日別アーカイブ: 2016/6/29 水曜日

イギリスのEU離脱

世界は変わる。
何が起こるか分からない。
911もそうだったし、アラブの春もそう、ISと思われる連続するテロもそう。これらは東日本大震災とか震災とは違う、人が起こす世界の変化。

良いか悪いかは別にして、暴力など物理的な力で世界は変わっていくし、人々の力でいろいろな変化が起こされる。いくら優秀でも、いくら良い制度を作っても、それらは暴力には逆らえないというのが、残念ながら現実なんだと思う。

暴力が勝つと書いたが、イギリスのEU離脱の意思決定は暴力ではない。国民投票という、直接民主主義に基づく手段で暴力とは両極に存在すると思われている方法だ。世界的に見ても、良しとされている手段なのだが、選挙も国民投票も、これがベストなのかなとは思う。5年ほど前に、こんなことを書いた。自分が選挙で投票することが難しすぎる。さらに、納得の行く投票をしたことがない。なぜなら、事前の候補者の下調べも甘いし、もっと前提となる日本国の置かれている状況や世界の政治経済歴史などについて知らなさすぎるのだ。だから、自分がベストだ、納得する投票ができない。そりゃ、これだけ高度化複雑化した社会で、プロに任せず無知な人が、その場のノリで投票し決める選挙なんだから仕方ないのかもしれない。でも、法律を決め、僕らの生活を左右する国の枠組みを決める人を選ぶ場なんだから、もう少し選ぶ人が真剣になっても良いもんだと思う。自分もそうじゃないから、反省しかないのだが。

まあ、国民が生活していく基盤だから、国民が無知であっても国民が決めるのが良いかもしれないし、素人目線だからこそのメリットもあるかもしれない。でもやっぱ、医療は医者がやるし、機械ははエンジニアが作るし、その医者やエンジニアは国民から選ばれてないし。だとすると、やっぱりもっと真剣に考えている人が当選者を決めた人がいいのではないかと思う。

エスタブリッシュメントは残留を望み、労働者階級は離脱を望んだと報道されている。若者は残留を、年配者は離脱を望んだと報道されている。ロンドン周辺部は離脱を、ロンドンの中心とスコットランドなど離れた地域は残留を望んだとされている。結果的に一般労働者のほうが多いし、年配者が多いから、民主主義では離脱になる。そう、この票の数で決定される民主主義では正しいとされる。ポピュリズムとか言われるけれど、これって、原理としては最後は暴力や戦争が勝つということに似ている気さえする。これが良いとか、俺が支持しているかは別にして、どんなに優秀でも暴力が強い人間にやられたら負ける。最後は暴力が勝ってしまうのが、物質があり、形あるものは壊れるというのが大原則の現実社会の定め。現在の選挙もどんな手段であろうと、票を多く集めたものが勝つ。今回の件に関して、詳しくないのでどちらが良いのかはあまりわからない。

いろいろ書いたけど、選挙以外によい手段が荒ればと思うし、結局暴力や選挙が勝つんだから、これらに左右されずどんな状況でも生きていけるように体力、能力、気力、財力、人の繋がり、すべてを常に保っていないと生きていけないなとつくづく思う。うーん、難しいね。また、日本でも参議院選挙あるし。

そして、完全に個人的な何でも知りたい欲求に過ぎないのだが、EU離脱のきっかけは何だったのか、どう世界に影響するのか?イギリスに今いたくなる。それを腹落ちするレベルで分かるために、今のイギリスを肌で感じたいと思ってしまう性格なのだ。