月別アーカイブ: 2014年2月

真冬の箱根ダブル

1週目は順調に10時間ほど。
あまり食べなかった。腹が減らない珍しい日。
ストックの持ち方を教えてもらったように変えたからか、足を蹴り上げず地面から少しだけ浮かして走るようにしたからか、疲れもあまりない。
久しぶりに走ったので、楽しかったからだけかもしれない。

しかし、2週目に悪魔が潜んでいる。

箱根湯本を出て塔の峰に着く少し前から雨。
それまでも風はけっこう吹いていた。

雨はぱらぱらだったのでそのまま進む。
さらに、気温が暖かかったので、大丈夫だろうと思っていた。

どんどん雨は強くなり、風は台風並。
さらに霧。足下すらはっきり見えない。
夜中の1時がすぎ、睡魔も襲う。

もちろん明かりはヘッドライトのみ。

足下はドロドロ。ぐちゃぐちゃ。
風であおられるし、足下がはっきり見えないので、足が取られたり、グラッと振らつく。
そんなときに突風。

雨は小雨で、2、3時間という予報だったし、夜中の0時頃まで星が見えた。
雨が降り出してもしばらく、雨具を着ずにいた。
ウェアが少し濡れていた。

雨が強くなるし、風で冷えるので、中間着2枚、そして雨具を着た。
レインパンツもはいた。

それでも、風が吹くとものすごく寒かった。
体が冷えた。

本当にゆっくりしか進めないので、体も温まらない。
ずっこける。全身泥だらけ。
低体温になってもいけないので、一応動く。
雪や凍っているところもあって、滑る。
半歩ずつ進むが、稜線は風が強すぎて、体が振られて危険。

雨具をしっかり着ているので、食料を食べるのもおっくうだし、体力も気力も奪われる。
カフェイン入りのエネルギージェルを飲むが眠さはなくならない。
トメルミンを飲むと睡魔が飛び、すこし体が軽くなる。
しかし、30分ともたない。
2錠目を飲むが、もう効かない。

かなり追い込まれた。
竹林の中に入って、風と雨をよけ、体操座りでエマージェンシーブランケットを羽織って仮眠(ビバーク)。

空がうっすら白んできた。
雨は上がっていたし、風もおさまっていた。
体力もあった。
でも、エスケープしようと決めた。
まずは、安全第一。
その後、青空が出てきて、ぽかぽか陽気。

天気次第でどんな山でも、姿を一変させる。
特に冬は気温が低いので、夜中の一人トレランは慎重にした方がいい。

あと、あたり前だがサバイバルブランケット、防寒着、雨具などは必須だ。
慎重にいこう。
調べていこう。
どんな山でも。

2014/01/25-26

【地球の裏のその先へ2】青空のブエノスアイレスを町歩き、そしてメンドーサへひとっ飛び

【地球の裏のその先へ1】旅は6ヶ月前から始まっていた

朝目覚めると青空!
でも、日曜の朝ということで、店という店は閉まってる。。。
まあ、ちょっと散歩して朝飯でもということで、ブエノスアイレスの町をぶらぶら。結局昨夜ピザを食べた店で朝食。歩道にだされたテーブルでブレックファースト。

送信者 Aconcagua&Patagonia
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今日のブエノスアイレスでのミッションは1つ。カンビオ!両替だ。普通に公式の両替でもいいのだが、闇両替と比べるとレートが悪すぎる。闇は公式の1.5倍良い。ただ、情報があいまいなのと偽札をつかまされたらアウト!ということで、カンビオが多いというメインストリートへ行き物色。

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日曜の朝というのに、「カンビオ、カンビオ」と言っているおっさん多数。何人かに声をかけて、相場観などをつかんでゆく。この駆け引き楽しい。旅をしている感じ。たまらないドキドキ感。

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リスク分散と人数が多いと目を付けられるので2グループに分かれる。100ドル札だと高いレートになる。さらに、まとめて大きな額だとレートがいい。ということで、何人かに声をかけて、大丈夫そうな人と交渉。最終的に9.5だったので交渉成立。とりあえず予定の額の半分をカンビオ。さらに、別の両替商と残りをカンビオ。

ミッションコンプリート!いったんホテルに戻り、チェックアウト。夕方のメンドーサ行きの飛行機まで観光。国会議事堂とか大きな塔とかカテドラルとか、朝市とかを見学。朝市を見ていると都会っぽさはありつつ、南米の香りを感じた。この陽気なノリ。心が躍る。無駄にガラクタがうっていて、無駄にカラフル。そんな露天は青空の下で。

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昼ご飯はバザールの途中にあったおしゃれな店で。肉とかサンドイッチとか。ついでに、店で絵はがきかいて、出してみたり。
昼飯を食ったら、タクシーで空港へ移動。ブエノスアイレスは東京と同じで国際線と国内線が別々の空港。改めて、こういう空港って不便だ。こりゃ、成田も羽田もハブ空港になれやしないと強く実感。

送信者 Aconcagua&Patagonia
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エアロアルゼンチーナでひとっ飛び。メンドーサに到着。メンドーサの町はブエノスアイレスよりは涼しかったけど、そらは青かった。そして、やっと着いたという感覚。ついに来たよ。メンドーサに。アコンカグアに登ると決めてから半年。日本を出てから3日。ついにスタート地点にたった。そんな気持ちだった。

送信者 Aconcagua&Patagonia
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宿までタクシーで。乾燥した大地を駆け抜けるとすぐに到着した。メンドーサは思っていたよりも大きな町だった。

荷物を置いて、夕食。南米のカツレツみたいなのをみんなでつついた。そして、今日も疲れた。移動移動の日々。でも、ついにスタート地点に到着した!

