食へのこだわりはあまりなく、仕事の合間のランチは毎日同じものだったりする
料理を作ることはよくするが、食べるのが好きというより実験的な意味合いで楽しんでいたりする
そんな風な気持ちで料理を作っているのだが、たまにおいしいねと言われると嬉しい
が、正直、普通の人と比べると褒められても喜びが相当少ない方だと思う。
そんな僕が言われて嬉しかった、印象に残ったことがあった
奥さんに、たまに作るたまご入りの味噌汁好きだわぁ、と言われたこのひと言だ。
奥さんに言われたからとか、頑張って作ったからとか、手の込んだ料理だからというわけではない。
僕が小さい頃、料理はいつも母が作ってくれていた。
でも、なんの理由だったか覚えてないが、母が不在で父が料理を作ってくれたことがある。
当時、父はそんなに料理が得意なタイプではなかったと思う。メインの料理も覚えてない。
でも、作ってくれた味噌汁が印象に残っているのだ。
普通の味噌汁にたまごを落としただけなのだが、普段の味噌汁と違って、少し豪華な感じがして味に深みが出ていたのだ。
当時はおいしいなぐらいしか思わなかったが、記憶にはしっかり残っていた。
なぜ父がたまごを入れたか分からない。
料理が得意じゃないし、品数をたくさん作らないから、豪華に見えるように、満足度が高くなるようにと考えてくれたんじゃないかと、勝手に思っている
そんなたまご味噌汁を僕が作ったのは、子どもができてからだ
うちの子は好き嫌いが多いから、なかなか野菜などを食べない
あの手この手で工夫している
そんな時に、たまご味噌汁を思い出して
これなら飲んでくれるかなと思って作ったのがきっかけで、たまに作るようになった
実際はたまご味噌汁だからといってうちの子は飲んでくれない
でも、自分が作った料理のなかで、自分の子供にもそんな思い出に残る味が1つでもできたらなと思う