月別アーカイブ: 2011年8月

みんなに愛されるということ

阿佐ヶ谷と言う町に、
ワンという中華料理屋がある。
南阿佐ヶ谷駅からすぐにあるけれど、
2階と言う立地から馴染みのお客さんが多く通う。

この店を知ったのは2年ぐらい前のこと。
1階の階段あたりにあった地味な黒板を見て、
阿佐ヶ谷に引っ越して来たばかりの友達と入った。

店主のワンさんの笑顔、気だての良さ、そしてひたむきさ。
もちろん、料理の味は抜群で、どんな料理もうまい。
青椒肉絲、餃子、ピクルス、チャーハン。
いつもこの店に来ると食べ過ぎてしまうほど。

そして、お会計をすると、ビックリするほど安い。
申し訳ない気持になるほど。

ランチも営業し、夜中の2時まで店を開ける。
一生懸命に、本当に一生懸命に店を切り盛りするワンさん。

そんな、ワンさんが中国の福建省に戻ると言う。
そして、今日がワンさんの味を楽しめる最後の日。

9時前に店に行ったときは、お客さんで溢れかっていた。
ちょうど、お客さんが帰る所で、僕たち四人は席に着いた。

今日もうまい料理が次から次へと。
みんな、底なしのように食べ続ける。

お客さんは入れ替わり立ち替わり。
帰って行くお客さんは、
ワンさんにプレゼントを渡したり、
抱き合ったり、
写真を一緒に撮ったり、
連絡先を交換したり、
ケーキをプレゼントしたり。

それぞれの形で、気持を伝えていた。

ワンさんは皆から愛されていた。
それは、ワンさんの人柄。

お客さんにおいしい料理を、
お腹いっぱいに、
心地よい空間で、
安く、
食べてほしい。

そんなワンさんの思いが詰まったお店。

最後の日は、食事も飲み物も常連さんに無料でサービスするというのも、
ワンさんのお客さんを本当に思う気持が表れていたのだろう。

今日のワンさんを見ていて、
本当にみんなから愛されるということを知った気がした。

送信者

もてる全てを捧げた挑戦者たち

UTMB
ツールドモンブラン
モンブランをぐるっと1週、100マイル

トレイルの景色は美しい
もちろん自然は厳しい

そして挑んでいる選手の表情がなんといっても清く美しい
最後に迎える、ゴール

ゴールシーンは格別だ
込み上げる歓喜
張り裂ける感情

もてる全てを捧げた挑戦者たち

いつの日か、自分も挑戦者になりたいと思う

ロードバイク修理メモ~ボトルゲージの台座~

何度も書いているけれど、来週の日曜日に佐渡のトライアスロンがある。
それが、なかなか気合いの入った距離で、こんな感じ。

佐渡トライアスロンAタイプ
スイム:3.8キロ
バイク:190キロ
ラン:42.195キロ

初めてのトライアスロンのロング大会になる。
今まで出ていた、オリンピックディスタンス(スイム1.5km、バイク40km、ラン10km)やそれよりちょっと長いミドルとは訳が違う。
日本国内では最長のレースだし、鉄人レースと呼ばれるアイアンマンよりも少しだけ長い距離。
そこで、自転車をちょこちょこいじって、大会に備えていた。
そのひとつがDHバーの取り付けであり、ボトルゲージの追加だ。

ボトルゲージとは、自転車にドリンクボトルを取り付けるホルダーのこと。
もともとボトルゲージは1つ取り付けてあった。
けれど、バイクが190キロと長く8時間とか長ければ9時間ぐらいかかる。

そこで、もう1つボトルゲージを追加して、ドリンクボトルを2本つけて走ろうと思った。
ボトルゲージはダウンチューブとシートチューブにそれぞれ着ける。
ダウンチューブとは自転車のハンドルとペダルを結ぶ斜めのフレーム部分。
シートチューブはサドルとペダルをつなぐ垂直のフレーム部分。

ボトルケージはフレームにネジ(ボルト)で止める。
フレームにメス側(台座)が着いているので、そこにボトルケージをボルトで固定する。

このダウンチューブの方に新たにボトルゲージを取り付けようとしたら、斜めに入ってしまったらしくボルトが抜けなくなった。
アーレンキー(六角スパナ)でねじって、抜こうとしたら強かったらしく、台座がフレームと乖離してしまった。
ボルトを回すと、フレームに着いている台座(メス側)も一緒にクルクル回ってしまう。
あれれ、困った。

