こんなに心安らぐ日も滅多にない。
勝負と決めていた富士登山競争を金曜日に無事完走し、東京の家に一旦戻り、そのまま岐阜へ。
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送信者 食 |
土曜は朝イチで父と畑で野菜の収穫。
その後、東京では車に乗らないので久しぶりに運転の練習。
やはりバックが苦手だ。たまに練習して慣れないといけない。
昼は家族で飯を食う。外食では食わないそうめん。これがうまい。
そして、清流の長良川を見ながら家族で涼しげな阿弥陀ヶ滝へ。
アクセスが良いのにとても迫力のある滝で、いつきても楽しめる。
そのまま、石徹白へ送ってもらう。
石徹白では友達が改築中の築120年の家を見せてもらう。
馬小屋だった場所や漬物置き場、物置から昔の農業用道具や家財道具がたくさん出てきていた。
何に使ったのか分からないものもあって、どのように使われたかを考えるだけで楽しい。
ほこりを被っていたが、とてもかっこいいランプがあってこれが使えるようになったらと思うとワクワクする。
板を洗うのを手伝ったり、セミと遊んだり。
あっという間に、夜に。
いとしろ旅館さんで地元の食材を使ったうまい料理。
夏向きのメニューでとてもサッパリしておいしい。
富士登山競走も終えてお酒も解禁ということで、友達と久しぶりビールを少々。
夜はホタルを見に。
あまり飛ばない蛍だったが、田んぼや農業用水路などで光っていた。
洋服にとまったりと、親しげなホタルたちだった。
9時にはお風呂に入って早々におやすみなさい。
翌朝は5時ぐらいに早起きして、田んぼの畦道を散歩。
生命力あふれた緑の稲に、水滴が付き輝いていた。
とても静かな集落の朝は、空気が澄み鳥のさえずりが聞こえた。
ジンッとするぐらい冷たい川の水で顔を洗い、足を水につけた。
6時に朝御飯。
宿の奥さんがおにぎりとお茶を持たせてくれた。
出発の準備をして6時半に白山中居神社へ。
今日は年に一度の白山清掃登山の日。
石徹白大杉から銚子ケ峰までの山登り&オオバコの除去だ。
みんなでバスで登山口まで行き、
かれこれ石徹白には6,7回は来ているが、石徹白大杉へ行くのははじめてだ。
石徹白のシンボルみたいな木だからとっても楽しみ。
登山口に到着して、419段続くと言う石段を上って行く。
すると、すぐに拓けた場所に出た。
目の前に石徹白大杉が鎮座していた。
立派だ。
樹齢1800年
樹高25m
幹回り13m
こうした大きな木を前にすると、いつも悟りをひらいた仏さまや神さまに見えてくる。
あまりにも長い年月を同じ場所で生きてきたその姿を想像すると、同じように修行し悟りをひらいた僧侶をイメージするのかもしれない。
ウルシは被れることは知っていたが、実に触れただけでかぶれることもあるとか。
あまり意識して来なかったけれど、これからは注意しよう。
地元の方やレンジャー、石徹白の山を良く登って写真を撮っている方などと一緒だ。
知らないことや、気になったことをたくさん質問しながらゆっくりと登った。
白山信仰の重要な場所であったため、修験道が1000年以上前から山を走っていたこと。
その走ったいくつもあるルートの話し。
キノコや花の名前、虫のこと。
例えば、ブナの実は5,6年に1度しか実をつけないそうだ。
今年はたくさん実をつけているそう。
熊が集落にあまり降りて来ないかもとのこと。
ブナのみを食べてみたけど、ヒマワリの種みたいな感じだった。
普段ひとりで登っていると、こういうことが分からない。
本を読んだり図鑑で見ても、ぼんやりした理解で終わる。
けれど、その物を前にして、直接教えてもらうとしっかり理解できる。
山の知恵なんかは、書物に記録だけは残せれても、実際に使える知恵としては人から人へじゃないと難しい。
すると、3キロ地点である神鳩避難小屋に。
ココでは外来種のオオバコの除去。
スーパーの袋いっぱいオオバコを取った。
少し下った所に、水場があったので、水を汲みに。
やはり、冷たくてうまい水だ。たまらない。
銚子ケ峰までは残り2キロ。
しばらく歩くと笹原に出た。
石徹白は集落の辺りでも山深い。
ここはそれよりも奥だから、見渡す限り山、山、山。
本当に山深い。
東北の飯豊山に行った時にとっても山深いな~と思ったけど、それに近いものを感じた。
連なる山々をみていると、深呼吸したくなる。
ああ、気持いい。
母卸石をすぎる。
母卸石の由来は、女人禁制だったころ白山神が怒って、やむをえず泰澄大師が石を割って母をかくまったことから来ていると言う。道中におたけり坂や雨宿り石というのもあるが、これも一連の話しにまつわるネーミングだと言う。やはり、ここは昔から続く山道なんだなと実感した。
そして、銚子ケ峰に到着。
頂上でのんびりおにぎりを食べる。
やっぱり、頂上でたべるおにぎりはうまい。
山と青空とおにぎり。
最高の組み合わせだ。
今日はコンビニおにぎりじゃないから、よりうまく感じる。
それから、ちょっと昼寝。
ああ、このまま泊まりたくなるほどの心地よさ。
とは行っても帰らないと行けないので、下山開始。
下りは行きよりも、回りを見渡せる。
行きと同じ道なのに、下りの方がたくさんの花が目に入る。
ピンク、黄色、白。色とりどりの花が美しい。
下りはサクサクっと降りて、白山清掃登山終了!
友達の家によって、俺は川の冷たい水で水浴びしてさっぱり。
やっぱりシャワーよりも、綺麗な水があればそっちのほうがいい。
岐阜に戻る予定と言うので、家まで送って頂いた。
帰りの車では、友達がやっているマイクロ水力発電の話しを聞けてとても参考になった。
自分の考えていることも話し、今後につながる感じがして、とても有意義な時間だった。
楽しく、安らぐ、岐阜での週末。