NHKスペシャル「ヤノマミ 奥アマゾン 原初の森に生きる」

NHKスペシャル「ヤノマミ 奥アマゾン 原初の森に生きる」

ブラジルとベネズエラ辺りに生活する「ヤノマミ」を150日間取材した番組。

僕は好奇心が強いので、こういった部族の事を知りたいと思う。
一方で、我々現代都会人が知りえない人々(部族)がいることに、安心の感情も覚える。

知りたい欲求とは反対に、知ってはいけないとも思う。
知るということは、相手のところに自分または取材班が行くということ。
相手の社会に土足で入って行く事に近い。

旅が好きだから-(旅も土足に近い事はあるのだが)-既に様々な人同士の交流がある人々の所ならば、まだ行ってもいいのかなと思う。そして、そのような場所で「郷に入っては郷に従え」という言葉通りの行動をすれば、まだいいと考える。結局はこの考えも、自分勝手な解釈にすぎないのだが。

壊してしまう事。
知りたいと言う欲求はタダ単に現代都会人のわがままだとも捉えられる。wikipediaを見たら、そういった類いの問題が実際に取り上げられていた。

ヤノマミのズボンとかヤカンを見ると、都会から入ってきたものもチラホラあったので、もともと都会との接触はゼロではなかったのだろうけど。
最終的には、ヤノマミの人々がどう判断するかだと思う。都会の生活に近づきたいのか、近づきたくないのか。もちろん、ヤノマミの意見だって全員が一致するとも思わないが。

自分の中でも答えはなく、難しいことだが、ヒトとしての本質的な事がここにはある気がしているので、これからも考えていきたい。

関連項目:WikiPediaのヤノマミの項目

以前書いた関連エントリー
外部接触のない部族の集落
http://teratown.com/blog/2008/06/30/eoauieeoaiii/

# NHKスペシャル「ヤノマミ 奥アマゾン 原初の森に生きる」
# アマゾンの最深部に1万年以上、独自の文化・風習を守り続ける部族がいる。欧米人に“最後の石器人”と呼ばれるヤノマミ族だ。原初の暮らしの中で人間を深く見つめる。
# アマゾンの最深部に1万年以上、独自の文化・風習を守り続けている部族がいる。欧米人に“最後の石器人”と呼ばれているヤノマミ族だ。取材班は、ワトリキと呼ばれる集落に150日間、同居した。森の中、女だけの出産、祝祭、森の精霊が憑依(ひょうい)し集団トランス状態で行われるシャーマニズム、集団でのサル狩り、深夜に突然始まる男女の踊り、そんな原初の暮らしの中で、人間を深く見つめていく。

◆以下は番組を見てのメモ。
( )内は個人的な感想

ヤノマミは人間という意味。
シャボノという家は中国の丸い家(客家土楼)の大きい版のようだった。

家族ごとにいろりがあるらしい。
もちろん食料は弓矢で狩猟。山の中で取ってきて解体する。顔のない猿が部屋に干してある。
集団で取った食べ物はみんなで分け合う。
1万年前からかわらない習慣。

10年前から政府による僻地医療が
パンツ、サンダル、ナイフが配られる。
その影響もあって、人口は倍に。
彼らは飛行機で訪れる。
宣教師が訪れた事もあったと言う。

現在は政府が指定した立ち入り禁止の先住民保護区で、訪れるものはほとんどいないと言う。
(政府が指定すること事態がどうなんだろうとも思うが、指定しなかったら荒れ果てるだけなのかもしれない。するとどのような保護の仕方がベストかを探ることになるのかな。難しい問題。)

木の樹液からとった幻覚剤を鼻から吸う。
天の精霊と会話するシャーマン。
シャーマンは治療の場合、呼び込んだ精霊を使い、病の現況を振り払う。
村には18人のシャーマンがいる。シャボリ・バタという、長老シャーマン。

「地上の死は死ではない。
 魂は死なず、精霊になる
 精霊もやがて死ぬ

 最後に男はハエやアリとなり地上に戻る

 地上で生き、天で生き、虫となって消える。」

村人総出で森に泊まり込み狩りを行う。
まずは男が入り、女と子供もそれに続く。

葉の笛で、助けを求めるひな鳥のまねをして、親鳥を予備、弓矢で打つ。
オウムがとれた。親鳥は道中の食料とする。
女たちも香りのある草を摘み。体につける。
色と匂いで身を飾る。

