こんなこと死ぬまでやるかと思ったが、ゴールした瞬間にまたやりたいと思ったのだ。)理由は、コースが変化に富んでいて飽きない、自然の中にとけ込んでいる感じ、足への負担が少ないなどの理由だ。

河口湖マラソン以降も何度かはフルマラソンに出ていたが、それは友達が出ると言うので一緒にでたというぐらい。自ら好んで出ることはなくなっていた。しかし、今年は東京マラソンに出られるというので、1月末の勝田全国マラソンにも準備として参加した。

そして、東京マラソンを迎えたのだ。

送信者 sports

東京マラソンは当日受付がない。そこで、前日の26日(土)にビックサイトへ行き受付をすませた。偶然にも知り合いのトライアスロン仲間にお会いする。今年のレースをもう3つも入れているとか!佐渡トライアスロンに出ましょう!と盛り上がった。そして、GOLDWINのコーナーで鏑木さんと横山さんがUTMBやUTMFについてのトークセッションをやるというので、その時間に合わせて行った。特に真新しい情報はなかったが、お二人がUTMBについて語る時に、辛いんだけど本当に楽しいんだと言うことが、顔の表情からにじみ出ていて、やはりUTMBは一度出てみたいなーと強く感じた。憧れだ。

ついでに、普段からランナーと言うわけではないが姉も東京マラソン(フル)に参加すると言うので、参考になるか分からないけれどアドバイスとウィンドブレーカーやアミノ酸系のサプリをあげた。(まあ、怪我もなく無事に完走というか完歩できたみたいでよかった。)

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ゆりかもめは電車賃が高いし、4時からの水泳には時間があったし、レインボーブリッジを歩いて渡ったことがないので、走って戻ることにした。お台場の地理感覚はあまりないので、少し道に迷いながら、レインボーブリッジを渡った。ノースコース!?かな、呼び名は分からないけれど北側の方が景色が良かった。新橋まで走ってそこから電車で東京体育館に行き水泳をした。前日なのでゆっくりと泳いで終わり。金曜日が徹夜だったこともあり、21時ぐらいには寝た。

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当日、7時に起きて、朝飯を食べる。おにぎり1つ(のり無し)、バナナ、あん団子、MUSASHIとアクエリアスのMIXドリンク。だいたいレース朝の定番メニュー。あんこはエネルギーにすぐに変わるし、団子はゆっくりとエネルギーになるから、長時間に渡って運動できるのだ。

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8時ぐらいに新宿に到着して、荷物を預ける。着ぐるみとかust生放送も考えたけれど、すでにやっている人がたくさんいるので面白くない。なんか面白いことがないかなと考えたけれど、思いつかなかったので真面目に走ることにした。A~Kぐらいまでのブロックに別れてのスタート。俺はDブロック。3時間30分で申請してあるから、これぐらいの位置だろう。Dブロッックまでは別入り口で列に並んだ。TOKIOの国分太一さんも同じブロックからのスタートだった。

気温が高かったのと、人が多いのでスタート地点ではあまり寒さを感じなかった。空を見上げると青い空に高層ビルが突き刺さっているようだった。そして、プロのDJがアナウンスをして、音楽も盛大に流れる。お祭りが始まるなと徐々に感じて来た。石原都知事のスタートの合図で始まった。Dブロックはぞろぞろと歩きながら、4分後ぐらいに走りはじめた。いつも見ている新宿の道のど真ん中を走り抜ける。

都庁を抜けるとすぐにテレビカメラ、そして沿道の応援がずらり。びっくりした。こんな大会は初めてだ。トレイルの大会にばかり出ているから応援なんて誰もいなく、1人で黙々と走り続けているので、応援に圧倒され、うれしくなった。そういえば、ハセツネのゴールでまた走りたいと思ったのは、ゴール地点には人がたくさんいて声援をくれたからだった。声援に手を振って答えた。

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最初は下り坂で、先月末の勝田マラソン、先週の三浦半島縦断トレイルランに出ていたこともあって体の調子も良いので体がスムースに動いた。でも、前の人が遅い。団子状態だ。おそらく申告タイムをそうとうサバを読んで申告している人がたくさんいたのだろう。Aブロックは2時間45分以内の人ぐらいだと思うのに、走るフォームなどを見ても明らかに4時間以上かかりそうな人がたくさんいた。まあ、厳密に規制することも難しいので、仕方ないのだが渋滞が起こったりぶつかって転けるなどのリスクは高いなーと思う。

