昨夜は波の音を聞きながら横になっていたら、いつの間にか眠りについていたようだ。
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目を覚ますと、朝露のついた芝生を100歩。
太陽の光を反射して、キラキラと輝く芝生を進むと海にたどり着く。
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夜の間に落ちた白い花びらが地面を覆う。
澄んだ空気を吸いながら、海に足をつける。
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ゾクっ。
冷たさで体にスイッチが入る。
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今日も一日が始まる。
青い空を眺めて、伸びをする。
体中にフレッシュな空気が流れこむ。
時の流れが幸せな島だ。
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おばあさんが朝ごはんを用意してくれた。
イモやバナナなどのフライ。
お菓子みたいにつまみながらコーヒーをすする、
デッキに座り、吹き抜ける風を感じながら朝のひととき。
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また、パパイヤが落ちていたので、パパイヤをカットしてくれる。
白い花びらを拾い集め、皿にあしらう。
花が添えられるだけで、見違えるように華やかな食卓に。
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ああ、この島でもう1日ゆっくりしようかなと思ったが、とりあえずクランゲット島に行くことにした。
そして、また時間があまったらシアー島に戻ってこよう。
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何をするわけでもなく、浜辺で海を眺めているといつの間にか時間が過ぎていく。
船が島にやってきたらマダンに帰ろうと思っていた。
何時に来るかなんてわからないので、のんびりしながら本を読んで心地よい時間を過ごした。
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11時ぐらいに船がやってきたので、おじいさんとおばあさんにお礼を伝えマダンに戻ることにした。
マダンに戻ると、またBESTBUYの横にある食堂へ。
ここは安くてうまくてお気に入り。
ラム、ビーフ、チキンをローテーションで食べた。
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それから、食堂の向かいにあるマーケットに。
公園のような広場に野菜や服なんかを売っている。
特に買いたいものはないけれど、いろいろと見てまわる。
そして、地元の人達と話すのが面白い。
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スプリングロール(春巻き)を買って食べる。
具は野菜たっぷりで、うまかった。
野菜をたくさん食べることがあまりなかったので、野菜野菜したものが嬉しい。
それからスーパーに行って、パンと水を買う。
島に渡る前の必須アイテム。
絵葉書も送りたいと思って探したがない。
雑貨屋にもない。
マウントハーゲンにいた時も、スーパーや雑貨店、郵便局で探したけれど絵葉書はなかった。
この国は街中に観光客がいないから、どこにも売ってないのだろう。
土産物屋というものも皆無だ。
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郵便局に行き、聞いてみると奥から出てきた。
しかし、絵葉書の角は折れ曲がっているし、写真は色あせ、埃まみれ。
そんでもって、写真がPNGっぽさが全くないコンテナ港の写真とか。
他に売っていないので、致し方なく買って、その場で書いて送った。
こんなんで届くかな?なんて思う。
旅先から絵葉書を送るのが好きで、いつも書いて送っている。
そのたびに、ちゃんと届くかなって不安になる。
さて、クランゲット島へ行こう。
いつもの船乗り場に行き、クランゲットに行きたいと話すと、地元の人がこの船だよと教えてくれた。
10分ぐらいで到着。
大きい島と聞いていたので、もっと人が降りるのかと思ったら4人ぐらいしかおりなかった。
なんだか、藪みたいなところに降ろされ、島の中に入るとすぐ学校があった。
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とりあえず、子供たちにゲストハウスか泊まれるところはないかと聞いてみる。
すると、20人ぐらいが集団で連れていってくれた。
子供たちと歩きながらわかったのが、この島は道がわかりづらい。
簡単に言うと、2,3日いたからって覚えられない。
グネグネした道があちこちで交差し、道なのかどうかもわからないほど木々に覆われている。
道を覚えるための特徴が何もないのだ。
何かあったら帰られなくなると思い、必死で脳の中でマップを作った。
詳細は記憶できないので、だいたいの位置関係だけ記憶した。
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島の奥の木々の中にいたおっちゃんに子供たちが声をかけた。
ここなら泊まれるよって。
その親父はよく来たって感じで迎え入れてくれたのだが、寝る部屋はなさそう。
ちょっと待ってくれといって、自分が寝ていた部屋を軽く掃除してくれてここで寝ろと。
まあ、いいか。
部屋に入るとベッドしかない簡素な部屋で、シーツはおっさん臭かった。
子供たちがこれだけ知っている人だから安全そうだし、他に探すのもめんどくさいし泊まることんした。
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相変わらずやることがない。
昨日、島の人たちがアウトリガーカヌーに乗っているのを思い出して、俺も乗ってみたいなと思っていた。
親父に、アウトリガーカヌーに乗りたいというと、困った顔をした。
しばらくして、知り合いあの釣り人に相談してみるからついて来いと。
海の方までてくてく歩く。
高床式の家が多い島だった。
あいかわらず道は分かりづらい。
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海岸に到着すると、木を大きなナタで削っている人がいた。
もしかして、アウトリガーカヌーを作っている?
