10階に住んでいる。椅子をベランダに出して、本を読むと言うのはなかなか心地よい。
で、手すりにもたれながら景色を眺めていた。
その時にふと思う。この柵(手すり)がなかったら怖いだろう。当たり前だ。足が震えるだろう。
それに、手すりがなければこんな床の端で建っていられないだろう。
何が違うかといえば、手すりがあるかないか。
それだけだ。その違いがすべてだ。
じゃあ、目を閉じたまま建てば怖いのか。といえば、怖くない。手すりがあると知っているから。
そこで、目を閉じて建つ。そして柵がないことをイメージする。できるだけリアルに。
その感覚を現実のものとして捉えられたら、怖くなる。
足が震えるぐらい怖い状況になれば、相当想像力がある。
現実を完全に否定して、想像が脳内で現実にできる。
こういったことを繰り返せば、感覚そして感情にまで及ぶ想像力を高められるのだろう。