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樹氷を見に蔵王へ

樹氷を見てみたいと思っていたけれど、未だ見たことがなかった。
今年は20年に1度の立派な樹氷に育っているという。

高い山にも登る感じでもなかったし、さくっと観光程度で行ける場所を探していたのでちょうど良かった。東京から山形へ行き、そこからバスで蔵王へ。そこからさらにロープウェーで行けるという便利さ。

青空と樹氷という理想の姿ではなかったが、立派にそだった樹氷の姿は清く勇ましかった。初めて樹氷を見たけれど、スノーモンスターと言われるのが分かった。真っ白く大きな固まりは1つでも異様だ。それが、いくつもいくつもそびえている光景は圧巻。

それにしても、どんな条件が重なると樹氷になるのだろう。これまた、気になった。

送信者 登山

寒さのせいもあって、カメラの動きがかなり悪かった。いろいろな写真を撮る予定が、なかなか撮れず。iPhoneも寒さで電池がやられてしまった。とほほ。

ということで、ちょっと加工した写真たち。

送信者 登山
送信者 登山
送信者 登山
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【地球の裏のその先へ1】旅は6ヶ月前から始まっていた

【地球の裏のその先へ1】旅は6ヶ月前から始まっていた

アコンカグアへの旅は半年ほど前から始まった。タクジさんの呼びかけで、メンバーが固まって行き、航空券の手配、装備の相談、現地のエージェント選び、パーミットの取り方などがfacebookのメンバー限定のページで毎日のようにやり取りされた。

そして、集まって飲みながら話すとなれば、原宿のタイ料理チャオチャオバンブー。アコンカグアガイドをされたことある方にいろいろ伺う飲み会もここで。さらには、11月にみんなで富士山の宿泊トレーニング。さらに、有志で富士山にトレーニングにもいった。

共通のゴールに向かって、みんながチャレンジする。その過程はよりチャレンジを楽しいものにかえていった。

12/20その日がやってきた。115リットルのダッフルバッグ、75リットルのバックパックを前後に背負い、朝の電車に乗った。幸運にもすいていたので、なんとかオフィスにたどり着く。いつもの1日が過ぎて行くが、デスクの脇には大きな鞄。

夕方になり、みんなより一足先に退社して、成田へ。すると、メンバーが日の丸ハチマキにメッセージを書いたものをプレゼントしてくれた。そして、フロア中が盛り上がり、トンネルをつくってくれて、そこをくぐりながらの出発。

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京成イブニングライナーで一路成田空港へ。20時前に到着。すると、すでに、5人が集まっていた。みんなの顔を見ると、また1段テンションがあがる。みんな大きなザックを持ってきており、成田空港の床に転がっている。夜の便は少なく、空港に人が少ないからよけい目立つ。

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共同装備の入れ替えなどをして、僕のダッフルの中も整理して、さらに荷物を突っ込んでもらった。いよいよ出発。エミレーツは2つまでかつ60キロまで無料で荷物を預けれるので、追加料金はかからない。ラッキー。

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いよいよ盛り上がってきた。全員で、大きな荷物をすべて積み上げて写真を撮って、いざ搭乗!

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タクジさん、村さんと3人並んで座り、大人の修学旅行みたいなノリで盛り上がる。しかし、機内食を食べ、夜だったこともありすぐに熟睡。あっという間にドバイに到着した。

ドバイの空港は大きく、ハブ空港だけあって、様々な国籍の人がごったがえしていた。暇だったので、空港でwifiでネットをしたり、ぶらぶらしたり。リオデジャネイロ経由、ブエノスアイレス行きの飛行機に搭乗。ついに。

送信者 Aconcagua&Patagonia
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今度は、一人だけの席だったので、映画を3本か4本見た。こんな機会じゃないと見ないので、意外と面白く感じたのと、人間の感情とか、映画表現が勉強になる。さらに、8000m峰をすべて登った初の日本人竹内さんの登山の哲学を読む。飛行機の窓から外をのぞくと、ちょうどアフリカ大陸に入るところだった。まあ、寝たり、起きたり、食べたり、飲んだり。そんな繰り返し。やはり19時間のフライトは長いけど、着いてしまえばあっという間。

送信者 Aconcagua&Patagonia
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まずは、ブラジルのリオに着いて、空港の中をぶらぶら。そこから、同じ飛行機でブエノスアイレスへ。このフライトは長いはずなのに、ドバイ、リオの後だったので短く感じた。

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ついにやってきた。アルゼンチン。ブエノスアイレス。地球の真裏。アコンカグアの国。ワクワクしながら、ちゃんと預けた荷物が届くかどきどきしながら、無事にピックアップ。タクシーに分乗して、目指すは今日の宿。もう夜遅かったので、真っ暗。しかし、渋滞にはまったり、スラム街を抜けたり、中心地を抜けて、ちょっと楽しんだ。

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宿について、寝ればいいのに時差ぼけと興奮から、ATMで現地通貨のペソをおろし、ピザとビールで乾杯!なんだか、とってもうまかったし、約10年ぶりぐらいの南米の大地にドキドキした。この空気、この人のキャラ。楽しい旅が始まりそうな予感を抱きつつ、眠りについた。

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