これじゃ、ボトルケージが取り付けれない。
そこで、自転車を買った阿佐ヶ谷のフレンド商会に。
パーツやメンテをいつもお願いしている。
しかし、フレンド商会では修理できないと言われ、メーカー送りと。。。

佐渡トライアスロンが再来週に控えていたので、メーカー修理に出す訳にもいかない。
諦めて家に帰った。
しかし、諦めきれるはずがない。
夏の炎天下で8時間も9時間も自転車をこぐのだ。
水分は充分にとりたい。
それが、目標の完走できるかどうかの分かれ道。

いろいろとネットで調べる。
どんなキーワードで探すかも分からないので。
何度も何度もキーワードを替えて、検索。
すると、Q&Aサイトで質問している人がいた。
どうやら、台座を削るなり何なりして、フレームの下に落としてしまう。
落とした台座はペダルをはずして取り除く。
その後、フレームに新しい台座を取り付けるという作業らしい。

修理の仕方は分かったが、俺はそんな工具をもっていない。
どこか修理してくれる自転車屋を探さねばならない。

すると、アートスポーツのサイクル館のブログに過去に修理したとのことが書かれていた。
写真付きで、ほぼ同じ状況の自転車だったので、これはいけるかもと。
とりあえず電話をして、聞くとアートスポーツで買った自転車じゃなくてもOKとのこと。
まずは見ないと分からないので、もって来てくださいと言われた。

そこで、土曜日の朝一番でチャリをこいで上野まで。
ちょうど週末にバイクに50キロぐらい乗って最終調整をしたかったので良い距離だ。
店の開店と同時に入って、見てもらうと、出来ないと言われてしまう。

昔は修理できたけれど、その修理していたメカニックの方が店をやめて独立されたそうだ。
その独立した方が、自分でもっていた工具で修理していたので、その工具がアートスポーツにはないとのこと。
ガーン。どうしよう。悔しい。

でも、店員さんが独立した方の新しい店を教えてくれた。
浅草に近い所でやっているらしい。
住所とアクセスの仕方をプリントアウトしてもらって、浅草に向かう。


MATTINO(マティーノ)という店の朝倉さん。

http://www.biciclettadimattino.com/

店に入り、事情を説明する。
すると、「まずは、やってみましょう」と心強い言葉。
ありがたい。

今、工具がないんだけど、と。
また、ピンチかと思ったが、工具を買いに行って来るよと。
でも、それだと時間がかかっちゃって渡すのが明日以降になるけど。と。
うーん、悩ましい。
と、まずは今ある工具でやれるだけやってみて、ダメなら買いに行くよと。
メカニック魂。職人魂。うれしい。

まずは、斜めに刺さったボルトを抜き取る。
続いて台座を削る。
丁寧に削って行く。
ある程度削れたら、ペンチみたいなので台座をちぎり取る。
ある程度台座が小さくなったら、フレームの中に台座を落とす。

それから、クランク部分をはずして、フレームの中の台座を取り除く。
また、クランクを着け直す。

あとは、フレームに台座を打ち込む。
ステンレスの台座を着けて頂いた。
それで完了。

たぶん30分ちょっとで完成した。
しめて4200円。

メーカー修理なんかに出したら、自転車の送料とか含めて2,3万は最低でもいくだろうし。
佐渡のトライアスロンに間に合ったし、本当に感謝。

やっぱり、職人魂ってすごいな。
これから、何かあったらMATTINO(マティーノ)の朝倉さんにご相談しようと思う。
信頼できるメカニックの方が見つかるというのは安心できる。

送信者 ドロップ ボックス

参考URL

MATTINO(マティーノ)の朝倉さん
http://www.biciclettadimattino.com/

ボトルケージ台座の修理方法
http://okwave.jp/qa/q6550280.html
http://oshiete.goo.ne.jp/qa/4912480.html

アートスポーツのサイクルで過去に修理したときのブログ
http://annexcycle.exblog.jp/10700426/

パプアニューギニア 旅の概要

パプアニューギニアに行った旅の概要です。

パプアニューギニアへ個人旅行で行く人がかなり少ないらしく、行く前にネットで調べてもほとんど情報が出てきませんでした。

聞いてみると日本人は年間2000~3000人程度で、ほぼツアー旅行者のようです。
その内訳は半分ぐらいが戦争の慰霊で、残りはダイビングツアーが多いとのこと。

町中を歩いていて日本人含め外国人旅行者に会うことはありませんでした。そりゃ、ネットに情報を残す人が少ないなーと。

一方で、パプアニューギニア(PNG)は文化も人も自然(山も海も川も)魅力的なので、行く価値はかなり高いです。
そこで、使えそうな情報をまとめておきました。
いつか、誰かが行く時の参考になれば。


