日別アーカイブ: 2008/6/12 木曜日

響きにつられ、この島に行く(波照間島)その2

前回の旅日記「響きにつられ、この島に行く(波照間島)その1」はコチラ

波照間島のニシ浜で泳いだ後は、
写真を撮ったり、浜を歩いたり、昼寝をした。
そして、夕暮れ時になり、また浜に来た。
ちょうど浜の方角に夕陽が沈むので、見たいと思っていたのだ。

三脚に望遠レンズも持って、いざニシ浜へ。
意気揚々と行ったものの、雲が厚くて夕陽を見ることはできなかった。
ただ残念な気持ちには、なぜだかならなかった。
美しい海に出会い満足していたからか、
これから続く旅の間に完璧なる夕陽にであうだろう、そんな風に思えたからだろうか。

夜は「パナヌファ」から「あやふふぁみ」に店の名前が変わったばかりの店で、同じ宿に泊まっていた人とおばぁの3人で飯を食った。
てびち(豚足の煮付け)定食とオリオンビールを楽しんだ後、懐中電灯をともしながら3人で宿に向かって歩いていると、三線の音が聞こえてきた。
おばぁはうれしそうに、「やどかりかね?」と言った。
近づいてみると、その音はヤドカリからだった。

宿に泊まっている人が10人ほどで、ゆんたくをしていた。
ゆんたくとは沖縄で「おしゃべりする」という意味らしいが、みんなの使い方を聞いていると「しゃべりながら泡盛を飲む」こんな意味に感じた。
僕も、このゆんたくに加わった。

僕がそのテーブルに加わると、「カール君だ!」と言われる。
はてさて、何のことやら。
でも、おそらく俺のことだ。
なんで「カール」なんだろう。

話を聞けば、僕が夕食を食べにいく前に、スナック菓子の「カール」とオリオンビールを買って、ゆんたくしている机に置いたからだった。
僕は外に出かけていたので時間が遅くなってしまいどの店も閉まり、夕食を食べれないかもしれないという状態になった。
そこで、売店も閉まる前にと「カール」とオリオンビールを買ってきたのだった。
そうしたら、おばぁが私も食べてないからと、「あやふふぁみ」に連れて行ってくれた。
この店も閉まっていたのだが、店の人がおばぁと仲がいいからと飯を出してくれた。

みんなからすれば、こいつは沖縄まで来て夜飯が「カール」だけかよっ。
という突っ込みを入れたくなり、「カール」ネタで1時間近く「ゆんたく」していたらしい。
何ともおかしな話。僕としては、何もしなくてもキャラが確立されてありがたかった。

それから、ゆんたくは非常に盛り上がった。
星空の下で、ろうそくを灯し、三線を鳴らし、みんなで歌う。
ビールと泡盛がその気持ちをさらに楽しくさせてくれる。
波照間島への気持ちが根強いものになっていった。

みんな、旅人だ。自分の普段の生活からは切り離され、何者でもないみんな同じ旅人。
偶然にも時と場所を同じくした旅人が語り、唄い、時をともにする。
みんなが歌えるBEGINや沖縄民謡は、さらに気持ちをひとつにしてくれた。

次の日も同じように幸せな日々が続いた。
最南端に行き、自転車で島をはしり、空港に行き、だれもいない浜でヤドカリとにらめっこしたり。
澄んだ海に心満たされ、そして夜はゆんたく。

そんな心満たされる日々が続いた。
次の行き先を決めていなかった僕は、同じ宿の沖縄フリーク(彼は沖縄に数十回来ているという)の人にオススメ場所を聞いてみた。
すると黒島ということだったので、黒島に行くことにした。

さて、次は黒島。
旅日記の続き。黒島へ。


沖縄(八重山/波照間島)旅の写真はコチラ

http://teratown.com/OKINAWA2008.html