順調に走り、飯田橋を越える。エイドには水とアミノバリュー。少し飲む。1キロごとに表示があるので、時計を頻繁に見ながら1キロ5分以下で走ることを目安にした。そうすると3時間30分のペースなのだ。最初から最後までこのペースを崩さないことが一番重要だ。

皇居をすぎて10キロの人がフィニッシュしていった。ああ、うらやましいなと思いながら、品川を目指す。だんだん腹が減って来たが、何も食料はない。20キロ過ぎまで食べ物はないとのことなので、我慢する。トイレに行きたくなり、人が少なそうなところでピットイン。タイムロスになるが仕方ない。品川駅で折り返しなため、トップ選手とすれ違う。猫ひろしさんを発見。「猫さーん、頑張ってください!」と大声で叫んだ。かなり早いピッチだった。背が小さいので、他の選手よりも足が高速で動くため、よけいに早く感じた。結果を聞いたら2時間37分という。これは驚きの記録で、女子の日本トップと10分ぐらいしか変わらない。凄すぎる。仕事をしながら3、4年でタイムをここまで縮めるには相当なトレーニングと強い意志が必要だと思う。

そして、品川を折り返す。ずっと沿道には人がいて声をかけてくれる。エイドのスタッフも笑顔で水をくれる。ついうれしくてハイタッチをする。そして、「ありがとうございます!がんばります!」と大きな声で答えた。なんだか、とっても楽しくて本当にこの大会はお祭りだなと思った。42キロにわたってランナーとスタッフと応援者で長いお祭りをしているかのようだった。

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20キロを超えて、銀座を抜ける。腹が本当に減って来た。カステラを私設エイドで配っていたのでいただく。しかし、水がなくてのどが詰まった。すぐあとにバナナとレーズンのエイドがあった。腹が減っていたので、走りながらバナナとレーズンを鷲掴み。レーズンが思っていた以上にたくさん取れてしまった。口の中に放り込んだら息が出来ないぐらい。ぐおうぉー。レーズンはよく噛まないと食べられないので、苦労した。それからはバナナだけにして、レーズンは食べなかった。

20キロを超えてもペースは保て、体の調子も良かった。30キロ手前で浅草付近にきた。少しずつ足が疲れてきた感じがしたので、手の振りを意識して大きくしてピッチを保つ様に心がけた。そして、浅草辺りのおばちゃんの声援がパワフルなのだ。「ここが浅草だよ。またいらっしゃい!」みたいな感じ。「俺もありがとー!」と大きな声で答え、手を振った。この辺りからハイタッチを控えた。なぜなら手袋を着けて走っていたのだが、バナナを掴み水とスポーツドリンクがこぼれて手袋はぐちょぐちょなのだ。そんな手袋でハイタッチしたら迷惑だろうなーと思い、手を振ることにした。

元気をもらって、浅草を後にしてまた銀座方面へ。ここでも反対車線をはしってくる選手が見える。友達が何人か出ているので、いないかなーと見るが見つかるはずもなく。でも、キョロキョロしながら走っていた。そして、いよいよ最後の10キロ弱。橋を渡り、お台場へと向かう。37キロ地点で友達が応援してくれていたのに、見つけることが出来ず。。。残念。

次回は着ぐるみを着てもいいかな。と思った。友達にも気づいてもらえるし、一般の人もウルトラマン頑張れ~とか、ピカチュー頑張れと声をかけてくれる。応援が違うのだ。最低でも目立つ色の服を来て、応援に来てくれる友達に伝えておかないといけないと心に誓った。温度がどんどん上昇していたので、走りながら水を頭にかけ、太ももとふくらはぎに水をかけまくって冷やし続けた。

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橋を渡りいよいよフィニッシュが目の前。最後の数キロはいつもしんどい。3時間20分を切れるかなと25キロぐらいの時は思ったが、難しかった。コンディション的にもコース的にも切れない状況ではなかったと思うが、今回はそれよりもこのお祭りを楽しむことを優先した。タイムは他の大会でも狙えるが、こんなにも盛大なお祭り気分の大会は他にないから、これを楽しまなきゃ損だから。

