月別アーカイブ: 2014年7月

同時代に生きる天才がいてくれたことの喜び

キリアン・ジョルネ

スペイン生まれの26歳

UTMB3連覇
スカイランナーワールドシリーズ年間王者
グランドレイドリユニオン、ウェスタンステイツなど名だたるトレランレースで優勝

出たレースはだいたい1位、悪くても2、3位

さらに、山岳スキーの国際大会でも軒並み優勝

ここ数年は、大陸最高峰のタイムアタックに挑戦しており、すべての最高峰で世界最速登頂に挑戦している。

いったい、何者だ。
この多様な領域での世界一位、そしてこの連戦でも勝ち続ける安定感。
精神、肉体、想い、人としての魅力etc

今に始まったことではないし、ずっと前から知っているキリアンだが、今回特に思ったことがある。

それは6月にデナリ(マッキンリー)世界最速記録を達成、ヨーロッパに戻りモンブランの短距離3.8kmで1000m駆け上がるレースで優勝、ついでにその姉妹レース30か40kmぐらいのでも優勝、そっからアメリカに渡り世界最強のトレイルランナーが大集結した今回のハードロック100マイルでぶっちぎり&コースレコードで優勝。そんでもって、ハードロックではレース中に携帯電話で写真撮ってたり、エイドで少しばかりテキーラも飲んでたとか。

これらの出来事が1ヶ月以内なのだ。時差もある、デナリは高所登山だから体への負荷や疲労も蓄積される。さらに、短距離と長距離で使う筋肉も違う。ってか、短距離と長距離が両方速いって普通はありえないはずだ。筋肉の質が違うのだから。トレランはただ走るだけだが、デナリは山岳登山技術も併せ持っている必要がある。そのデナリからスキーで下山しているのだから、そのスキー技術たるや言わずもがな。

こんな風に、何から何までできてしまうのが、キリアン。

こうして見ていると、同時代に天才がいてくれたことにうれしくなる。圧倒的な伝説の男がいたことが。天才を天才と本当に理解するには、意外と条件が整っていないと無理なのだ。

というのも、自分が真剣に取り組んで、感覚的にも論理的にも、肉体的にも精神的にも分かること。自分がやっていることじゃないとそのスゴさを実感できない。そもそも、そこまで自分が本気で取り組んでることがないといけないし、そのタイミングで偶然にも天才のピークの時代が重ならないといけない。今回の例ではトレラン。

そんな領域で、圧倒的な人、天才が同時代にいたことに感謝。とんでもない人って世界にはいるんだなと思えるし、リアルタイムにそれを感じられ心が震える。そすべてを世界トップのレベルで成し遂げるキリアンのスゴさは、登山とトレランをやっているからこそ分かること。

そして、鏑木さん。ハードロックで落石で縫うほどの大量出血をしながらも6位。45歳という年齢。

どんなことがあろうと結果を残す人、尊敬。やはりすごい。

勝負から逃げない男、日本に鏑木ありだ。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012

夏山へ

今年の夏山1発目はここ。

たぶん5年ぶりの鳳凰三山
今回はTEAM JAPONの3人でトレラン日帰り。

新宿に朝5時45分集合で、セカマスさんの車で青木鉱泉まで。
8時45分ぐらいからスタート。

送信者 登山

川を渡り、登山道へ。
ドンドコ沢を登って行く。
けっこう急な登りが続く。
3人で話しながら、とりあえず登る。
気が合うので、いろいろな話で盛り上がり、

送信者 登山

台風が過ぎ去って、青空の山を期待していたが、登り始めは曇り空。
あれれ。ヤマテンは晴れの予報だったが。。。

法王小屋に近づくと、青空が見えてきた。
やっぱり、青空と陽の光、そして木漏れ日のトレイル。
山はこうでなくっちゃ、始まらない。
11時ぐらいに鳳凰小屋に到着。

送信者 登山

さっそく、ビールで乾杯!
暑くなってきたので、冷たいビールが格別なうまさ。
1時間ぐらいゆっくりして、地蔵岳へ。
地蔵岳まで40分もかかってしまった。
砂地でずるずるしたのもあったが、ビール効果もありみんなへばってた。

