LOST WORLD5 4時半に始まる朝。僕らはロライマに向かった。

朝起きるのは決まって4時30分。今日も暗い朝。
ミッチェルという安宿に泊まっていて、すぐ隣がバックパッカーツアーズなので、迎えのジープが来たかをちょこちょこ確認する。比較的時間にはしっかりしている国民だが、もし来なくて宿の鍵がしまったら大変なので、ひとりは宿の中にいて、もう一人が確認する。

5時ちょうどぐらいに4駆が登場した。少し古めのランドクルーザーだ。ガイドの若い兄ちゃんと顔を合わせ、昨日のトラブルになったおばちゃんもきているが、相変わらず我々とは話そうとしない。完全に怒っている笑いらない荷物をタクジさんはエージェントに託し、俺は全てを担いでいくことにした。朝も一悶着あったのち、出発、恒例行事のようだ笑

送信者 ベネズエラ2015-16

暗い中、サンタエレナの町を出発したがすぐに夜が明けた。トレイルヘッドはプエルトオルダスから来た道を50キロほど戻る。トレイルヘッドに入る前に朝食。いつもの揚げパンとカフェ・コン・レチェ、こちらも恒例行事のよう。ガイドの兄ちゃんはここでパンとかを買って山に持って行った。

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通常の登山パーティーは荷物を全部ポーターに持ってもらい、食事もお願いしているからガイドもそれに便乗できるが、俺達は食料もテントも全部自分たちで担ぐ、そのためガイドも自分で荷物を自分で全部持たなければならず、ちょっと不満気。それに6日の行程を4日に短縮して行くので一日に歩く距離が長いのだ。アスファルトの道路を外れトレイルヘッドからロライマへと。この砂利道がすごいのなんのって。地割れがしていて、車が落ちたら死にそうだし。あまりにもデコボコで車が上下にジェットコースターのように揺れる。そこを猛スピードで行くもんだから、冷や汗ダラダラ。

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ただ、雲の隙間からロライマとクケナンテプイが見える。近い。幹線道路から見たテプイとは比べ物にならないぐらい近くに見える。そして、周りは赤茶けた大地だから、こちらの気持ちも高まる。車を止めてもらって、テプイ(テーブルマウンテン)を眺める。ああ、思えば遠くに来たもんだ。ついにここまできたという気持ちがこみ上げてくる。30分ぐらい走っただろうか、小屋がいくつか建つ集落に到着。ここが、登山のゲートであり、ポーターが住んでいる村らしい。僕らは受付でチェックをしてさっそく歩き始める。今朝は曇りがち。

GPSを入れて歩き始める。と、ガイドの兄ちゃんは集落に知り合いがいたらしく会話を始め、おれらに先に行っててと言葉を残して、彼はトモダチとの会話に熱中。まあ、いいかとタクジさんと2人で歩き出す。と、すぐに道が2本に分かれている。けっこう違うルートになっているので、どっちかねーと話しながら、GPSで確認して。ベネズエラはゆるいw商売ッケとサービス精神のなさに逆に感動するぐらいw

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ほぼフラットな道。緩やかなアップダウンを進んでいく。でっかい大地だな。遠くに雲にかかったテプイが見える。テプイの上だけ雲があるのは気候が違うからなのか。不思議だ。見えるテプイはクケナンとロライマの2つ。ロライマのほうが大きいが、クケナンの形も力強くかっこいいのだ。1時間版ほどしたらガイドが追いついた。少し話したが、またすぐに離れて見えなくなった。彼の奥さんもガイドをしていて、すれ違った時に、俺も帰ろうかなと冗談で言ったのが、冗談には聞こえなかったw多くのポーターが荷物をかごに縛り付けて運んでいる。サンダルの人も多い。さすが地元の民。一番驚いたのは靴下がいた事だった笑

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第1キャンプがある。ここで、川を渡渉する。ただ、暑かったので川で水浴び。するとすぐにプイプイと呼ばれるアブみたいなものにたくさん刺された。。。いつの間にか、足が虫刺されだらけに。ちーん。ここを超えると、少し上り坂になってくると同時に、テプイに近づいてきた。そう実感するほど、見上げる位置にやってきた。ただ、遠くから雲にかかっていたとおり、ガスっている。たまに、小雨がパラパラ。でも、本降りになることはなかった。それにしてもDAY1は25キロほど歩く。食料も5日分入っていて、思いザックを背負って。久しぶりに長いな−と感じる。

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草原を登っていく。上から眺めると太陽の光があたり輝く緑の絨毯のように美しい。行動食と水を飲みながら行くが、暑いし重いし、ちょっと疲れてきた。川で水を補充しながら、プイプイに怯えながら、休憩しながら。高度が上がるとやはり景色が美しく、気持ちがいい。長い距離でも景色を楽しめるとその距離を忘れてしまうとは、まさにこのことだ。

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ついに来たなと感じる、ロライマに。こんな遠くにやってきた。南米も3回めだが、本当に遠くまで来たなと久しぶりに実感したように感じる。夕方の4時過ぎ、ベースキャンプに到着。山小屋があるかと思ったら、そうではなくテントのみ。全部で20〜30張りぐらいだっただろうか。ガイドもたくさんいた。川が流れ水が豊富だった。

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できるだけテプイの眺めがいい場所を探し、テントをそれぞれ貼る、すぐに夕暮れの時間になり空が焼けていく。夕暮れの太陽がテプイをオレンジ色に染め上げていく。勇ましい色と形。絵に描いたような大きな自然が目の前に広がっている。こんな垂直な壁を登っていけるのかと不安になるほどの壁だ。雲もオレンジ色に染められ、1場ごとに変わっていく夕暮れの光景を楽しんでいたら、暗く前に水を汲んでこないとということで、プラティパスを持ってダッシュwすると、大きな岩に立ちロライマを眺める旅人の姿がシルエットで浮かび上がっていた。かっこいいね~。絵になるねー。

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タクジさんがMSRを持ってきてくれていて、ガソリンをベネズエラでもらったのでそれで湯を沸かす。ゆらゆらと炎が上がる。まずは、コーヒーを入れて、一息つくとこころが休まる。それから、尾西を取り出してお湯を入れて15分ほど待てば夕食完成。2つ食べれるかなと思ったが、1つでお腹がいっぱいになり、翌日の朝ごはんにすることにした。そして、自分のテントに戻ると、すぐに眠りについた。満天の星空は見えなかったが、夜中に起きてテントから外を除くと、雲海とロライマが見えた。

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