日別アーカイブ: 2015/6/19 金曜日

価値の相対性

価値とは相対的なものである。
当たり前である。

希少性、需給バランスといったもので定義づけられると思う。
ただ、2つの異なる世界でのそれぞれの需給バランスの関係性によって定義づけられる。

・世の中一般における希少性(開かれた世界での希少性)
・ある組織やコミュニティ(ある閉じられた世界)での需給バランス(希少性)

これら2つの相互関係によって成り立っている。
世の中的にすごく希少性が高くても、ある組織では余っていればある組織の中では価値が上がらない。
でも、ある組織からでて、世の中に出たらば、一気に価値が上がる。

この作用によって価値というものが決まっている。

人にしろ、ものにしろ、流動性はあるが、いつ何時も動いているわけではないので、社会一般と閉じられたある場における2つの関係によって、価値が決定される。世の中一般とある特定の組織での価値が同一に評価されるとは限らない。

さらに、価値とは、価値を認めるものと、価値を認められるものが常に存在する。自分が当事者となった時、どちらの立場にあって、その対象が社会一般と、ある特定の場でどのような、需給バランスになっているかを踏まえた上で行動するべきだろう。それによって、価値は高騰するし、価値は急落する。それが、価値を認めるものと認められる立場があるということ。

まあ、そもそも正しい価値というものが存在するわけではなく、永遠に定まらないものであるし、市場の原理、神の見えざる手でだいたいは収斂してくるのだが、情報の非対称性が世の中には常にあり、また、ある組織とかある特定の場というさらに限られた世界が無数に存在する。その組織ごとでは更に矛盾が存在する。というのは、特定の組織を横断するような流動性が働きづらいので、不自然な差は存在し続けるのだ。

株価もそうだし、人材もそうだし、ブランド物とか、特許とかテクノロジーもそうだし、マンションとか、車とかとか、なんでも。だから、これは何にでも通じる社会の基本原理であり、かつ重要な意思決定の際に価値定義をしなければならなかったり、価値定義をされるので、この価値の相対性原理を常に脳の意思決定の思考回路に組み込んでおいていいなと思った。

会社のM&Aのバリュエーションもそうだし、転職マーケットそうだし、高級車とかクラシックカーもそうだし、ツアー旅行もそうだし、もちろん不動産も。

で、テクニカルに価値を上げたい場合は、世の中一般における希少性をコントロールすることは通常は難しい。そうしたら、ある特定の組織や場を変更することによって価値を上げにいくという技がある。まあ、当たり前だけれども。

いつも思うけど、文章にするとなんの変哲もないアタリマエのことになってしまうが、自分が聞いたり直面したりした出来事から、この事象の原理ってこうなっていると考えているときは、何かすごいことを思いついたように感じてしまう錯覚は一体何だんだろう。