水がきらめく、水が踊る

ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)でやっている、<「白」原研哉展>に足を運んだ。

僕の中で原研哉サンといえば、無印良品のウユニ塩湖で撮影した広告だ。愛してやまないウユニ塩湖。広告であの風景には普通出会えない。あの広告で原さんに対する注目が僕の中で決定的なものとなった。
さらに、南米の旅でウユニへ向かう途中(コパカバーナ→ラパス)のバスに乗っていた時、旅人と原さんについて話したことを思い出す。

昔の原さんに関するエントリー

そんな原研哉さんの展示。
今回は特に地下の部屋にある展示がよかった。
一言で言うならば、「水がきらめく、水が踊る」。
水が生きていた。

・ナノレベルでの撥水加工をした円形の布?を水滴が回りながら、落ちていく。

天から降り注いだ水が「透明な玉」と化し消えていく「蹲踞(TSUKUBAI)」

・布の裏から水滴が染み出てきて、文字となる。水滴が一定の大きさを超えたら、水が落ちていく
・水が流れ出て、でこぼこで水滴が細かくなり、飛び跳ねるように落ちていく。

言葉で表現するのは難しいが、こんな感じの展示があった。
水というものを、水滴で捉えることが少なかった。
水は塊として捉えることが多い。水を飲むときも、海などでも。
でも、水は塊でなくても水滴としてももちろん存在する。
そういった形を変えて存在する水。
いつもとは違った形の水を見る、新たな「水」という存在の一面に気がつく。

分かるとは、すでに知っていた物事でも新たなことに気づくことだ。
これだと決め付けた惰性の理解なんてものを壊して、新たな見方をすること。
それが分かること。
そんなことが、原研哉さんの「白」という本に書かれていた。

まさに、今回の展示が「水」を分かることだった。

送信者 座間味島'08

[水の塊](PENTAX K10D DA16-45mm ISO: 100 露出: 1/400 sec 絞り: f/7.1 焦点距離: 45mm)

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