森を歩いて丸3日。
狩りの拠点となる野営地に着く。
男たちは森の家を造り始める。

10分ほどで家は出来上がる。
夜、偉大なシャーマンが語りだす。

「ヤノマミの祖先は動物だった。
 それでも動物を殺し、肉を食べよ。」

狩りができないうちは男として認められない。

ジャガーの声をまねて、猿を脅す。
1日粘って、一匹も取れなかった。

何日か後に滅多に取れない大物を大人の男が取る。
体長2メートルを超えるバク

ヤノマミは狩りした動物の腹の中にいる胎児を決して食べない。
猿、バク、ワニ、アルマジロは薫製にされる。

親をしとめられた小猿はおそらく生き延びれない。
野営地に来た小猿に、少女が自分の匂いを覚えさせる。

ヤノマミは時に森の命を奪い、時に森の命を救った。

ヤノマミは言った
「万物は精霊からなる
 精霊は動物の姿を借りて、何かを告げにくる。
 死者の伝言を運ぶ蝶もいる
 蛇の精霊は死の世界から来る。

 詩の世界に導かれぬよう
 ヤノマミは蛇を殺す」

雨期:土砂降りの雨
ヤノマミには50を越える飴の名前がある。
アルマジロの雨
蝶の雨
木の匂いの雨etc
小さな子供には、4、5歳になるまで名前がな
女:ナ・バタ(ナは生殖器 バタは偉大)
男:モシ(モシは生殖器)

ナ・バタの大木はシャボノの入り口にある。

満月の夜、女が産気づき、森の中へ消えた。
ヤノマミは必ず森で出産する。

産み落とされたばかりの子供が、地面に転がっていた。
母親は子供を見ているだけで、抱き上げようとしない。
子供はまだ人間ではなく、精霊なのだと言う。

固い草でへその緒が切られる。
ずいぶん経ってから、バナナのはを母親が持ってくる。
バナナの葉に胎盤が包まれる。
森に吊るし、アリに食べさせるという。
直後、初めて母親が抱き上げる。
精霊の赤ん坊を、人間として迎え入れた事を意味する。

ヤノマミは一夫一妻。
男は出産にたちあわない。
子育ては家族全員で行う

母親が一人で生まれた子供を精霊か否かを決める。
理由は問われず、母親以外はただ受け入れる。

ひとつの家族がシャボノから消えた。
自分たちの家を建てたから。

ヤノマミは人口が増えると分裂する。
政府の僻地医療後に人口が倍以上になった。

家族は森を焼き払い、畑を作っていた。

少女は14歳。
未婚のまま出産する事も珍しくない。
14歳での出産も珍しくない。

少女の家族がシャボノに戻った。
戻ってきた理由は何も語らなかった。

ただ、少女に臨月が近づいていた。
生まれてくる赤ん坊を人間として迎えるか、精霊のまま返すか
決めるのは娘(少女)だ。

この村では毎年20人の子供が生まれ、半分以上が精霊のまま天に返される。
14歳の少女が一人で決めねばならない。

(少女が一人で決めるという所が非常に興味深い。合理的に考えればまっとうな気もするのだが。また、精霊にするかヒトとして受け入れるかという習慣がある事も同様に。ある閉じられた社会で生きのびるには、こういった事が必要になったのだろうか。)

ヤノマミが言った。
「精霊となったものの事は忘れねばならない
 子供を天に送るときは
 シロアリの葉に納めて燃やす
 そして天で再会する日まで待つ」

16歳と11歳で結婚した夫婦。
子供の一人は生まれてすぐに死に、
もう一人は、天に返された。

子供を思い出すたびに
女は天に向かって泣く

少女の出産を手伝うため、女たちが森に入る。
陣痛から45時間後
少女が出産し、決断する。

少女は我が子を精霊のまま天に送った。
その夜、出産による出血が続いた。
土の上で朝を迎えた。
少女のいるいろりの近くから声が聞こえた。
少女の隣で父親が何かをつぶやいている。

「森は大きい
 歩けないほど大きい
 少女の子供はシロアリに食べられ、精霊のまま天に昇る
 子供を食べたシロアリは、焼かれて灰となり、土に還る。」

激しい雨の中、女たちは川に入り、魚を捕る。
子供たちが魚を捕る。
臨月に近い女も魚を捕る。

森で生まれ、森を食べ、森に食べられる。

彼らはただそれだけの存在として、森の中にあった。

ヤノマミ。
それは、人間という意味だ。

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