月別アーカイブ: 2013年1月

俺は馬鹿になったのか。怠け者になったのか。

山に行った、旅に行った。
レースに出た。以上。

最近の俺のブログは、そんなんだ。

昔は、そういったことも書いたが、いろいろと考えて気づいた人間の思考特性や価値観、社会の仕組みなどについて書いていた。
世の中に対してこう思うとか、人間ってこういう生き物なんじゃないかとか。

なぜそういったことを書かなくなったかと言えば、自分の思考が確立されたからかもしれない。
昔は、ちょうど思考が少しずつくみ上げられていく過程だったからだと思う。
確かに、高校までは経験も少なく、何かを知ることも少なかった。
しかし、大学に入り様々な経験をして、それらを通していろいろと考え、色々なことに自分なりに気づいていった。

たぶん、乾いたスポンジのように水を吸収するスピードが速かったのだろう。
そうした中で、自分なりの考え方や価値観、何をベースに考えるかという拠り所が出来た。
だからこそ、この期間を経て考えにブレがなくなってきた。
このような過程を、自分なりの文章で残せていることは、後から振り返ると非常に貴重だと思う。

まあ、18歳から26歳ぐらいまでは、知らないことと知っていることの良い加減だったんだろう。
沢木耕太郎さんの深夜特急の何巻だったか忘れたが、あとがきに旅に出るのは26歳がいいと書いている。
理由は、社会について知らなさ過ぎでもないし、知りすぎてもいない。
その絶妙な年齢が26歳だと言う。それに近しいかもしれない。

話しは戻って、様々な分野で一通り自分の考えが確立されてしまい、そういった新たな発見とかが少なくなった。
とても残念だけれど、だからそういったことを書かなくなったし、言い換えれば書けなくなったのかもしれない。

一方で、まだまだ知らない、思考や価値観、仕組みなどがあるはずで、考えるのをストップしているとも言える。
知った気になって調子こいているだけで、何も感じず考えずに陥っている。
自己批判をしながらそういったことをしていかないと、昔に考えた思考に凝り固まった過去の人になりかねない。

うん、今一度、新鮮な気持で感じ、考えるということをしたいなと思う。

送信者 記録

【Amazing Summer 2012】岩の教会に佇み、旅の最後はタイ料理

 【Amazing Summer 2012】絵本の中のエストニア

さて、今日の夜の便で帰国する。特にどこかに出かける訳でもなかったが、ヘルシンキの美術館KIASMAや町中のギャラリーやインテリアショップ、本屋などをぐるぐると巡る。せっかくフィンランドに来たので、一応どんなものか見ておこうと思って。ただ、気持がないと見てもあまり自分の奥深くには入って来ない。ただ、見たと言うだけ。こういったことは、あまり意味がないけれども、出かけたことに寄って興味を持ったりとか、新たな発見があったりするので、足を運ぶようにしている。今回は、特に何も感じずに終了。デパートにも寄ってみたが、こういった現代的な店とかはどこの国でもたいして変わらない。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2
送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2

それから、やっぱり興味がある場所に行こうとテンペリアウキオ教会へと歩いて向かった。この教会は大きな大きな岩をくり抜いて出来た教会だという。キリスト教に限らず宗教施設と言う物は、飛び抜けた物が多い。金と言う軸で作られていないから、とんでもなくスゴイものが出来上がる。この教会に到着すると、岩がむき出しになった小さな丘みたいなものがあった。入り口から入ると、広がりのある空間があった。天井からは太陽の光が射し込み、岩の中だからか少しひんやりとする。とても静かで、柔らかなパイプオルガンの音色が空間を包み込んでいた。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2
送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2

椅子に座り、ただぼーっと時を過ごした。この空間にいるだけで、柔らかな羽衣に包まれるような、安らかな気持になった。目を閉じて時間の流れに身を任せた。しばらく、この空間を堪能してから、替えることにした。教会を出ると観光バスが何台か止まって、人がたくさん入ってきた。ふっー、タイミングが良かった。こんなすばらし教会は静けさの中で佇まなければ、その良さを感じられないから。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2

お腹もすいたし、何か食べようと思った。このランチが最後の食事。何に仕様かと思ってあるいていたら、タイ料理のバイキングの看板が。ヨーロッパ最後の食事がタイ料理ってのも不思議だが、うまそうだったので、ここにすることに。タイ料理はどこで食べても美味しいが、ここもうまかった。

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荷物をドミトリーでピックアップし、バスで空港へ。ヘルシンキから成田へひとっ飛びして、今回の旅を終えた。珍しく1人じゃない海外の旅だった。半分ぐらいは1人だったけど、旅の真ん中の期間はずっとたくさんの友達と過ごした。なんだか、日本にいるような感覚の旅立った。英語は通じるし、生活スタイルも日本もヨーロッパもたいして変わらない。さらに、友達とたくさん過ごしたから。今までは、日本とは全く違う文化、触れたことのない習慣、価値観の国を選んで旅していたから、ヨーロッパを旅して日本にいるような感覚になったのだろう。

