PTLのコツ

PTLが想像とは違ったレースだったので、何が違ったかをまとめておく。

◆コース

かなり難しい。メジャーな登山道はほとんどなく、設置されている看板もほぼなしの道ばかり。もちろん、大会のコースマーキングもない。GPSを頼りに行くしかない。

牧草地をぐねぐね走ってみたり、川を渡ってみたり、雑草の中をかき分けたり、岩場を張って行ったり、想像を超えるかなり急登のガレ場だったり、ドロドロぐちょぐちょで滑りやすいところ、切れ落ちた超不安定な足を置く幅すらないトレイルだったり、ズルズルと滑り落ちる石のガレ場を横切ったり、全くルートが分からないトレイルだったりとかなりハード。

◆エスケープルート
 正規ルートが厳しそうだったら、大会がルート変更のアナウンスをしなくてもエスケープルートを行ってゴールしてもいい。完璧なゴールにはならないが、フィニッシャー扱いにはなる。

◆地図読み
 地図をみるよりもGPSを頼りに進んで行く感じ。あとは、タイムスケジュールとポイントごとの解説を読みながら。

◆GPS
数メートルずれることもあるので、先に走っていってGPSがずれたら引き返すといった感じ。
iPhoneのmotionXが使えた。もちろん、GARMIN eTrex30も使えたけれど、ヨーロッパの詳細地図がなかったので、ちょっと不便もあった。電池の持ちは良かった。どのエリアでもGPSはキャッチできた。GPS(ガーミンとiPhoneアプリ)は2つもって、正しいかダブルチェックが重要

いつでも取り出せるところにGPSを入れておき、落ちないように紐でザックにつけておく。

◆タイム
遅い人のタイムが制限時間ギリギリでゴールできる目安。ただ、この時間をキープするだけでもかなり難しい。最初はゆっくり目じゃないと筋肉が後半死ぬが、前半から走れるところは小走りをしないと絶対にタイムアウト。コースを探すのに時間を取られるため。

特に前半が厳しいため、第1チェックポイントを何とかクリアするのがポイント。そのため、初日のスタート直前まで寝ていることが重要。その後は睡眠時間2,3時間で進むとゴールできそう。

下りでもスピードが上がらない場所が多く、下りでも時間を詰めれないので注意。

◆水
水がもらえるとなっているエイドしか水はもらえない。沢がたまにあるので、そこで補給できるが、ちょっと多めに持っていると安心。ハセツネの2倍以上の時間(35キロで14時間)がかかるので、それを踏まえた水を持つ。ハイドレかボトルを前において、水をいつでも飲めるようにしておく。

◆エイド
エイドにはパン、サラミ、チーズ、水ぐらいしかなく、持ち運べる食料はない。それを踏まえてデポに食料を置いておく。また、その前提で多めに食料を持って走ること。水と同様に通常のトレランの2倍の時間がかかるので、それなりの食料が必要。

◆小屋
公式の小屋は24時間泊まることができる。毛布などはないので、そのまま横になる。ただ、多くの選手でベッドが満室だとすぐに寝れない。エマージェンシービビーとマットがあるとどこでも寝れそう。小屋の中は比較的温かかった。標高の高いところでは、寝れたもんじゃないぐらい寒い。

◆食料
 食べ物はいつものトレランのもの、ようかん、スニッカーズ、ビスケット、ソーセージ、カフェインジェルなど。いろいろなものがあると飽きない。
 デポは緑茶の粉、サバ缶(カンじゃなく真空パック)、バーナーとラーメン、セブンイレブンのフリーズドライが良い。

◆装備
 装備はいつものトレラン+防寒。
 ストックの取り外しが歩きながらできるようにザックを改造しておく。
 ストックは先が尖っている方がいい。突き刺して、バランスをとるため。

◆服装
 靴下の予備を常に持ち歩く。
 寒いし天気が悪いので、レインウェアはしっかりしたものを。

◆シューズ
 第2チェックポイントのデポや第3チェックポイントのデポには2サイズ大きいシューズでもいいぐらい。
 岩場はHOKAだと危険な気がする。プレートの入ったシューズかマゾヒストに硬いインソールを入れる。

◆眠気対策
 カフェインジェルをいろいろな種類。トメルミンの錠剤、カフェインの錠剤、ミンミン打破、iPodで音楽、

◆事前準備
 コースのポイントごとの詳細を書いたメモがあるので、それを熟読する。全て日本語訳して、いつでも読めるように。そして、これを訳したものと地図でコースを徹底的にイメージして頭に叩き込んでおく。それを踏まえてタイムスケジュール計画を立てておく。
 時間があれば、早めにシャモニーに入って、コースの試走をしておくとよい。

◆気温/天気
 今年は天気が良かったが例年大雨も多い。その前提で、ウェアとシューズ、靴下を準備しておく。
 夜中は冷えるため、歩きながら脱ぎ着しやすいもの。ベンチレーションが大きいものがベスト。

◆敗因
 想像していたコースよりもハードで時間がかかった。ルートファインディングに時間がかかった。コースを徹底的に調べ上げておく。
 岩場などにも慣れて、スイスイと行けるように練習しておく。
 当日入りで睡眠が足りなさ過ぎた。

◆リタイア
 リタイアしてもゴールまで送ってくれるバスがある訳ではない。下山の仕方も自分たちで探し、バス、電車のアクセスも自分たち。
 このあたりの体力を残してリタイアする必要あり。

◆注意すること
 水を飲むこと、食べること、暖かくすること、濡らさないこと、眠ること、足に負荷をかけないように走ること。

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