目を覚ますと、なぜかココは高級ホテルだった。
確かに、マダンロッジという名前からして高そうな気がして来た。
確かに俺は90キナしか払っていない。
でも、ホテルの中には海に面したレストランがあり、ジムまである。
コテージ風の一部屋のみの建物もある。
どうやら、超安い部屋から中級、高級といった幅広い部屋を取り揃えたホテルらしい。
そもそも、ホテルと言うものに泊まることがないので、落ち着かない貧乏性。
送信者 パプアニューギニア2011 |
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せっかくなので、ホテルの中を散策。
確かにリッチで良いが何だか居心地が自分の慣れ親しんだ場所とは違う。
連泊しようと思ったが、とりあえず町まで行き、エアーニューギニアのオフィスで航空券について確認することに。
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宿が送迎をタダでしてくれるというので、エアーニューギニアのオフィスまで車で送ってもらった。
オフィスでチケットについて聞いてみる。
しかーし、ない。。。??ない。満席なのか?
いや、違うらしい。マダンからケビエンの飛行機は飛んでないという。
方法としては首都のポートモレスビーに戻り、乗り換えてケビエンまで。
ケビエンに行くにも、ポートモレスビーからの飛行機が週に1便だか2便だとか。。。
飛行機代も8万ぐらいかかる。ケビエンからポートモレスビーに戻る飛行機もあわせたら12万ぐらい。。。
無理だ。そもそも、スケジュールにあう飛行機が飛んでいないので物理的にも無理だし。
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マダンから飛んでいるのは他にウェワックは週に数便。
日程を見ると、ウェワックに2日ぐらい滞在できる。
しかし、セピック川の探検には最低でも1週間はかかる。。。
セピックは行ってみたい場所のひとつ。
空席があるか試しに聞いてみたら、満席だった。。。
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この国では、エアのチケットをあらかじめ取っておく必要があるようだ。
この段階に来てそんなことを知った。
これも旅。
どこか他の町へ行くにもポートモレスビーにいったん戻ってから、乗り換え。
しかたなし、でも諦めきれない。
町中に珍しくネットカフェがあったので、本当にフライトがないか他の航空会社も調べてみた。
とっても遅いモデム回線で、粘って調べる。
でも、本当にない。どんづまりだ。
これは、マダンからポートモレスビーに戻るチケットも取れないかも。
早めに予約せねば。ということで、調べると、ベストな便はキャンセル待ち。。。
日本への便にギリギリ間に合いそうなフライトは空席があったので、こちらを予約。
ベストな便はキャンセル待ちにして、また2、3日後ぐらいにエアーニューギニアオフィスに来ることに。
バスで移動しようとも考えたが、移動してきた道を戻るしかない。
この国は道路もあまり整備されてないのだ。
でも、同じ道を戻ることはしたくない。。。
考えあぐねた結果、マダン近郊の島に行こうと決めた。
近くにある島をピックアップ。
かなり小さく人も少なく電気もガスも水道もないのんびりしてそうなシアー島。
一方で、一番大きく人も多そうなクランゲット島。
対照的なこの2つに行くことにした。
個人的にはシアー島の方が好きになりそうなので、先に行くことにした。
どんな島かも分からないし、電気もガスも水道もなく、宿もあるか分からないので、まずマダンで食事と買い物。
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BEST BUYという大きなスーパーに併設する食堂(KAI BAR)でランチ。
肉とライスと野菜&マカロニ。そして、スプライト。
たしか15キナぐらい(600円)。
本当に日本と同じ物価の国だ。
それから、万が一のためにパン、クッキー、水を購入。
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さて、船着き場に向かいシアー島を目指す。
シアー島は小さい島なので、他の島に行く船に乗って立ち寄ってもらうらしい。
人数が集まり、出発。小さな船に乗って、降り注ぐ太陽を浴びて島を目指す。
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いくつか島に立ち寄った後、ここがシアー島だと船頭さんが教えてくれた。
2キナぐらい。(80円)
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ここで、俺ともう1人女性が船から降りた。
そこで、この島に宿があるか聞いてみたら、連れて行ってくれた。
結果的に、彼女のじいさん(サイモン・タワ)がゲストハウスをやっていたのだ。
まあ、ゲストハウスというか自分の家の空いたスペースに人が来たら泊めている感じ。
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おそらく50人も住んでいない島。
電気もガスも水道もない。
荷物を置いて、ふらふらしていると暇そうなおっさんが、島を1周ぐるっと連れて行ってくれた。
日本軍の船とかアメリカ軍の飛行機の残骸だよと、見せてくれた。
そして、森というか雑木林の中をほっつき歩くこと10分。
島を歩き終わってしまった。本当に小さい島だ。
他に旅行者なんているはずもなく、来る人もほとんどいないだろう。
もちろん、やることはない。でも、安全だし、海は綺麗だし、のんびりできそうだ。
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とりあえず、海で泳いでみた。
だが、サンゴとか魚がキレイで感動って訳でもなく。
日本に帰るとすぐに佐渡トライアスロンがあるから、水泳の練習。
って、泳いでみるけど、こんな静かな楽園では練習する気にもならない。
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海から上がって、子ども達とじゃれあう。
最初は恥ずかしげにこっちを見ていたが、俺がちょっかいを出すと、奴らのスイッチが入った。
走り回ったり、砂を掛け合ったり、写真に撮ったり遊ぶ。
しかし、子ども達の無限のエネルギーには着いていけずリタイア。
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部屋に本を取りに戻る。
帰りに、トイレによった。
この島には水道なんてない。
だから、かなり開放感のあるトイレなのだ。
トイレは海の上に突き出た木の板をまたいでするだけ。
簡単に言うとノグソだ。海にボットン。
ああ、ファンタスティック。
爽快!