大きな地図で見る

◆スケジュール
2011年
8/10 成田発(エアーニューギニの直行便)
8/11 ポートモレスビー着。国内線に乗り換え ポートモレスビー発 マウントハーゲン着 
8/12 Paiya mini show @paiya (パイワ村)
8/13 Mt. Hagen show @Mt. Hagen(マウントハーゲン)
8/14 Enga Festival @Enga(エンガ)
8/15 マウントハーゲン→マダン バス移動15時間ぐらい
8/16 シアー島
8/17 クランゲット島
8/18 ハヤ村
8/19 ダイビング Pig島付近 @マダン
8/20  マダン発 ポートモレスビー着 14:20 PORT MORESBY発 成田着 19:55

◆アクセス

成田→ポートモレスビー
AIR NIUGINI ニューギニア航空(PX 055)
11年08月10日(水)21:25 NARITA INT`L
11年08月11日(木)05:00 PORT MORESBY

ポートモレスビー→マウントハーゲン
AIR NIUGINI ニューギニア航空(PX 180)
Departing at Thu, 11 Aug 2011, 09:10 Port Moresby
Arriving at Thu, 11 Aug 2011, 10:10 Mount Hagen
エアーニューギニのサイトで購入

マダン→ポートモレスビー
AIR NIUGINI ニューギニア航空(PX125 )
From:Madang Sat,20 Aug 2011, 07:20
To:Port Moresby Sat,20 Aug 2011, 08:30

ポートモレスビー→成田
AIR NIUGINI (PX 054)
11年08月20日(土)14:20 PORT MORESBY
11年08月20日(土)19:55 NARITA INT`L

◆国内交通
長距離は主に飛行機。(飛行機料金は日本と同じぐらい)
ハイランド地方は道路があるためPMVとよばれる乗合バスがある。
旅慣れている人であれば、気をつければPMVでも移動可能。
道は凸凹なので、それなりの覚悟は必要。
奥地には小型飛行機を利用するのが一般的。

◆予算
合計 27万円程度
日本パプアニューギニア往復チケット 14万5千円ぐらい(航空券 108,000、サーチャージ27780 など)
ポートモレスビー→マウントハーゲン航空券 1万7千円ぐらい(ニューギニア航空のサイトで購入)
マダン→ポートモレスビー航空券 2万円ぐらい(現地のニューギニア航空のオフィスで購入)
滞在費:8万円(宿泊費、食費、バスの移動費、ダイビング、現地ツアー参加費など含む。)

◆レート
1キナ=38円
(両替のコストとか考えて、1キナ=40円)

◆両替
ポートモレスビーの空港で両替可能。日本円も問題ない。
しかし、町中では円は無理。かつ両替にかなりの時間がかかったり断られることも。

◆物価
日本とほぼ同じ。
例:コーラ120円(3キナ)
  メシ 600円(15キナ チキン、ポテトフライ、ジュース)
  宿泊2000~4000円/泊(ゲストハウス)
  露天のカウカウ(さつまいも)40円(1キナ)
  バス(マウントハーゲン→マダン)2000円(50キナ)
  ポートモレスビー→マウントハーゲン国内飛行機 1万7千円

◆旅行者
かなり少ない。日本人は年間2000~3000人程度
ほぼツアー旅行者。
半分は戦争の慰霊で、残りはダイビングツアーが多いとのこと。
街中で日本人含め外国人旅行者に会うことはない。

◆治安
スリなどは多く、大きな町は気をつける必要がある。
彼らのような窃盗集団はラスカルと呼ばれている。
方法としては、複数人でボコボコにするか、PNGの人が持っているナタみたいなので切りつけるみたい。
ただ、それなりの国を旅していて、慣れていれば防げる。
夜は人がほとんどいないので出歩かない方がベター。
まあ、娯楽がないので出る意味もない。
田舎は治安が悪くない。

◆人
スリなどはいるが、ほとんどの人はとてもフレンドリーでとても優しい。
カメラを持っていると、俺を写真に撮ってくれと言ってくる。
かなり大人も子どもも無邪気な印象。

あと、男の体格はほぼ全員マッチョでガタイがいい。
かつ肌が黒く、髪の毛が剛毛。
腰にはナタみたいなナイフを持っている人が多い(ココナッツなどを切るため)
だから、見た目の印象は怖い。が、優しい人が多い。