と思い、聞いてみるとそうだという。
こんな所で、偶然にもアウトリガーカヌーづくりを見れるなんて嬉しかった。
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そして、まだ日常的に木をくり貫いてアウトリガーカヌーを作っている事実に感動した。
作るのにどれぐらいかかるかと聞いたら、数ヶ月かかると言っていた。
一人で手作業で作るんだから、当たり前かもしれないが、数カ月とは大変な仕事だ。
昔、チチカカ湖に行ったときは葦で船を作るおっちゃんも一人で苦労しながら作っている姿を思い出した。
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それから、漁師のおっちゃんにアウトリガーカヌーを借りて乗らせてもらった。
いつもは漁で使っているので、船の中から網や浮きを出してもらった。
木の板を横に渡して尻を置く。
水が船底に染み入ってくるので、水をかき出しながら乗るようにと教えてくれた。
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カヤックなどには何度も乗ったことがあったが、アウトリガーカヌーは初めて。
アウトリガーカヌーのほうが細い作りだ。
それで、尻も船の上に出ていて重心が高い。
だから、カヤックなんかよりも不安定で倒れるかと一瞬ドキッとした。
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不安定だからこそアウトリガーカヌーの様式になっていると実感できた。
アウトリガーカヌーは安定性を保つために人が乗る船体の横に平行に木をつけている。
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感覚をつかむと、すぐにスイスイと漕げるようになった。
普通のカヤックなんかよりも水に浮かんでいる感じ、アメンボウのようなイメージ。
水に尻がどっしり使っていると言うよりも、水面を滑っているような気持よさ。
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アウトリガーカヌーで遊ばせてもらってから、学校に行った。
道がわからなかったけれど、感覚と道にいた人に聞いて到着。
授業は午前中だけらしく、みんな元気にグラウンドで遊んでいた。
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教室を覗くと黒板に数式などが書かれていた。
職員室に先生がいたので訪ねてみた。
パプアにおいて義務教育はないらしく、親の意向で学校に通わせるかが決まるようだ。
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教科書も見せてもらった。
英語で書かれた教科書で、英語でも授業をやるらしい。
低学年はピジン語だとか。
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やることもないので、海岸をぶらぶらと歩く。
海にいたおっちゃんが、この島でも強盗があったから気をつけるようにと教えてくれた。
こんな島で強盗をしても、すぐに見つかるだろ!と思いながら、小さい島だからこそ嫌な気分になった。
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親父が提供してくれた部屋に戻って、本を読んでいた。
すると親父がやってきて、話をしていた。
悪そうな人じゃないけれど、のんだくれの親父だった。
お礼にちょっとお金を渡すとすぐにSPビールを買って飲んでいた。
強盗の話を聞いた後だし、飲んだくれでちょっと怪しげな親父の部屋を間借り。
なんだか落ち着かない気持ちになった。
夕暮れが近くなったので、葉っぱで囲われたスペースで水浴び。
まあ、ほぼモロ見えなのだが、こんな島だし気にしない。
雨水で体の汗を流したら、すっきりした。
暗くなったので、持ってきたパンを食べて夕食とした。
珍しく蚊帳があったので、その中に入って寝ることにした。
マラリアはたぶん大丈夫だと知りつつ、蚊が飛んでいるので警戒した。
刺されるといい気分にはならないし。
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夜中になっても隣の部屋でゴソゴソ音がしたり、家の前を誰かが通ったり、奇声が聞こえてきたり、何か嫌な感じがして警戒心がありぐっすり眠ることはなかった。
やはり、この大きな島よりも小さな何もないシアー島の方が落ち着くなと思いながら、明日の朝早くに島を出ようと決めた。
teratownさん、おはよう。
1枚目の写真、記憶があるなあ。
旧日本軍の壕の近くじゃないかなあ。
だとしたらこの近くで、女の子がヤシの実を取ってくれたよ。
アウトリガーは面白いよね。転覆の心配もないし。
ただ狭いのが厄介。
ぼくマダン港からそう遠くない島で漕いだけど、
マングローブのジャングルは西表島そのものだったよ。
momomoさん
同じ島かつ、かなり小さい所なんでたぶん一緒の風景ですね!
なんか異なる時間と場所が繋がる感じで面白いです。
アウトリガーは良いですね。
本当に狭いのだけがネックです。
自分でも作ってみたくなりました。