時間の流れを踏まえた旅する場所

いろいろな場所に訪れてきた。

白地図を塗りつぶすように。自分の訪れた場所は、その地名が色付けられたようにイメージが形作られる。見聞きした想像だけの世界から、実感を持った肌感覚とでも言おうか。

行き先を決める。出かけるということはそういうことだ。あてのない旅もあるけれど、それはゼロに近い。ここに行きたい。そんな気持ちから旅の一歩は始まる。

自分の感情に素直にしかなれない。興味がないとどうしても体が動かない。まあ、義務でやっているわけでもなく、完全なる自分の自由意志なのだからそれでいい。そして、趣味とはめんどくさいことだ。やらなくてもいいことだ。それをあえてやるのが趣味だと思う。それだから、行動するにはエネルギーがひつようだ。そのエネルギーが興味、そう好奇心。

そんな旅先選びも、興味、お金、時間、体力などなどいろいろな要素が関わるが、時代の流れも大きい要素だ。それは、政治であったり、環境の変化、インフラの変化、社会・文化の変化。

例えば、チベット鉄道ができる前の車でしか行けないチベットに訪れてみたい。鉄道ができた後は中国から世界からより多くの人が流入するし、チベットからも出て行く。その前のチベットを感じたい。世界遺産になるまえの小笠原諸島に行きたい。政治体制が変わる前の中東、ブータン、キューバに行ってみたい。

世界は常に変化するし、変化するから成り立っているし、それを闇雲に止めたいとも思わない。ただ、変わる前の世界を目で見て、肌で感じたい。そう、時間は不可逆であるからこそ、もう味わえない世界を味わっておきたい、そう思うのだ。

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