◆ライフスタイル
仕事は農業が中心。(自給自足)
しかし、働いている人は少ない。
町から少し離れたブッシュの中に家があり、9時ぐらいに町に来る。
町では特に何もせず、ぶらぶらして人と話している。
夕方5時か6時ぐらいにまた家に戻る。
暗くなったら町に人は皆無。
映画、カフェ、ショッピングなど娯楽というものは一切ない。

◆平均年齢
19歳。
町中にも子どもが非常に多い。
義務教育はない。

◆食事
コーラをよく飲む
酒に弱い人が多く、一般的にあまり飲まない
ヤムイモ、タロイモ、カウカウ(さつまいも)などの芋を煮たものが中心。
野菜は人参、キャベツ、ブロッコリーなど。
落花生を生で食べる人が多い。
パパイヤ、ココナッツ、柑橘類などのフルーツも豊富。
鶏肉、豚肉を主に食べる。
海近くの町は魚も食べる。

旅行者が安く食べるのは、KAIBARと呼ばれる店。(街中にある売店?みたいな食事する場所)
ここではフライドポテト、フライドチキン、揚げパン、豚や牛、ラムの煮込み、ライスなどがある。
ポテト、チキン、ジュースのセットで15キナ(600円ぐらい)

飲み物はコーラをよく飲む。ファンタのパイナップル味も。俺は水中心だったけど。

あと、ビートルナッツ(ブアイ)というものを常に噛んでいる。
赤というかオレンジ色っぽくて、町に吐き捨てられている。

◆宿泊
高級ホテルは数万円するみたい(泊まってないから分からないけど、設備はよいらしい)
ある程度の町なら、ゲストハウスがある。
1泊50キナから100キナ程度(2000円~4000円)
設備は宿により異なるが、ベッドのみが多い。トイレ、シャワーがつくと80キナ以上な感覚。

◆天気
ハイランド地方(ハーゲン、ゴロカ)などは8月でも涼しい。
昼間に太陽を浴びると暑いが、朝夕は長袖がマスト。
海岸沿いになると一気に蒸し暑くなり半袖と短パンでOK。

昼間は晴れていることが多いが、夕方から早朝にかけて雨が降ることが多い。

◆祭り
祭りはシンシン(英語のsingがなまった)と呼ばれ、各地で行われる。
結婚や歓迎などの際に歌い踊られる。
太鼓や笛などの楽器を使い、音楽に合わせて踊る部族も。
木の実を染料にして顔にペイントしたり、ココナッツの葉、鳥の羽などを身にまとう部族が多い。
一方で、体を黒く塗ってお面をかぶり、ゆっくりと歩くだけの部族(例:アソロ集落のマッドマンなど)も
各地の部族がそれぞれのスタイルのシンシンを披露するのがマウントハーゲンショーなどのショーになる。

今回の旅ではハイランド地方のパイワ村のショー、マウントハーゲンカルチャーショー、エンガ州のエンガフェスティバルに参加。

◆言葉
国民の4割ぐらいは英語を使える感じがした。旅は困らない。
また、800近い部族が降り、800近くの言語がある。
そこで、ピジン語という共通言語が標準語とされている。
このピジン語は英語と同じ部分も多い。

◆時差
日本より1時間進んでおり、日本が正午の時、午後1時となる

◆郵便
日本までの海外郵便(絵はがき)は7キナ
ちなみに絵はがきは町中に売っていない。
高級ホテル内にお土産屋があり売っている。
あとポートモレスビーの空港にあるので、到着してすぐに買うのはあり。
(お土産は買う店は町中に全くない。)

◆ネット
ネットカフェはほとんどなかった。大きな町に1ヶ所あるかないか。
かつネットカフェがあっても回線が遅い。
1時間15キナ(600円)

◆電気
240ボルト、50ヘルツで、プラグは一般に「Oタイプ」と呼ばれる「ハの字」二股形、3つ穴式でオーストラリアやニュージーランドと同じ。
停電は経験しなかった。
ただ、島などには電気が通っていないところもあり、暗闇ライフ

◆虫
セピック川の周辺に行かなければマラリアのリスクは高くはない。
しかし、虫は多いので虫除けやムヒなどがあるとよい。

念の為に日比谷クリニックでメファキン(マラリア予防薬)とウルトラソンという日本では買えない強い虫除けクリームを購入。
メファキンは週に1回飲む(行く前週から飲み、帰っても4週飲む。6錠)6000円ぐらい。
ウルトラソン'(DEETが30%以上)は2500円ぐらい。

