日別アーカイブ: 2015/1/12 月曜日

食べ物が精密機械になった時代

最近の異物混入ネタ。カップ焼きそばにゴキブリが入っていたとかポテトフライに何が入っていたとか。もちろん、入っていない方がいいけど、騒ぎすぎじゃないかな。マスコミが勝手に騒いでいるだけというのもあるけど、今の時代(風潮)は少なからず、この異物混入を大きく問題視することを肯定する社会だと思う。

食べ物とは何か。自然とは何か。人間が作り出すものとの差は何か。

最近の都市化した社会では食べ物が生活から切り離されている。当たり前だが魚にしろ動物にしろ、殺して食べる。でも、その殺される現場が、我々の生活圏から遠く離れたどこかで行われ、目にしない。野菜はまだ身近で作られることも多いが、でも大半はどこかで作られて、手にするのは加工されたものだけ。綺麗に洗われて、形が整って包装されたもの。

だから、食べ物を電化製品とか精密機械、例えるならパソコンとかスマホとかと同様なものとして捉えている人たちがいる。

だから、精密機械と同様に食べ物にも故障品のないもの、寸分たがわず、完成されたものを求める。価値基準が精密機械と同じになっている。少しでもバグがあったらダメ。電化製品には1年保証とかの保証書があるが、同様の保障を食べ物にも求めているから、異物混入を大きく問題視するのだろう。賞味期限とかもその一部。

人が作った機械とかプログラムはひとつバグがあると上手く動かないが、自然界のものはバックアップ回路というか、ゆらぎやブレを考慮されていて、多少違っていてもなんとかなる仕組みなのだ。なのに、精密機械と同じようにひとつでもバグがあると、食べ物もダメとなる。それが価値基準になっている。だって、魚とかは生き物だから、固体によって大きさも違うし肉質も違う。牛も豚も。人間の顔や背丈、筋肉のつき方が違うのと同じ。食べても死ななきゃOKじゃんとか、それは言いすぎたとしても、特に体に害がなくて、そこそこ食べれる味ならいいじゃんという基準でもいいと思うんだよな。

フランチャイズチェーン店とか工場で作られた食品は、まるで精密機械に求める価値基準のようになっている。スーパーに並ぶ肉や魚も、どんどんそっちに近しい基準に近寄っていくのだろうか。

食べ物は精密機械じゃないんだよ。異なることが、自然なんだし、それが食べ物なんだよ。

送信者 パプアニューギニア2011

http://teratown.com/blog/2008/05/19/ueoyeaethiethcithoiacauu/

http://teratown.com/blog/2007/09/29/ueecaecaee-aeeaa/

無人島で食べるためにかかった時間や命の食べ方という映画を思い出した。

送信者 パプアニューギニア2011