日別アーカイブ: 2008/8/19 火曜日

「君お兄さんいる?」

ブログをしばらく書いていなかったのは、旅に出かけていたから。
どこに行ったとか、写真とかはまた別の機会に載せようと思う。

旅から戻り、駅から家への帰り道、まだ土台しかなかった建設中の家が壁も屋根も出来上がっていた。
いつも歩く道の風景の変化で、時の流れを実感しながら家に向かう。

久しぶりに家に帰り着くと、ポストには無数のチラシに混じって郵便物と不在届けがいつものように入っている。
鍵を開け、バックパックをおろして、窓を開ける。
ごろっと横になり、家に帰ってきたなと実感する。
しばらくゆっくりしてから、洗濯をおもむろに始める。

洗濯機ががんばってくれている間に、腹も減ったし飯を食いにいこうと思う。
ついでにネット代金の振込もしようと、請求書を持って外に出ることにした。

飯はうちから一番近い定食屋さん。
以前にもブログに書いた、この店だ。

いつものように、何の変わりもなく親父は店をやっていた。
席に座ると、女子のソフトボールがテレビで流れていた。
「いらっしゃい」
「豚玉定食お願いします」
いたって普通のやり取りが、いつものように行われた。

しばらく、テレビを見たり新聞を読んでいた。
僕よりも奥に座っているお客さんに中華丼を出して、調理場に戻る時、親父は僕を見て言った。
「君お兄さんいる?」
「いや、いないっすよ。」

親父は顔の表情を緩ませながら、中華鍋に向かい
「すごく似た人がいるんだけどなぁ」
と、話してくれた。

僕はヒゲがはえていたり、いなかったり、髪の毛が短かったり長かったりする。
だから、勘違いしたのかなと思いつつ、そんなことは話さなかった。

こんな些細な会話にホッとして、家に帰ったような安心を覚えた。
ああ、旅から戻ったんだな。
ここは、阿佐ヶ谷だと実感しながら、最高に楽しかった今回の旅を思い出しながら飯を食らった。

旅の一場面、一場面を思い出しながら、旅の幸せを噛み締めた。


[阿蘇のペンションのオーナーが連れて行ってくれた田楽屋さん。最高にうまかった。田楽の里@高森](PENTAX K10D DA16-45mm ISO: 1600 露出: 1/6 sec 絞り: f/4.0 焦点距離: 34mm)