情熱大陸でトレイルランナーの山本健一さん通称ヤマケンさんが取り上げられた。
トレランの世界では知らない人がいないほどの有名なトップ選手。
イケメンだし、笑顔が最高だし、人の良さも溢れる方。
テレビがないので、スマホのワンセグで見ると言う寂しさはありつつ、それでもワクワクするいい番組だった。
俺が山を走る中で感じていることや考えていることをヤマケンさんも話しているのを見て、山を長い距離走るとやっぱり同じような感情をいだくんだと強く共感した。
そして、こんな人がトレランをしているから、トレランがますます好きになる。
とっても人間として魅力的な方だなーと。
アンドラウルトラトレイルのゴール後のヤマケンさんの表情が仏様みたいに柔らかかった。
汚れが一切抜けて、この世界の全てを受け入れるという表現が合うような表情だった。
送信者 神流マウンテンラン&ウォーク2012 |
昨年の神流マウンテンランでヤマケンさんとご一緒したときの写真。
【ヤマケンさんの言葉】
「肉体の限界が試される時、体を突き抜けていく恍惚感を 言葉にはできない。」その味を知ってしまった。
順位も気にかけず どこか、この苦行を楽しんでさえいた。
獣のように夜を走る時、五感が極度に冴え渡る。
家族の写真は自分を奮い立たせる必需品だ。
今の体じゃダメです。これじゃ心もダメです。
よく噛むことと良く寝ること。
家族にはいつも心配をかけている。
もっとも幼い子ども達は父親がどれほど途方もないことをしているのか、まだ理解できないかもしれないが、子どもにボロボロって姿を見てもらうのはいいなって、だから子どもが中学校ぐらいになるまでは、やりたいなって思う。もう、ボロボロって言われたいなって。だから、まだまだ走りたい。走り続けなければならない。
今からコース一周駆けて、人生を一回やってくる感じ。だから、楽しみですよ。人生ですよね、これ。凝縮された一生みたいな感じですか、今から始まるのは。だから、苦しいことも楽しいことも一杯あると思うんだけど、やりきれば、スゴイ達成感がある、たのしみですよね。やりきりたいなって言う、そういう気持です。
つき合っていくしかないからね、この膝と。仲良く行くしかないね。
肉体はじりじりと責め立てられていた。だが山本は知っている。痛みも苦しみも、全て消えていく瞬間がいつかおとずれることを。
例のごとく山本は順位に頓着していない。これは己との戦いなのだ。
走り続けて24時間。ついに未知の領域に踏み込んでいく。
肉体が溶け出し、樹木や大地と同化していく感じ。ただ、前へ進もうとする意識だけがある。
野生の自分に会いたいのだと山本は言う。極限状態で生きろと本能に背中を押される瞬間。そのために走っているのかもしれないと。
僕そのままです。僕の生活でもあるし、僕の人生でもあるし、走るがなければ僕じゃない。