日別アーカイブ: 2010/8/7 土曜日

カタチが作られていく

なんだかもう分からないけれど、もう1人友達がおなじ便で小笠原に向かうらしい。
いったい何人の友達が、同じ船に乗り合わせて25時間を共にするのだろうか。
友達と偶然一緒に乗り合わせるのは、イランに向かった飛行機以来だろうか。

僕は偶然の再開が多いと思う。
偶然すぎる偶然が必然かとも思える程に。

パナリ島で会い、連絡先も知らない人に1年後に悪石島で会う。
ペルーとボリビアで偶然数回会い、3年後ぐらいに浅草でばったり会う。
パナリで会い、八重洲ブックセンターで出会う。
全員、名前も知らないし、連絡先も知らない人だった。

奈良で交差点を歩いていたら、ばったり会う。
高校の時に東京に行った。中学が同じだった友達と偶然同じ車両に居合わせた。
越後つまりトリエンナーレに行く時に立ち寄ったサービスエリアで、花火を見に行く友達とばったり会う。

言い出せばきりがないほどある、偶然の再開。

そう考えると、その時は気づかなかっただけで、同じ船に乗っている、飛行機に乗っている、電車に乗っている、同じバスに乗っている、もちろん同じ場にいた友達が何人もいたのだろう。
そして、未来の友達とも過去に同じ場所にいた可能性だって、おおいににあるのだろう。

僕はこうして人に出会い、本に出会い、好きなことに出会い、僕が作られてきた。
そしておそらくこれからも。

小笠原に持っていく本を決めるため、家に溢れかえるほんの中から選び出した。
一冊はクジラが見る夢 池澤夏樹
開口一番 開高健
偶然の音楽 ポールオースター

それから、駅の近くにある本屋に行った。
「愛」という言葉を口にできなかった二人のために 沢木耕太郎
トゥルー・ストーリーズ ポール オースター

本屋で旅で読みたい本を探す。大きな意味で旅で出会った作家の本を。また旅で本を読みさまざまな経験をする。そして、また自分が何らかの形を持ち始めるのだろう。

送信者 ドロップ ボックス

旅をして、作家に出会い、本に出会い、好きなことに出会い、そしてまた本と旅に出る。

クジラが見る夢

持っていく本が決まれば、出かける準備は終わったようなものだ。

世界中でいちばん会いたい人に、また会えた