日別アーカイブ: 2009/12/6 日曜日

夏の沖縄は底抜けに楽しいけれど、冬の沖縄はどうだろうか。

夏の沖縄は底抜けに楽しい。この言葉に沖縄を旅した時の思い出を巡らす人も多いだろう。事実、夏の沖縄は底抜けに楽しい。青い海、青い空、あの暑さ。けれど、もう夏は過ぎ去った。

今は冬の沖縄。楽しいのであろうか?

前回、沖縄に行ったのは9月の半ば。2ヶ月ほど前のこと。今回の目的は、「海山木(みやぎ)」という宿に泊まること。この宿は旅人の中では有名で、何人もの友達からこの宿が良いと聞いていた。波照間島で出会った友達と飲んでいると「海山木」に行きたいねー、という話しになった。人気の宿で予約がとりづらいとみんな知っていたので、予約が取れたら行くよと話して、飲み会は終わった。すると翌日予約が取れたと連絡がきた。じゃあ、行くか。こんなノリで決まった沖縄旅行。

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9月に行ったときも同じメンバー4人組。2ヶ月しか経っていないのに、久しぶりの沖縄と感想を漏らす沖縄通いの旅人もいれば、また沖縄に来たなと思う自分もいた。金曜日16時発のJALで那覇へ向かう。まだ明るい東京の町を眼下に眺め、東京の時間から遠ざかっていく。そんな飛行機の中で旅のエッセイを読み、さらに旅の時間へと入り込んで行く。

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那覇に着くと、まだわずかな暖かさと湿度が残っていた。そのままチェックイン。ホテルに泊まるなんて珍しいが、今回はJALのダイナミックパッケージというツアーでの旅。ツアーといってもチケットと宿を自分で組み合わせる個人旅行なのだ。これを利用したのは安いから。JALのウェブで割引航空券を買おうとすると、直前になればなるほど高くなる。一方でツアーは10日ぐらい前になっても安いまま。今回の旅のチケットを2週間ぐらい前に購入したので、これが一番安かったのだ。往復の航空券と1泊で3万円程度。さてとチェックインしてから、飲もうかと思い電話。4人とも違う飛行機で来て、違う宿に泊まる。一緒なのは「海山木」での宿泊とその往復だけなのだ。

すると、コザの民謡酒場で沖縄民謡を聴いていると言う。じゃあということで、一人で飯を食って那覇の町をぶらぶらと。23時頃に那覇に戻ってきたメンバーと居酒屋「なかむら家」で合流。しばらく飲んで、散り散りに自らの宿へ帰って行った。一般の感覚からすると、なぜバラバラに泊まるのか不思議に思うかもしれないが、全て一緒に行動するとなると誰かが幹事役を行い、しっかりと計画を立ててというコトになる。それが堅苦しいし、一人に負担がかかってしまう。それぞれの事情もあるだろうから、自分で都合にあった飛行機で来て去って行く、それが一番いいように感じる。まあ何よりもみんな「旅人」であり、一人が好きで、人が恋しいのだろう。

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翌朝9時頃、レンタカーでホテルまで迎えにきてもらう。朝飯だということで、A&Wへ。ドライブスルーではなく、駐車場に車を止めて備え付けの電話で注文すると、店員さんが駐車場まで持ってきてくれる仕組み。なんとも珍しい沖縄のファーストフード事情。これを一回やってみようとA&Wへ来たのだが、面倒くさくなって店内で食事。僕は初めてルートビアを飲んだが、化学的な味がして好きにはなれなかった。

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今日の目的地は本島最北端の奥集落。だから、那覇からひたすら58号線で北を目指す。途中、恩納村で最後の一人をピックアップし4人そろって再出発。途中どこか寄る場所も決まっていなかったが、ANAインターコンチネンタル万座ビーチリゾートへ。冷やかしに寄ってみる。個人的には南国のリゾートというものに対して、良い印象を持っていない。ただ、一人だったら絶対に行かないし、一度ぐらい見てみたいと思っていたので、良い機会だった。結婚式が行われていたり、白を基調に吹き抜けのホールがあった。イメージするthe大型リゾート。ぐるっと見て回り、続いてブセナ・テラス。ここは超高級リゾートで沖縄サミットも行われた場所で、名前は聴いたことがあったが行くのはもちろん初めて。ほとんど高級リゾート見学の旅とかしてきた(笑)。超高級という割に、細かな備品だったり掃除の行き届き具合は超1流であるとは感じられなかった。

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さてと、このまま帰っても良かったのだがちょうど昼ご飯の時間帯だし、せっかくなのでということでブセナテラスで高級ランチ。ランチビュッフェが3000円ほど。いやー人生で3000円のランチなんて滅多にない。まあ、そこそこうまい。けれど種類の豊富さが微妙かな。スパゲッティなんかも1種類だったし。でも、こんな風に自分だけではやらないことが出来る旅も面白い。他人の旅を旅すると、自分とは異なった旅の仕方を知り、1度で2つの旅を同時にしているような気分になる。4人とも好きなように食べ、カレーを食べ始めお腹が満腹になったり、フルーツを大盛りにとってきたりと面白かった。

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高級リゾート見学会も終わり、さらに北へ。たいして何もしていないのに時間は経っている。それだけ奥集落が遠いのだ。途中屋我地島から古宇利島を一周。古宇利島へ行く橋からの眺めが良いと聴いていたので楽しみだったが、あいにくの曇り空。ただ、青い海を架ける橋は気持がいいもんだった。途中買い物をして、さらに北へ。やっと到着した辺戸岬。ここは沖縄本島最北端の地。小雨が降る辺戸岬を堪能し、ついに「海山木」へ。辺戸岬からしばらく行くと奥集落があった。まずは共同売店で今夜のお酒などを購入。

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それから本日の宿「海山木」へ。ちょっと分かりづらい場所にあった。「海山木」は噂通り木々に囲まれ落ち着く場所であった。休憩スペースには本棚があり、茅葺き屋根の建物には囲炉裏があり、それを囲んでの食事。食事はとても種類が豊富で、さらに美味しい。満腹になるまで食べ、宿のおじいのトークに笑い、今日この宿に泊まる15人ほどと話しに花を咲かせた。三線も入り、大盛り上がり。そんな中、遅れてやってきた二人組の一人が僕の手相を見始めた。先祖を大切にしなさい、お墓参りとかもしていなさそうだから行きなさい、やりたいことがあるのならば、まっすぐ勝負して生きた方が良い、ダメ人間か成功者のどちらかになる、能力があるのに逃げている、覚悟が決まってそれに向けて走るまで沖縄に来るな、このままだとダメな大人になるなどといったコトを冬の沖縄最北端それも真夜中に語られ、頭がボーッとしながらも色々と考えを巡らしたのだった。そして、眠りについた。

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2009/11/20-23の沖縄旅

旅日記の続きはコチラ「沖縄本島を南下してアメリカの跡と辺野古(キャンプシュワブ)の今を見た。」