日別アーカイブ: 2016/3/5 土曜日

LOST WORLD9 山から海へ

夜中に何度かバスは止まり人が降りては乗りを繰り返す。通路にも座り込んでいた人たちがいたが、いつの間にか皆座っていた。

寒く、狭く、寝苦しい夜行バスだった。キューバのバスは良いバスだったし、アルゼンチンも、ヨーロッパに連続して言った時も快適だったし、パプアニューギニアの旅までボロバスは遡ることになる。そう考えてみると、久しくボロバスに乗っていなかったんだなと、しみじみと感じた。そして、こうした旅をしている時にしか感じない、高揚感というものを感じていた。

朝、シウダ−ボリバルに到着した。プエルトオルダスを経由した際に、多くの人が降りバスは快適に乗れるようになっていた。実は、プエルトオルダスからの飛行機チケットを持っていたが、同じ街に行っても面白く無いということで、シウダ−ボリバルまで行くことにしたのだ。しかし、シウダ−ボリバルにいても町で何もすることはない。マルガリータ島まで行っちゃおうと話したり、でも戻れなかったら日本に戻れないし、といろいろと話していたが、とりあえずプエルトラクルスまで行くことに決めた。ここならカラカスへのバスもあって、なんとか帰れるだろうと考えたからだ。

プエルトラクルスは、ベネズエラ唯一のビーチリゾートらしい。ベネズエラにビーチリゾートなんてあるのかと突っ込みたくなるけれどwいちおうキューバと同じカリブ海。そう考えると、リゾートっぽさを感じる。シウダ−ボリバルで降りて、バスを聞く。すぐにはなさそうなので、乗り合いタクシーを聞いたら、すぐに出るという。とりあえず、早く移動したかった。時間が少ないので早く新しい土地に到着して遊びたかったのだ。

運転手のおっちゃんと、一緒に乗り合わせたのはヴィパッサナー瞑想の先生をしているというおばあちゃん。彼女はは世界中を回っているらしかった。もうひとりもおばちゃん。そして俺ら2人。車の中でパサパサの紙のようなチャパティみたいなものをもらって食べた。食べ物がなかったし、プエルトラクルスまでどれぐらいかかるかわからなかったので、とりあえず食べた。と思ったら、高速みたいなところを降りて、何故かまちなかへ。まだ、プエルトラクルスには着くはずがない。と思ったら、朝飯を買いに立ち寄ったのだ。乗ってたおばちゃんおすすめらしく、わざわざwただ、うまかった。鶏肉が入った揚げパンなのだが、今までで一番うまかった。そして、サルサソースとマヨネーズっぽいソースがうまかった。確かにうまい。これならわざわざ来る理由がわかる。出る直前に、もうひとつ買って食べてしまったほど。

また車で走るとプエルトラクルスのバスターミナルの近くに到着、なんだか人がゴッタ返すにぎやかな場所だ。治安があまりよくなさそうな感じもして、ターミナルに入ってカラカス行きのバスを聞くがいいものがない。何件か聞いて、次は両替。キャッシュがなくなったのだ。闇両替の兄ちゃんについていくが、バスターミナルを出て、どんどん人通りが少なくボロいビルのある方へ行く。これは危険だなと思い、もうこれ以上は移動しないと言ったが、もう少しだと。これを2回ぐらい繰り返したら、海岸沿いに到着。ホテルだった。ホテルで両替をするのかと思ったら、なんとシリアから移民できてホテルの部屋に泊まりながら闇両替とかしながら生活している兄ちゃんだった。

ホテルをいくつか見るが、なんかしっくりこない。海岸沿いなのに窓がない部屋とかwで、船でマルガリータ島に渡れるかもとターミナルへ向かう。が、ここも良い船がない。まあ、移動の連続で疲れたしホテルに泊まろうと。そして、プエルトオルダスで泊まったベンチュールホテルが湖の街にもあるので行ってみることに。高いが、良いはずだ。旅の最後だし。と、泊まる気満々だったのに、行ったら満室。まさか、そんなことが。で、紹介された別のホテルにタクシーで移動。ここも、高級なホテルだがベンチュールには劣る。なんといっても、ベンチュールにはプライベートビーチがあったから。こっちはプールのみ。空室があるということで、ここに泊まることにした。

荷物をおいて、町をぶらつく。本当にビーチリゾートか?と思うほどリゾート感がない町だ。海岸沿いには、マクドナルドとかピザ屋が並んでいるが、リゾートを楽しんでいる人はいない。ホテルには観光客がいたのだが。人は多く、ちょっと治安が悪い感じがしている。昼ごはんを食べていなかったので、海岸沿いの店でピザを食べる。

夕食はホテルで食べれなかったの。レストランが貸し切りでNG。で、ドキドキしながら真っ暗な町なかへ。昼は人であふれていたのに、人も少なけりゃ、店もほとんどやってない。おいおい、怖いぜ、ベネズエラの夜。早歩きで移動しながら、陽も完全に落ちて真っ暗に。スーパーに寄ったり、ドラッグストアを覗きながら、露天でケバブみたいなものを食べて、ベンチュールに遊びに。ただ、ベンチュールも店がやってなくて、そのままタクシーで帰宅。

今日は大晦日、ということで夜中になんかあるかなとおもっていたら、爆竹やら花火やらがバンバン上がる。これがベネズエラ流の年越しか。ラテンな音楽も大音量で流れ続け、外に椅子を出して話して、飲んでいる人が多数。2年前はパタゴニアのフィッツロイの麓で年越しを迎えたなと思いながら、2016年を迎えた。明日はモチーマ国立公園へのショートトリップなので、すぐに寝た。