日別アーカイブ: 2008/5/19 月曜日

食べ物を口に入れるまでの時間の大切さ

腹が減った。
何か食べたい。

そう思ったとき、机にお菓子があればすぐ食べられる。
周りに何もなくても、コンビニに行けば5分もあれば食べられる。
あたたかいものだって、3分あればラーメンが出来上がる。

食欲という欲求を満たすことが現代ほど一瞬でできる時代はない。
本来、食べ物を口に入れるまでの時間はものすごくかかった。
動物を狩り、植物をとり。
それからは農耕をした。何ヶ月もかけて作った。
そして、いつでも食べれるように保存という技術が広がった。

以前に無人島に行ったことがある。
いく前は、やることないだろうなと思っていた。
しかし行ってみたら、日が昇ってから日が沈むまで食べるためにずっと動いていた。
食料を探す、作る、食べる。また探す。

日々の生活の中で最も基本となることは食べることだ。
それが、簡単に行えるようになったから、文明は発達したし、娯楽は発達したんだと思う。
すぐに食べたいという欲求はそれほど強く、満たすために人間は努力したのだと思う。

そんな食べる行為。
僕は、今まで外食であった。
電子レンジは人にあげ、冷蔵庫の電源を切っておくほど。
食べたいと思った瞬間に食べ始め、すぐに食欲を満たしていた。
しかし、今の家に引っ越してきて、自炊をするようになった。
今までのように食べたいと思っても、すぐには食べられない。
すぐに欲求を満たすことはできない。
食べ物を口に入れるまでには時間がかかる。
でも、この時間が僕を幸せにする。
本来あった食べ物を口に入れるまでの時間。
ずっと昔の狩猟時代とは全く違う時間の長さだし、意味も違う。
とはいっても、この時間に狩猟時代の食べるまでの時間の片鱗があるような気がする。

そこにぼくは喜びを感じている。
そして感謝の気持ちを感じている。