日別アーカイブ: 2008/6/13 金曜日

何もない島 黒島

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石垣から波照間にかけて毎晩飲んでいて疲れた。
波照間の最後の夜も、遅くまで語り飲み、いつの間にか寝ていた。

翌朝起きるのもやっと、そんな状態で波照間島を後にした。
今日も宿に泊まる人が、港までお見送りにきてくれた。
この見送りが沖縄の島の習慣だと言う。

いったん石垣に行き、それから黒島に向かった。
もう、眠たくて船ではひたすら寝ていた。

あっという間に黒島だった。
旅に行く前から黒島は何もない。
そう友達に言われていた。

何もないからこそゆっくりできるとも聞いていた。

黒島行きの船には人がまばらだった。
やはり何もない島には人が行かないのだろうか。
さらに、どんよりとした天気だったのも理由のひとつだろう。

宿につきしばらく寝た。
それから行動開始。
ただひたすら牧草地帯を貫くまっすぐな道。
両脇には遥か彼方まで草と牛しかいない。

人もいないし車も通らない。家もない。
歩き続けても何もないことに気づきつつ、スリッパを脱ぎ大声で歌を歌いながら歩いた。
この土地と全く関係のない異質なものは僕だけだ。
あとの全ての物はずっとここにあるもの。
僕だけが完全に自由であるかのような錯覚になった。

星野道夫さんが「旅をする木」(十六歳のとき)でこう書いている。

町から離れた場末の港には人影もまばらで、夕暮れが迫っていた。知り合いも、今夜泊まる場所もなく、何ひとつ予定をたてなかったぼくは、これから北へ行こうと南へ行こうと、サイコロを振るように今決めればよかった。今夜どこにも帰る必要がない、そして誰もぼくの居場所を知らない……それは子ども心にどれほど新鮮な体験だったろう。不安などかけらもなく、ぼくは叫びだしたいような自由に胸がつまりそうだった。

まさに、こんな気持ちになった。

そんな気持ちになってきたが、雨が降ってきた。
びしょ濡れに濡れてもいいのだが、大切なカメラを持っていた。
濡れて壊すわけにはいかないので、走って帰った。
僕は完全に自由でも何でもなかったのだった。

また、宿でひと眠り。
風呂に入ってさっぱりしたら、雨が止んでいたので海へ行った。
雑草が生い茂る中からクジャクが行ったり来たりしていた。
浜でボケーっとしながら、本を読んだ。

夕食を食べ、ゆんたくをして寝た。

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