「いざと言う時に考えたら、死ぬよ。」

プールにつかる。
まずは片足ずつ、そーっと。

温水プールと言えど、最初冷たく感じる。
ただ、両足をつけるのは比較的容易だ。

お腹をつけ、胸を水につけるとなると一層の覚悟が必要だ。
手で水をすくって、肩からかける。
こんなふうに毎回毎回、同じような動作を繰り返し、泳ぎ始める。

こんな日常化した動作だけれど、なんでだろう?とふと考えた。

結論はすぐだった。
「心臓があるからだ」
心臓が急に冷たい水に触れると、心臓マヒになる可能性がある。
これは生命の危機に及ぶかもしれない。
それで、本能的に胸を水につけることを躊躇しているのだろう。

生き物は無意識のうちに生命の安全性を踏まえた上で、行動できるようになっている。
動物の能力ってすごいなー。日常の習慣化した行動から、そんな風に思った。

そして、どこかの冒険家が言った言葉を思い出した。

「いざと言う時に、考えたら死ぬよ。」

送信者 座間味島'08

水への恐れ
悪人正機 吉本隆明 糸井重里 新潮文庫

2 thoughts on “「いざと言う時に考えたら、死ぬよ。」

  1. teratownさん、こんばんは。

    ぼくは高校生の頃、友人と未知の岩場を抜けようとして、
    “考えたら死ななかった”ことがありました。
    岩場の上部から雪がぱらっと落ちてきたのですね。
    落石だと思ったと同時に、ガラッと大きな岩が落ちてきて、
    ぼくはいざというその時、考えたのです。
    どっちに逃げるか、って。
    一瞬ののち、バカなぼくは、落石のくるほうに逃げました。
    その瞬間、岩はぼくの膝をチッと擦って下に落ちていきました。
    考えて(迷って)いなかったらお陀仏だったかも。
    運のいいというか、何とも間抜けなガキでした。

  2. momomoさん

    それまたスゴイ経験ですね。
    聞いただけでもぞっとしました。

    確かに、一概に考えると死ぬっていう訳ではないですね。ただ、人間の直感もかなり鋭いんだろうなーと思っています。

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