日別アーカイブ: 2014/6/16 月曜日

【場を作る新しい旅1】場を作るきっかけと家との出会い

場を作りたい。
ずっとそう思っていた。

阿佐ヶ谷の商店街沿いの場所が空かないかなとか、ちょくちょく見ていて、2年ぐらい前に空き物件を見つけて問い合わせたこともあった。
そんな想いとは裏腹に、なんといっても金銭的な面と時間的なネックがあった。しかし、今年の夏はモンブランのレースPTLに出ることを辞めた。そんなこともあって、時間ができた。

阿佐ヶ谷の家も長くて6年半もたち、荷物がたまり続け、一度整理しないと大変なことになるというのもあった。もちろん、この阿佐ヶ谷という町は大好きで、初めて人間的に住むということを実感した町で、仲間も町も大好きだ。好きすぎるぐらい、好きな町だ。初めての一人暮らしの日吉も、続く西日暮里も巣鴨も自分で選んでいなかったり、交通の便だけで決めた家だった。阿佐ヶ谷はそうではなく、住みたい町に住んだ初めての場所。そんな思い入れも強く、居心地が良かったことの証拠に長く住んだ。

今回の引越&場作りは、町よりも、この家に住みたいと思った。町というよりも、家に惚れたのだろう。阿佐ヶ谷時代は、家には住んでいるというよりも、荷物置き場。家にいること自体は快適ではなかった。そんなことも重なり、引っ越して、ついでに場を作ろうと思ったのだ。

なんで、そんなにも場を作ることにこだわるかと言えば、自分が場に出会い、育ててもらったという気持ちが強いからだろう。そして、その場をきっかけに世界は広がっていった。

そんな場とは、世界中を旅していた時に泊まった宿のオープンスペースであり、東京芸大に潜っていた教室や上野公園の砂場での飲み会、岐阜の活性化NPOをやっていた時の六本木のNPOハウスや岐阜のORGANの事務所、ベンチャーをやっていた時のオフィス、山に泊まった時の山小屋、クリエイティブライティングで学んだRainy day cafe、阿佐ヶ谷の友達の家、写真展を何度かしたあの場作りといろいろな人が集ってくれる感じ、などなどあげればきりがない。金を稼ぐとか、やらないといけないから、そんなことで集まったのではなく、個人のやりたいことや好きなことで集まる場。それも集まった人たちの出会いは偶然性が高い場所。

こういった経験が非常に大きいし、その場は心地よく、いろいろな偶然の出会いがあり、そこでアイディアが生まれ、新たなモノやプロジェクトが生まれていった。その過程はとても躍動的で、面白い瞬間の連続だった。

また、家を自分の手で作りたいというのもある。建設会社じゃなくて、自分の手で。ただ、空間を作り出すのは、そんな簡単ではない。イメージを立体的にしても、出来上がったものとの差は大きい。だから、小さな空間を作るということが練習になると思っている。

さらには、だいぶ先の将来には学校というか自然から学べる場を作りたいという気持ちもある。そういった学びの場を作るためにも、どうやってコンセプトを設計し、それが実現する場をどうやって作り、演出し、それが実現するコンテンツをどう入れこむか。もちろん、対外的にどう伝えるかも重要だ。そうしたことの参考にもなると思っている。

まあ、なんだかんだ理由を後付けで書いてみたが、すべてはやってみたら面白そうだと直感的に思ったのだ。具体的な未来像が描けているわけでもなく、見切り発車なのは違いないが、場を作ることを考えている時はワクワクする。そして、できた未来は楽しいだろう思うし、そんな想像を超えることが起こると心の底から思えるので、やってみた。それだけなんだ。

送信者 場を作る@北千住