そして、いよいよゴール。ゴール会場にも多くの人がいて、声援をもらった。本当にありがとうございました。そんな風に大会スタッフや応援してくれた人に伝えたい気持で一杯だった。ゴール後にスポーツドリンクやバナナ、タオルなどを渡してくれるボランティアスタッフの方には「本当にありがとうございます。とても楽しかったです。」そんな風にひたすら言っていた。

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着替えて、ゴール会場に行き友達がゴールすると連絡をもらったので、見に行った。気づいてもらえず。応援もなかなか技術がいるなー。それから電車が混んでいたので、また歩いてレインボーブリッジを渡り田町駅へ。そこから電車で千駄ヶ谷に行き泳いだ。打ち上げは代々木で焼き肉を食べた。うまかった。本当に楽しい大会で、また出たいなと思った。

送信者 ドロップ ボックス

ロードの大会は町を走るだけで詰まらないし、トレイルよりもアスファルトで足への負担も大きいし、最近は出ていなかったけれどこういったロードのお祭り系の大きな大会にはまた出たいなーと思った。

◆今回学んだこと
・足に水をかけつづけた。(足を冷やすことによって疲労軽減)
・前日に整骨院で体を伸ばしてもらった。
・コンプレッションタイツ(C3fit)。さらに、ふくらはぎ部分はSKINSのパワーソックス。(下半身を圧迫することにより血液循環をよくする)
・沿道の応援が42キロ途切れることがない。テンション上がる。
・1キロごとに距離表示があったので、ラップタイムをつかみ、ペースを保ちやすい。
・アップダウンが少ない。
・東京の街並みなので、距離感覚がつかめている。
・前回の勝田マラソン後に左足のくるぶし下あたりが痛んだので、今回はクッション性の高いアシックスのシューズにした。
・東京マラソンは意外とエイドで食料が少なかった。パワージェルを1本ぐらいもって10キロ過ぎに飲むといい。
 20キロ過ぎるまで、水分のみ。その後もバナナとレーズンだけ。これでは俺の場合は足りない。
・手袋を着けて走るのは正解。今回は薄い手袋でしまうのにも不便じゃない。

◆結果
東京マラソン2011
開催日(Date):2011/02/27

ナンバー(Bib number):25766
氏名(Name):寺町 健
種目(Category):マラソン男子

出場種目 マラソン男子
距離 42.195 km
タイム(グロス) 03:29:38
タイム(ネット) 03:25:51

地点名
Point スプリット (ネットタイム)
Split (Net Time) ラップ
Lap 通過時間
Time
5km 00:27:46 (0:23:59) 0:23:59 09:37:46
10km 00:51:08 (0:47:21) 0:23:22 10:01:08
15km 01:15:15 (1:11:28) 0:24:07 10:25:15
20km 01:38:42 (1:34:55) 0:23:27 10:48:42
25km 02:02:46 (1:58:59) 0:24:04 11:12:46
30km 02:27:33 (2:23:46) 0:24:47 11:37:33
35km 02:53:02 (2:49:15) 0:25:29 12:03:02
40km 03:18:37 (3:14:50) 0:25:35 12:28:37
Finish 03:29:38 (3:25:51) 0:11:01 12:39:38

◆天気
晴れ
気温 最高気温 18.4℃
最低気温 4.1℃
露点温度 3.9℃
湿度 38%
風 風向 南西
風速 5m/s

◆マラソン服装
パンツ:シルキードライボクサーブリーフ(ハリヌキ)Mサイズ(ユニクロ)
ニューバランス ラン用短パン
C3fit パフォーマンスタイツ
SKINS ふくらはぎのコンプレッションウェア。パワーソックス
長袖コンプレッションウェア(ジェイハンナー)
4DM シャツ(ハセツネ完走記念品のシャツ)
シューズ(TJG806 25.5cm(アシックス) )
ランニングキャップ(mello’s)
靴下(コンフォートサポートアンクルソックス(2足組))
手袋 東京マラソンの記念品でもらったオレンジの薄い手袋
時計 BARIGO NO.46 Wrist-On Altimeter/Compass

