月別アーカイブ: 2009年3月

さようならイラン

前回までのいらん旅日記はコチラ「越えられぬ愛は、心の中で続いてゆく。[そしてテヘラン再び。]」

イラン最後の日の朝を迎えた。振り返ればあっという間だった。楽しい事を振り返ると、なぜこれほど早く過ぎ去って行くと感じるのだろうか。時間の流れは人の心と共にしか流れないからなのだろう。そんなことを思っては眠り、また起きて、なんてことを宿のベッドの上で繰り返した。あまり外に出る気にならなかったのは、時間の流れを止めたい気持ちの表れだったのだろうか。


宿の窓から外を眺める

ごろごろしていると、12時を過ぎチェックアウトの時間になったので、宿を出る事にした。近くの店で、チキンの煮込みとサラダ(3万5千リアル)を食べる。この店はおいしくて、昨晩に続いて来た店だ。イランでメシを食うのも残すところ夜だけ。夜にいい店が見つかるとは限らないので、しっかりと味わって食べた。


チキンの煮込み

その後、宝石博物館へ。テヘランにある宝石博物館と絨毯博物館は絶対行くべきだと、旅の途中で聞いた。俺の趣味ではないし、どんなに凄い宝石であろうと心を揺さぶられる事はないと思っていた。しかし、テヘランで出会った人に行こうと誘われたので、やる事もないしということで、宝石博物館へ向かった。宝石博物館はイランの銀行に併設されており、一緒に行った人が両替をしたいというので、まずは銀行へ行く事にした。イランの中心の銀行で働いている人は超エリートなんだろうなぁと思いながら、銀行員をじろじろ見てみると、なんかエリートに見えてくるから不思議なもんだ。イランで大きな銀行にいわゆるエリートが入るのかどうかなんて知らないが、そういう目で見るとそのように見えてしまう。もちろん、服装もスーツやそれなりにキリッとしているというのも要因だろう。


イランの中央銀行

とか、どうでもいい妄想と銀行の社会見学を終え、宝石博物館へ。持ち物チェックなどがおかしなぐらい厳しい。カメラのメモリーすらダメと言う。なぜだか分からない厳しさ。金属探知器とボディーチェックを受け、中に入る。エメラルドや金の宝石やきらびやかな調度品が並べられていた。まあ、珍しいものなんだろうけど、やっぱりこういったモノに興味の触覚が反応しない。女性とかだと楽しめるんだろうなーと思いながら、宝石博物館を後にした。絨毯博物館の方が興味を持つだろうと思ったが、場所が少し離れていたのと、宝石博物館を旅の途中に勧めてくれた人が絨毯博物館も勧めてくれていたので、まあいいかと思い行くのを辞めた。

その代わりと言ってはなんだが、旧アメリカ大使館へ行く事にした。大使館の塀しか見れない事は知っていたが、こちらには興味を持つ。宝石よりも塀に興味を持つのか?と勘違いされそうだが、旧アメリカ大使館にはいろいろな出来事や歴史、国と国との関係性がにじみ出ているところに興味がある。宝石博物館からはちょっと距離があったが、商店を覗きながら、町行く人と話しながら歩いて行った。

旧アメリカ大使館の壁

大きな通りの角に旧アメリカ大使館はあった。アメリカ大使館との看板などは何もないが、ひと目でそれと分かった。なぜなら、壁に落書きされている文字と絵で。おお、ここが旧アメリカ大使館かぁと、時間を遡れば、まさにこの場所で事件が起きていたのだという事実に生々しさを感じた。すでに、この場所は何でもないのかもしれないが、写真を撮る際にちょっとビクビクした。

まだ、空港に行くには時間があったので、テヘラン大学へ遊びに行こうと思い、大学を探しながら向かう。しばらく歩き、大学の近くまで来たのだが、入り口が分からない。。ああ、探すのが少しめんどくさくなり、近くのチャイハネになら学生がたくさんいるだろうと思い、チャイハネに入った。すると、どう考えてもおっさんしかいなかったが、足も疲れていたので、一休み、のつもりがかなり長居をした。次から次へとおっちゃんが話しかけてくる。こっちのおっちゃんと話し終わると、斜め前のテーブルのおっちゃんが呼ぶ、そのおっちゃんと話し終わると、次は奥のおっちゃんと。テーブルを何度も移り、チャイを何杯も飲み。イランの最後はチャイハネでのおしゃべりだった。最後の最後まで、イランの人は親しく話しをしてくれた。イランの人々の日常や考えを知ることができて、非常に楽しかった。


チャイハネの中

そろそろ時間になり、外へ。空港へ行ってからメシを食おうかとも考えたが、高いし、市内で食べる事にした。レストランを探したが見当たらず、最後はやぱりサンドイッチ。最後の最後まで、イランではサンドイッチだった。人生でこんなにもサンドイッチを食べることは、もうないだろう。いつものようにレバーのサンドイッチとハムのサンドイッチを食べた。すると、人が入って来て店員さんと話している。俺が食べている間に、彼は何度か店を出入りした。すると、彼に話しかけられた。これから何処へ行くのかと?「空港へ行き、帰るんだよ。」と言うと、イランのどこを回ったのかという話しになり、旅の話しをした。


最後の晩餐はやはりサンドイッチ

そして彼は、サンドイッチ屋の隣でコピー屋をしているらしい。今の時期は学生がノートのコピーにくるんだよと話し、日本の学生もイランの学生もかわらないなーと思い、イランの学生と少し話しをさせてもらった。飛行機の時間もあるので、彼にタクシー乗り場を聞いた。すると、騙されないようにと近くのタクシー屋まで連れて行ってくれて、値段交渉までしてくれた。難なくタクシーに乗り、空港へ向かった。そして真っ暗なテヘランの町にさよならをした。イランについてから、イランを旅立つまでずっと色々なイラン人にやさしくされ、旅を楽しむ事ができた。

空港では、飛行機を待ち、それから搭乗。夜中の2時20分発アエロフロート航空モスクワ行きは空席だらけだった。朝になれば、モスクワに着く。それまで寝るとしよう。

旅日記の続きはコチラ「寒すぎる大晦日のモスクワ」

7/5の北丹沢12時間山岳耐久レースに出ます。誰か出ませんか?

