町で親子の会話が耳に入ってきた。
初老の女性と35歳ぐらいの男性の話す言葉が。
おそらく親子であろう。
女性は息子らしき人に、いろいろと怒った口調で話していた。
男性は何を話すでもなく、うつむきかげんで、少しうなずいていた。
具体的な会話は聞いていないが。
かわいい子には旅をさせよというが、母親は息子にあーだ、こーだ言い過ぎるべきではない。
親子の関係だけじゃなくて、夫婦だろうと男は女に弱いと思う。
尻に敷かれると良くいうし、自分の友だち夫婦を見ていても女の方が強い気がする。
これは親子にも適応されることで、母親に強く言われると息子は萎縮する。
どんどん殻に閉じこもる。
この男性は、俺が言うのもいささか変だが、明るい感じではなく、もの静かでしめっぽい感じの人だった。
もちろん、一瞬しか見ていないし、それだけで判断してはいけないと思うが。
逆効果だ。
初老の母親は自分が話していること、言っていることが逆効果だと気づくことはないのだろうか?
女性の言っていることは間違っていない。正しいことを言っているかもしれない。
言ったことを息子がやればいいと思っているかもしれない。
でも、人間なんてそんな言われた通りにできるもんじゃない。
自分の言っていることと全く逆方向に息子を導いている、そんなことに気づいていないのだろう。
人間の心には、逆効果ということが良くある。
機械だったらAといったらAなんだが。
まあ、この女性に限らず、Aと言ったら相手はAという行動をとると思う。
普通の場合はもちろんそうだから。
でも、Aと言っても、言われた方はBとなることだってある。
そんなふうになる場合も、人間の心ならおおいにある。
人間のこころをもとにした、人間の行動ならおおいにある。
Aをして欲しい時に、AだAだと言っても仕方ない。
これは自分への戒めでもあるんだろうな。
感情的な時や、こうだと決めつけてしまった場合、逆効果になることを忘れがち。
常に自分の行ったことが逆効果を生むのではないかと気にしていたい。
そうして、周りの人と接してゆきたいと思う。
送信者 四国 |
[影もある](PENTAX K10D DA16-45mm ISO: 100 露出: 1/640 sec 絞り: f/6.3 焦点距離: 38mm)