送信者 登山
送信者 登山
送信者 登山

観音岳へは再び登り。。。
ひーこらひーこら。
観音岳から薬師岳は比較的フラットで安らいだ。

送信者 登山

薬師岳からは中道で下山。
木の根っこが出たトレイル。
段差があるので、気を抜くわけにもいかないが、単調であきてくる。

送信者 登山

しばらく下ると笹の葉のトレイルに。
1時間30分ほどで、青木鉱泉まで下山。
17時には青木鉱泉のお風呂に入り、さっぱり。

送信者 登山
送信者 登山

再び東京に。
夜はスーパームーンを家のハンモックに揺られながら眺めて、1日が過ぎていった。

やはり、山はいいな。
青空の夏山は最高だ。
でも、泊まりの方が夕日や星空、日の出が見れて好きなんだが、荷物が重く機動力がない。
でも、山小屋の宿泊は嫌いだから、となると、やっぱりウルトラライトとかファストパッキングとかいう、軽量化の登山スタイルにいきつくのかな。

リスクがない世界は死んだ世界だと思う

リスクがゼロであることを証明しろ。
ギャグかと思う。

生きているということは、リスクを共にすること。
そんなことあたりまえだと思う。

リスクをゼロにした世界は、止まった世界。
死後の世界だけだと思う。

だから、リスクと共に生きていく。
そのリスクを最小限に抑えたり、
何かを享受するメリットとリスクを天秤にかけたり、
リスクを楽しんでみたり。

そういうもんだと思う。

現代都市社会および、ビジネスの世界
いや、もっといえば、強欲的な人間という生き物は、
かもしれないが、自分たちが世界をコントロール出来ていると思っている。

コントロールしたいと思っている。

予想外のことは出来る限り起こらないようにして、
計画通りに世界が進んでいけばいいと思っている。
こんなの、ただのおごりだ。

だが、そうすることによって、世界が安心して、平和に暮らせるのかもしれない。
その要素も多分にある。

でも、そんな世界に違和感を感じる。
もっと世界ってワカラナイでしょ。

何にもわからないでしょ。
わかったつもりになっている場合じゃないでしょ。と。
想像もしないことが起こるのが世の中でしょ。
偶然が楽しいと思う。
あくまで、個人の偏った主観だけれど。

昔も書いたけど、本当にそう思う。

未来は分からないから、未来なんだ、と。

送信者 西穂高岳20140323-24

Free from つながれていないことの心地よさ

Free

ワイヤレス

コードがない

独立していること

それだけで成立する

「何かにつながれていない」

何かというと、ネットはWimaxでずっとやっている。
引っ越してもWimaxだからネットの契約も新たにする必要がない。
Wimaxのwifiテザリングだから、契約もなければケーブルでもつながってない。
便利だ。気持ちが軽やかになる。

ただそれだけなのだが、やっぱり引越に伴うめんどくさい手続きと比較すると、このありがたさ、便利さを痛感する。

旅に出て、あるぜんちん丸で星野道夫さんがサンフランシスコに着いた時に、僕の居場所を誰も知らない心地よさを語っていたが、それと同じなのかもしれない。

町から離れた場末の港には人影もまばらで、
夕暮れが迫っていた。
知り合いも、今夜泊まる場所もなく、
何ひとつ予定をたてなかったぼくは、
これから北へ行こうと南へ行こうと、
サイコロを振るように今決めればよかった。

今夜どこにも帰る必要がない、
して誰もぼくの居場所を知らない……
それは子ども心にどれほど新鮮な体験だったろう。

不安などかけらもなく、
ぼくは叫びだしたいような自由に胸がつまりそうだった。
(『星野道夫著作集3』、P142、「旅をする木」より)

それだけで成立していることの安心感

送信者 ドロップ ボックス