すれ違う船の出会い

フェリーがすれちがう。顔もはっきり見えないけど手をふりあう。

なんだか幸せだ。知らないけどお互いの旅を祈る。

こんなんで幸せを感じるのは旅人なんだろう

船旅が好きだ。
大きな船にのり、まだ見ぬ地へ向かう。

港を出ると、手を振る人。
そして、小さくなっていく、人、車、家、山。

いつのまにか、周りは大海原。
太陽が照りつける。

潮風が心地よい。
全身で風を浴びながら、ああ、旅の中にいると。

デッキで寝転んだり、音楽を聞いたり。
そして、夕日、星空、朝日。

心地良い時間の連続。

何もしていなくても、目的地に移動しているという安心感。
何もかも目的を見いだしたくなる現代病だけれど、何かしているという充足感は確か。
そんななか、のんびりできる。

誰にも邪魔されない。
ちょっと隔離されたような空間。

そして、また新たな地に到着する。

送信者 小笠原

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