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年を重ねて、昔見たいに未知のものを求めるエネルギーがなくなったかもしれないと思いつつ、まあ、時の流れとともに変化していくので、その時にあったスタイルで旅なり、日々の生活なりをしていければと思う。

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もう、半年ぐらい前の旅日記をやっと書き終えた。うーん、時間がかかったな。また、次の旅がやってくるときまで。

【Amazing Summer 2012】絵本の中のエストニア

【Amazing Summer 2012】おしゃれなフィンランドへ

朝、目を覚ましドミトリーの共同キッチンへ。いろいろな国から来ているが、日本人はいなく、アジアからは韓国人が多かった。その他にはやはりスペインやイギリスなど、ヨーロッパ諸国からの旅行者だった。旅なんだけれど、デザインに興味ある人が、ギャラリーやミュージアム、町の景観を見に、学びにきている感じだった。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2

僕は今日も予定はなく、北極圏の方に向かいサーミ人のエリアに行く時間もなく、船ですぐに渡れるエストニアの首都タリンへ向かうことにした。タリンへはヘルシンキの港からいくつかの会社が船を出している。高速船で行こうと思い、乗り場へ。すると閑散とした大きなフェリーターミナル。電光掲示板には何やらキャンセルっぽい文字が並んでいた。窓口で聞いてみると強風と高波で1日全ての便が欠航という。、、、、マジか。エストニアには足を踏み入れることがないのか。。。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2

ただ、大型客船であれば出るかもしれないと思い、港の反対側のターミナルへ。すると大型客船は出ると言う。とりあえずチケットを買って、ぶらぶら。かなり大型で豪華な客船。この船に乗る人の数も半端じゃなく、ターミナルは出港時間が近づくにつれ人で溢れかえっていった。そして、フィンランドの町中ですれ違う人々とは、少し顔や服装が違い、エストニアへ帰る人が多いのかな?と感じた。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2
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青空のもと、ヴァイキング号はヘルシンキを出港した。デッキでのんびりと空を見上げながら潮風を。船旅が好きで、こうしてデッキで音楽を聴きながら海を眺めている時間が好きだ。とても大きな客船で、レストラン、カジノみたいな遊び場、ショーのステージなどなどあった。一通り見て回ったが、やはりデッキが一番落ち着いた。

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タリンの港に着き、地図をもらって町中へ。港から町の中心地までは歩いていけるようだったので、てくてく。フィンランドとは空気が違い、洗練されている感じはフィンランドよりも劣っていた。しかし、タリン旧市街の町中へ入る。石でできた大きな塀で囲まれた旧市街はまるで絵本の中のよう。パステルカラーのとてもかわいらしい建物が並び、お店に並ぶ雑貨もかわいい物ばかり。なんだか、場違いな場所に来てしまったwフィンランドよりも馴染むかなと思っていたら、大間違い。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2
送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2
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旧市街をぶらぶら散歩して、食事をして退散。新市街のデパートに行って、この国の今の生活を見て回る。泊まっていこうかと思ったが、また船が欠航とかになってしまうと明日夕方の帰りの飛行機に乗れないかもしれないと思い、ヘルシンキに戻ることにした。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2
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帰りも大きな大型客船。ちょうど西の海に陽が沈む時間で、夕焼けに染まる空を楽しんだ。少しずつ水平線に沈む太陽を見ていると、沈む瞬間に光った。黄緑色の閃光が。あっ、グリーンフラッシュだ。思わず声を上げた。こんな場所で見るとは思わなかった。グリーンフラッシュが発生するにしては緯度が高すぎるから。けれど、確かに黄緑色の光が放たれた。数年前に小笠原諸島で見て以来2度目。この旅の最後のプレゼント。

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船は夜のヘルシンキに着いた。オレンジ色の街灯が温かかった。夕食を食べ、昨日と同じドミトリーで眠りについた。

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【Amazing Summer 2012】おしゃれなフィンランドへ

【Amazing Summer 2012】さよならシャモニー

シャモニー最後の朝。いつのも朝食をいつもの場所で食べる。ただ、仲間の数が少ないことが唯一の違い。昨日の飛行機で先に何人か帰ったためだ。残ったメンバーで朝食を済ませて、ゆっくりしていると、mountain drop offの車が迎えにきてくれた。宿の前まで来てくれるので、非常に便利だ。

