家に帰ると、玄関に立派なクモの巣があった。
放射線状の中心に彼はいた。
朝、家ヲ出たときはクモの巣がなかったはずだ。
とすると今日の日中の間に、このクモの巣を作ったことになる。
彼は、1日かけてこのクモの巣を作り上げたのか、ふと思った。
彼がこのクモの巣を作っていた時間に、おれは何をしていたのだろう。
世界はどこで、何が起こっていたのだろう。
でも、彼はそんなこと関係なく、世界の中心にいた。
そんなことを思った、新月の夜。
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