第11回北丹沢12時間山岳耐久レースが7月5日にあるのですが、出る予定です。

距離は44.2kmで、高低差は1,280mの山と1,000m、そして1,433mの3つの山があるようです。開催日は7月5日。制限時間は12時間。

10月のハセツネに向けては良い練習になると思います。とはいってもハセツネは人気で今年は定員オーバーで出場できるか分からないし、北丹沢12時間レースを楽しもうと思います。距離的にも適度でいいのかなと。でも、トレランの一番楽しいのは真夜中のランだと感じているので、それがないのは寂しいです。

誰か出場する人いませんか?一緒に走りましょう。それかトレランに初参戦する前に下見したいとか、応援とか冷やかしとかでも遊びに来てください。個人的な目標は10時間切る事です。

大会ページはこちら
http://www.justmystage.com/home/kitatanzawa/12htop.html

送信者 雲取山08

今年もハセツネは出たい。
でも、とりあえずウルトラマラソンに出たい。
いつかはフルのトライアスロンも。
その後は、こういった試合などではなくて、枠に頼らないことをしたいです。

最高の組み合わせ。最高の結婚。

芸大に潜っていたときの友達同士が結婚式を挙げた。当時から二人はつき合っており、こんなにも合う二人は世の中に存在しないんじゃないかと思うぐらい。

そしてついに結婚。250人ぐらいが集まり、みんなに祝福されていた。本当にみんなからも愛される最高の二人だなと、つくづく思った。

本当におめでとうございます。

2009/03/28

星野道夫と池澤夏樹

以前にも紹介したがNHKの「知るを楽しむ」という番組で星野道夫さんについて取り上げられていた。今回が4回シリーズの最後で池澤夏樹さんが星野道夫さんについて語った。

星野さんと池澤さんに共通する、自然に対する向き合い方や、生きる事、死ぬ事に対する考え方は以前から強く共感している。今回の番組で非常に良かったのは池澤さんが星野さんについて語るシーンが見られた事だ。池澤さんが星野さんについて書いている本は色々とあり、ほとんど読んでいると思う。しかし、池澤さんが話す映像は初めて見た。文字だけからは伝わってこない、顔の表情や間の取り方などから星野さんに対する思いがにじみ出ていた。

星野さんに対する思いが非常にこもった語りかただった。このように言うと、二人は何度も語り合い、寝食を共にした仲のように感じるが、池澤さんと星野さんは、たった2回しか会ったことがない。ただ、会った回数でお互いの関係性は全く決まらないと思う。自分の場合も親友は会った回数では決まらない。良く会う友も、滅多にあわない友もいる。どちらにしろ、そんな男同士、心の底から信頼し合えるということはいいもんだ。お互いの考え方や価値観、そしてお互い表現する者としての作品を認め合っていたからこそなんだろう。

池澤さんは星野さんをこう表現している。安全で便利な都会の生活はそれで良いのだが、何かしらの違和感をほとんどの人が持っている。一方で本当にリスクをおって生きるということはとてつもなく大変な事。星野さんは日本人を代表して、それを体感した男で日本人に伝えてくれた、と。

また、池澤さんの話す言葉の選び方にも心地よさと納得感をおぼえた。現代人の生活が便利で危険のない状態になっていることを人々にとって「幸福」だとは言わず、「安楽」という表現をしていた。この表現は非常にしっくりきた。そうだ、幸福ではなく「安楽」だと。辞書によると安楽とは「生活の苦労がなく、楽々としている事。」とある。そして、現代都会人がいる居場所に対して、「現代都会人はせめて何を捨てたかを覚えておきなさいよ。いざという時に戻らないといけないから。今いる場所が本来の場所と思うなよ。」と語った。その言葉は、恐怖と言うか危機感を感じるほどの鋭いものであった。

もちろん池澤さんが紹介していた星野さんの本の一部である、「生」の最後に「死」があるのではなくて、「生」とともに「死」は共存している、といったことや「ノーザンライツ」に出てくる「遠い自然」ということの大切さには全面的に同意する。そんなとても興味深い番組でした。

この番組ではないですがガイアシンフォニーというドキュメンタリー映画があります。この第3番では星野さんが取り上げられていて、これを持っているので、見たい方はいつでもDVDをお貸しします。オススメです。

送信者 いろいろ

スポーツって、いいね

WBC(ワールドベースボールクラシック)の日本優勝バンザイ!
何でも世界一になるって良いね。
分かりやすい目標に対して、みんなで一丸となって取り組み結果が出るというのは楽しい。

何よりもシャンパンファイトで無邪気にはしゃぐシーンが本当に楽しそうだった。
俺もシャンパンファイトしたいなー。