選択することは捨てること。
選択することは難しい。
何かを捨てるコトは難しい。
ついつい欲張ってしまうから。
2,3年前に買った50mmのマニュアルレンズ。
SMC PENTAX-M 1:1.7 50mm。
写し出す柔らかい瞬間が好きなレンズだ。
けれど、あまり使ってこなかった。
それは単焦点であり、マニュアルフォーカスだから。
ズームレンズが一般であり、オートフォーカス以外は考えられないような現代デジカメ社会において、使い勝手が悪いのだ。
どこかに出かける時は、基本的に荷物を減らしたい。一方で様々な風景やモノに出会うので、画角は幅があるといい。
するとズームレンズを持って行くことになる。言わずもがなオートフォーカスの。
しかし、今回は仕事なんだけど、遊びのような旅行だったので、50mmマニュアル君をお供させた。
自分の意志で行く旅行ならチャンスを逃したくないので、ズームレンズを持って行くのだが、仕事だし趣味の写真が撮れなくてもいいと割り切れたのだ。
でも、結果としてこうして割り切ることによって、今までとは違う環境が作り出され、新たな発見や良いものが生まれてくるのは、面白い話しだ。
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まずは甲府市で武田神社へレンタルサイクルで行き、その後B級グルメ選手権で昨年優勝した鳥モツ煮を「きり」でいただく。濃い味付けだが、ご飯がすすんでおいしい。その後、サドヤというワイナリーに。いずれも甲府駅から歩いて数分。ワイナリーは勝沼だと思い込んでいたが、甲府駅から徒歩圏内にあるとは驚き。さらに、山梨のワインの発祥は甲府駅周辺だったとか。
石原農場でいちご狩り。大人になってからでは初めて。ぜんぜん酸っぱくない。品種改良ってやつのおかげかな。個人的にはもう少し酸味があるイチゴが好き。
ハウス桃宴。桃の花が見事に咲いていた。ハウスの中は無料解放され、持ち込みで宴会が出来るらしく、近所の人の恒例行事とか。
その後、石和温泉の「木創りの宿 きこり」に宿泊。会議と夜は仕事の宴会。とても落ち着きのある広い部屋だった。離れの「瑞穂」に泊まったのだが、20畳ぐらいの部屋に、衣装室も6畳ぐらい。玄関も6畳はあったし、トイレも洗面所も。風呂は木だった。俺1人じゃなくて家族で泊まれるサイズだったな。なんと、人によっては部屋に茶室があり、檜を切り抜いた風呂が部屋についていたとか。驚き。露天風呂も気持よく、とても良い宿だった。
アルプスワインにナイトワイナリーツアー。家族経営のワイナリーだが、西洋風のおしゃれな建物だった。試飲のワインもたくさんあり、オリーブなどもおいしかった。甲府盆地の夜景もきれい。
翌朝は、根津記念館。ここは非常にきれいに整備された庭園。富士山も見ながら散策。
それから、笛吹川フルーツ公園に。展示に中国のトルファンでの干しぶどうづくりがあり「おおっ」。ちょうど友達がウルムチとかトルファンあたりに仕事で行っていたので、激写。
養老酒造へ。ここは家族経営の蔵元。お酒は息子さん1人で作られているらしい。すごく真面目に丁寧にお酒を造っていらっしゃる感じがした。古民家の2階にはカフェもあった。いい空間だったな。
「みかど」で桜肉飯と馬刺。山梨は馬の肉を食べるのが一般的らしく、少し前までは豚肉よりもよく食べていたらしい。でも、食用の馬の家畜は山梨にいないとか。
恵林寺というすごく立派なお寺で座禅。心頭滅却すれば火もまた涼しとありました。自分の集中力のなさが情けなくなった。たまに座禅しようかな。
続いて、宮光園へ。古くからあるワイナリー。向かいにはメルシャンの展示館が。その先には蒼龍酒造があった。ここはちょうど1年前、昨年の2月20日に訪れた場所。偶然にもまたここにいることに何か不思議を感じた。
最後に塩山駅北口の目の前にある甘草屋敷へ。1月に伊豆の稲取に行った時にも見た吊るし雛が飾られていた。こちらも鮮やか。
阿佐ヶ谷に戻ると夜も更け。
駅のホームに降り立つと、大きなまん丸い月が黄金色に輝いていた。
茂木さんがちょうど、以前から話していた「月並会」という私塾を始めたようだ。