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この車に乗ってジュネーブ空港まで1時間ほど。これで旅は終わりなのだが、フィンランドに2,3日よっていくので、完全に旅が終わる気にはなっていない。空港で日本に帰る仲間とイギリスに寄って帰る仲間と別れて1人フィンランドへと向かう。なぜフィンランドかといえば、たいした理由はない。ジュネーブ往復のチケットで最も安いチケットがフィンランドエアーだった。このフィンエアーでストップオーバーで滞在できるのが、フィンランドだっただけだ。厳密に言えば、他にも安いチケットはあったが、行ったことのないエリアに行きたい性格なので北欧というまだ土地に足を踏み入れたことのない場所を選んだのだ。

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スイスのジュネーブからフィンランドのヘルシンキへはあっという間に到着した。空港の大きなコインロッカーにスーツケースを預け、バックパックのみで町中に行くことにした。何があるか特に調べていなかったので、とりあえずバスで市街地まで向かった。バスに乗ると、この国の明るく爽やかなおしゃれさを目の当たりにした。具体的に何がおしゃれかと説明は出来ないけれど、建物にしろ看板にしろ、ひとつひとつが少しずつおしゃれなのだ。その集合体としてヘルシンキと言う町は洗練された空間に仕立て上げられていた。

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駅の近くでバスを降り、町中をてくてくと歩いた。同じヨーロッパでもフランスやスイスの山の麓の小さな町でずっと過ごしていたので、この町の都会っぷりにすぐにはなじめなかった。そんな時はどうするか、田舎か島へ行くというのが自分の中の鉄則。おしゃれなインテリアショップや高級ブランド店が並ぶ通りを越えて、議事堂を越えて港に到着。ここからスンナメリナ島という島への船が出ているという。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2
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どんな島かは分からなかったが、島でのんびりしようと思い船に乗った。ヘルシンキからほど近いスンナメリナ島は、静かでのどかな島だった。島の中を歩きながらのんびりと過ごし、この島で唯一の宿であるユースホステルへ。すると昼の3時ぐらいで受付終了。泊まれないという。。。近くに子ども達が遊んでいて、聞いてみると入り口の鍵の暗証番号を勝手に打って扉を開けてくれたwそこで、中に入ってみたけれど、受付の人もおらず。このまま空きのベッドで寝て、翌朝に受付しても良かったが、ヘルシンキに戻って宿を探すことに。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2
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町の中心地にあるドミトリーにチェックイン。便利な所にあり荷物を置いて町をぶらぶら。スーパーに行ったり、カモメ食堂を覗いてみたり。夜飯はフィンランド料理でも食うかということで、フィンランド料理のバイキング。いろいろなものを食べたかったのでちょうど良かった。トナカイの肉も食べたけど、赤身中心で馬肉みたいな印象。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2
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移動続きで疲れていたし、夜は何もすることがないので、すぐに寝た。

【Amazing Summer 2012】さよならシャモニー

前回の旅日記【Amazing Summer 2012】UTMBから一夜明けて、幻の1日

シャモニーの町は日常を取り戻した。僕がシャモニーに到着してから、UTMBが終るまで徐々に人々は増え、町は活気を帯びていった。そんな盛り上がっていくシャモニーしか見ていなかったからか、大会が終わった翌日の静けさが何か別の寂しい町に来てしまった感さえ覚えさせた。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2
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この日も宿泊するが、特にやることはない。暇すぎる。そこで、山岳列車で簡単にいけるモンタンヴェールへ行くことにした。ここは、氷河で有名な場所で、観光地となっていた。赤い山岳列車に揺られて標高を上げていく。どんな場所に到着するのか、楽しみにしていたら、ほとんど氷河のない谷だけが存在していた。ロープウェーで谷底まで行けるはずだったが、強風でロープウェーは止まっていた。全く風が吹いている気配はなかったので、とても不思議な感じがした。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2

メインレースが終わり、人々も去った日ということもあったのだろうか、何か気分も盛り上がらずシャモニーの町へと戻った。今さら、UTMBグッズを買おうかと思ってみたが、仮説の公式ショップは既に取り壊され、ノースフェイスの店にも商品はほとんどなかった。まあ、もともと買う気はなかったので、問題ない。パーカーが10ユーロ安くなっており、日常でも着れそうだったので買った。

町の中心地では、ウェイトレスがお盆の上にドリンクを入れたグラスを持って早く歩く大会みたいなのが行われていて、町の人は見学しながら楽しんでいた。この町に住む人々にとってUTMBもこのウェイトレスの大会も同じような物なのかもしれないと思った。UTMBのゴールゲートも取り壊し作業が行われていて、なにかボンヤリとした気持になった。今日でシャモニーともお別れ。また来ることがあるのか、もう来ないのかは分からないが、少しの寂しさがあった。

送信者 モンブラン登山とUTMB2012ver2
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夜は最後の晩餐と言うことで、ホテルのおばさんにお勧めのお店を聞いていった。 「LE CAP HORN」というボリュームもあって、安く、とても美味しいレストランだった。お腹が満たされ、早々にぐっすりと眠りについた。

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