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砂浜に、ココナッツの葉で作られた東屋があった。
ここに座りながらのんびり本を読んでいると、ドサッと音がした。
何だと思ってキョロキョロするが分からない。
また、しばらくするとドサッ。
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あっ、ココナッツの実が落ちて来たのだ。
家のおばあちゃんに、これ食いたいというと、皮をはいでくれた。
そして、穴をあけて汁を飲ませてくれた。
甘い水。冷えてればもっと美味いだろうけど冷蔵庫なんてないから仕方ない。
かなりたっぷり入った水を飲み干すと、内側のとろとろの層を食べた。
アロエの果肉を柔らかくしたみたいな感じ。
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そして、パパイヤも落ちて来たので、これも切ってもらった。
冷たくないが、甘くてフレッシュで美味い。
南国の鮮やかな花びらがあちこちに落ちているので、その花びらを切ったパパイヤの皿に飾り付け。
一気に華やかなデザートに変身した。
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何もしなくても、果物が空から降ってくる。
温かいから、裸で問題なし。
大きな動物もいないし、安全。
雨も適度に降るから水にも困らない。
世界中で誰も知らない、静かな楽園がここにあった。
そんな気にさえなった。
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また、浜でのんびりしながら本を読んでいた。
すると、どこからか少年たちが数人現れた。
彼らは石を空へと投げはじめた。
何かと思えば、ココナッツの実を落とそうと狙っているのだ。
良い所には投げるのだ。
そして、何回かは果実に命中するけれども、落ちて来なかった。
熟してしまえば、自然に落ちてくるのに。
不思議なもんだし、自然が巡って行くには適度なスピードがあるんだろう。
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次はおばさんがきて、海で水浴びをした。
本当に、のどかな島だ。
自分がタイムスリップして、映画の世界にきたような感覚。
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夕暮れ時になると、サバニに乗った人たちが島へと戻って来た。
漁の帰りや、畑作業の帰りらしい。
様々な模様が描かれたサバニはかっこ良かった。
そして、この国からずっと昔、サバニに乗って日本に辿り着いた人たちがいるのかと思うと、自分とこの島が強くつながりを持っているような気分になった。
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西の空に陽が沈むと、一気に闇がやって来た。
電気が全くない島だから、本当に真っ暗なのだ。
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ばあちゃんが夕食を作ってくれた。
ランタンをひとつつけてくれたので、その灯りの下で1人食事をした。
なんだかインスタントラーメンのような麺の入ったスープと米がたくさん。
そして、小さな魚のフライ。
暗いから、何を食っているかははっきりと分からない。
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この闇の世界では何もすることはない。
闇の世界がくれば寝る。
ただ、それだけ。
おれも、そうした。
何時かも知らないまま、眠りについた。
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teratownさん、こんばんは。
“暗いから、何を食っているかははっきりと分からない”
いいねえ、こういうの。
でもうらやましい。小島に泊まったんだね。
シアーもクランケットもピッグアイランドも行ったけど、
滞在時間はそれぞれ2時間ほど。
寺ちゃんの旅の面白さに比べたら100分の1だね。
もう一度行きたくなったなあ。
momomo さん
真っ暗な島は楽しい時間でした。
視覚が閉ざされると他の五感が敏感になるのが楽しいです。
やることはない島ばかりなので、30分いれば充分といえばそうなんですが、ゆっくりと島にいることで、味わえる楽しみや空気を満喫しました。
パプアは本当にいい国でした。
また、すぐにでも行きたいです。