その他、マラリア対策
ハマダラカは黒い色を好み、夕方から夜明けにかけて吸血。夜間や睡眠時に注意。
長袖、長ズボンを着用する。特に夜間は明るい色の衣服。
皮膚の露出部には虫除けスプレーを使用する。
蚊取り線香、虫除けベープも効果的
網戸や蚊帳を使用する

◆服装
半袖、短パン、サンダルが基本
寒いときはTシャツに長袖、長ズボン。ソックス&靴を履いた。

◆保険
いつも通り損保ジャパンの一番高い奴に入っていった。

◆ビザ必要
空港でもビザは取得可能  100キナ=4000円
東京の大使館でも取得可能2000円
http://www.png.or.jp/nihongooct%2022000/visanihon.htm

◆ガイドブック
LonelyPlanetが便利
(パプアニューギニアの地球の歩き方は販売されていない)

送信者 パプアニューギニア2011

◆日記
・現地からのエントリー

【お知らせ】パプアニューギニアに行ってきます

【お知らせ】パプアニューギニアに行ってきます

From Papua new guinea

ただいま from PNG

・旅への思い
どこでもドアは使わない

・写真
主だった写真

・旅日記はこちらから
【PNG紀行1】未知の国パプアニューギニアへと舵を切る

【PNG紀行2】日常から非日常の扉をあける日

【PNG紀行3】祭りの始まり

【持ち物】

・現地に行って何がしたく成るか分からないので、山登り、セピック川下り、海などに対応できるように荷物を持って行った。
パスポート
パスポートコピー×2、
パスポート用の写真×2
航空券(引換券)往復分、Eチケット3部
旅行保険手帳
クレジットカード
クレジットカード番号を控える、紛失連絡先
財布×3(ポーター、バッドボーイ、100円財布)

ドルキャッシュ
長袖(忍野トレイル)
ももひき(タイツ)
長ズボン(ジップオフパンツでハーフパンツにもなる)
短パン
雨具など長袖(薄っぺらいウィンドブレーカー)
帽子
メガネケース
予備の眼鏡
コンタクト(ダイビングなどに便利)
下着(靴下×2)
Tシャツ×2(速乾性のシャツ)
トランクス×2
マスク
薄い軍手
バックパック
安全袋(首から提げる)
安全袋(腰に巻く)
洗面用具(歯ブラシ、歯磨き粉)
綿棒
固形石鹸(洗濯用)
薬(風邪薬)、下痢止め(正露丸)、胃薬、リンデロン、ムヒ、虫除け、マラリア予防薬、高山病の薬
バンドエイド(バイオバンド)
タオル×1
ティッシュ×3
ウェットティッシュ
爪きり
一眼レフカメラ(充電器、変換プラグ、メンテナンスセット)
コンデジ(充電器)
変換プラグ
デジカメSDカード4枚
SDカードケース
ヘッドライト(ジェントスの安い奴)
ヘッドライトの予備電池
小さいノート持ち歩くよう
大学ノート 日記を書くよう
筆記用具(ノート、ボールペン、世界地図1枚、文庫本、英語)
旅行ガイドブック(ロンプラ)
メールアドレス、住所などのメモ(絵はがきを送るため)
南京錠、ワイヤーの鍵100円鍵
ビニール袋×5、
圧縮袋×1
メッシュ袋(洗面具などを入れるため)
腕時計(安い奴)
電卓
旅行に関する注意事項を印刷したもの(外務省の安全情報)
非常食としてキャラメル
切符など入れるクリアファイル
デオドラントボディータオル(使い捨て)、
水着とゴーグル
運動靴(安い奴)
マラリア予防虫除け塗り薬(ULTRATHON DEET34.34% 日比谷クリニックで処方2500円)
マラリア予防薬(メファキン、日比谷クリニックで処方1錠950円)
iPod
薄いブランケット(寒さ対策、ダニ対策。シュラフカバーでもOK)
ペットボトルorプラティパス
トイレットペーパー
ダイビングライセンスカード
虫除け(持ち運びベープ、強力なやつ)
キンカンなど塗り薬協力
小さな三脚(ハーゲンショーの動画を撮影する時に使う)
スリッパ

どこでもドアは使わない

太陽が西の空に沈み、夜がやってきた。
旅先で知らぬ町を目指しているとき、
暗くなるといつも少しの不安が襲う。
いくら旅を重ねても変わらない気持ち。
今夜も無事に宿が見つかるだろうか。