◆持ち物
キャメルバック(モンベル)
フリース(ユニクロ)
Tシャツ
長袖シャツ
アウトドアパンツ(モンベル)
ジャンバー
タオル
アミノ酸;MUSASHI1袋を水に溶かす
エアーサロンパス

iPod
VAAMジェル
水着
カメラ
大会の参加ハガキ

◆家での朝食
おにぎり1つ(ノリ無し。海苔は消化が悪いため)
バナナ1本
団子1パック
ヨーグルト

レース直前
MUSASHIとアクエリアスのドリンク

◆マラソン中のエイド

アミノバリュー(スポーツドリンク)
バナナ
レーズン
カステラ、ロールケーキ1つずつ
レモン2かけら
梅干し2つ

東京マラソン2011(英文名:Tokyo Marathon 2011)
2011年(平成23年)2月27日(日)
9:10 マラソン・10kmスタート
16:10 マラソン競技終了
コース マラソン:東京都庁~飯田橋~皇居前~日比谷~品川~銀座~日本橋~浅草雷門~築地~豊洲~東京ビッグサイト(日本陸上競技連盟/AIMS 公認コース)
10km: 東京都庁~飯田橋~皇居前~日比谷公園(公認条件に適合せず記録は公認されない)
競制限時間 マラソン:7時間
定  員 マラソン:32,000人、10km:3,000人
参加料 マラソン: 国内 10,000円
参加者受付 2011年(平成23年)2月24日(木)・25日(金)・26日(土)
東京マラソンEXPO2011会場(東京ビッグサイト)にて行う。
※大会当日には、受付を行わない。

8 thoughts on “東京マラソンという盛大な3時間25分51秒の祭り

  1. 完走おめでとうございます!!!しかもまだまだ余裕な感じですごいです。
    走っている方もだろうけど、応援している方も元気がもらえそうですね。
    来年は応援に行こうって思います。

    応援って嬉しくて、きつくてもつい笑顔になりますよね。
    中学の頃の駅伝大会で、応援に答えて笑ったら、後で先生に「笑う余裕あるならもっと走れ」って言われました・・・
    でも笑顔になるよねー。
    UTMF完走目指して、けがに気を付けて頑張ってくださいね!

  2. 自己記録更新って本当にうれしい。
    あんなに苦しかったのに、また出たいと思ってしまうのはなんでなんだろう、と毎回思います。 
    来年もぜったい出場したいね!!願えばかなうかな??

  3. よくこんなに覚えてますね。
    さすがです。

    東京は特別ですね。楽しまなくっちゃ。
    口の悪い人は、「なるべくゆっくり走って、食べれるものは全部食べろ」なぁんて言ってますよ。困ったもんです。

    ○もバナナ一回だけ(ベチャベチャ)
    飲みものを取るときには、必ず手袋をとってから。
    ハイタッチするときには、きれいな手袋をして(手が汗で濡れていると不快でしょうから)と気を付けていました。
    コバトンを頭に付けていたのでかなーりお呼ばれしましたよ。(笑)

  4. teratownさん、こんばんは。

    いろんなことをよく記憶しているねえ。
    前日に受付から走って帰ったというのがすごい。

    こんど那覇マラソン(12月)とか沖縄のマラソンに出てみたら?
    姿格好もこっちよりすごいし、応援もめちゃくちゃ面白くて、
    きっと盛り上がるよー。

  5. たまねこ さん

    ありがとうございます!
    応援に来てくれた友達も、本当に楽しかったと話していましたよ。
    走る人も応援する人も楽しめるのはいいですね。

    中学校のエピソード分かります。
    ただ、辛いか押して走っているのが、正しいわけじゃないのに、なぜだか起こられましたよね。

    UTMF頑張って、なんとか完走します。もちろん最高にエンジョイします!

  6. hiroko さん

    自己ベストおめでとうございました!
    東京マラソン本当に楽しかったですね~。

    また、来年も出たい。
    出れるかな、どうですかね?

  7. maru さん

    東京マラソンは本当に特別ですね。
    こんなに楽しい、マラソン大会は初めてでした。

    やはり、バナナを食べる時や水を飲む時は気をつけられているのですね。
    僕もこれからは気にして、走ろうと思います。

  8. momomoさん

    那覇マラソンも相当楽しいみたいですね。
    毎年、友達が応援に通っています。

    応援に毎年行くぐらい楽しいんですから、走っても楽しいのは間違いなさそうですね。

    沖縄遠征も狙って行きます!

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