送信者 パプアニューギニア2011

僕らはRum Hwyを走っていた。
どこまでも続く、サトウキビ畑を。
すでに10時間以上バスに乗っている。

この国に、こんなにも平地があって、
そこに商業的な発想で作られたサトウキビの畑が永遠に広がるとは。
今まで見てきたこの国の地形、
そして何よりも人々の性格や行動からは結びつかない風景だった。

広漠な畑のちょうど間ぐらいに、
大きなサトウキビの精製工場がたっていた。

そんな一直線の道を引き裂くように飛ばしている時、彼は聞いてきた。

送信者 パプアニューギニア2011

それまでにも既に、どこの国から来ているか、
ここに来る前はどこにいて、この後はどこに行くか?
旅人が聞かれるいつもの質問をひとしきり聞かれていた。

おもむろに、「名前は何だ?」と。
「ケン」だと答えた。

本当は「タケシ」なんだけれど、
旅のときは、最初の頃に「タケシ」と言って、
聞き取ってもらえない場合は、
「ケン」と名乗るようにしているのだ。

パプアニューギニアの人にも「タケシ」は慣れない発音だった。

すると、彼は一瞬、時が止まったような表情をした。
俺も「ケン」だよ。

そう、同じ名前だったのだ。
彼はいつもより柔らかく微笑んだ。

送信者 パプアニューギニア2011

ケンは乗り合いバスの客引き兼料金回収の仕事をしている。
パプアニューギニアのバスは、どこでも乗り降り自由。
空席が出たら新たなお客さんを探して、席がうまったら出発する。
だから、常に客引きが必要になるから、バスに一緒に乗っている。

そんな彼が話しはじめた。

「バスに乗ってくれてありがとう。」

今さら、何かと不思議になったが、
こちらこそ「ありがとう」と。

送信者 パプアニューギニア2011

彼は続けた。

「観光客はバスに乗らない。
 乗り合いバスには乗らない。」

「治安が悪いからとか。
 到着時間が分からず不便だからという理由で。」

「でも、ケンはバスに乗ってくれている。
 だから、うれしいんだよ。」

「君は、本当のPNGを見ている。
 PNGのインサイドを見ている。」

「たぶん、日本とは全く違うと思う。
 それがPNGのあるがままの姿なんだ。」

「これはケンにとってのライフタイムエクスペリエンスだよ。」

俺は、とてもうれしかった。
わざわざ俺がバスに乗る理由をケンは感じとってくれていた。
それを共有できていたことがうれしかった。

そして、ケンという男の感性に脱帽した。
自分がなりえい立場の人間の感覚をここまで理解しているとは。

もちろん旅先では、祭りも見たいし、美しい自然、歴史的な建造物などの名所も見たい。
回りの人に旅する理由を聞かれたら、それらの場所に行きたいと答える。

でも、極論を言ってしまえば名所が見たい訳じゃない。
その国のありのままの姿を見たい。
それは、自然であり、文化であり、人々の性格であり。

俺の存在が限りなく小さくなって、この国の人がいつも通りに生活しているさまを、見て感じたい。
まるで、覗き穴から彼らの日常をこっそりと見ているかのように。
それには日本人同士で群がらない方がいいし、飛行機やツアーよりも現地の人と同じ交通手段がいい。
だいたいの国ではそれがバス。

バスの中はどこも、その国そのままだ。

じいちゃん、ばあちゃん、赤ん坊、おっさん、おばさん。
みんなが乗っている。
現地のラジオや音楽がガンガン流され、
なぜか大きな麻袋を持ち込む人がいて、
ペチャクチャ何かを食べて、ゴミを床に捨て、
みんなで大笑いをして。

一方で、飛行機の中はどんな国でも、先進国のようだ。
みんなそれなりの服装をして、
静かに決まった席に座り、
金持ちだけがのる。

バスの中はどこも、その国そのままだ。

そして、
どんな風に地形が変わるか、
人々の顔が変わるか、
性格が変わるか、
植物の植生が変わるか、
気温が変わるか、
食べ物が変わるか、
文化が変わるか、
それらの変化していく過程を五感で味わえる。

だから、バスで移動したい。
陸を移動したい。
歩きや、自転車でもいい。

人に、自然に触れ合いながら移動して行きたい。

名所ごとをただワープして見に来た訳じゃない。

僕はどこでもドアが目の前にあっても、旅ではどこでもドアを使わない。

そう決めている。
旅をするために。

送信者 パプアニューギニア2011