カタチが作られていく

なんだかもう分からないけれど、もう1人友達がおなじ便で小笠原に向かうらしい。
いったい何人の友達が、同じ船に乗り合わせて25時間を共にするのだろうか。
友達と偶然一緒に乗り合わせるのは、イランに向かった飛行機以来だろうか。

僕は偶然の再開が多いと思う。
偶然すぎる偶然が必然かとも思える程に。

パナリ島で会い、連絡先も知らない人に1年後に悪石島で会う。
ペルーとボリビアで偶然数回会い、3年後ぐらいに浅草でばったり会う。
パナリで会い、八重洲ブックセンターで出会う。
全員、名前も知らないし、連絡先も知らない人だった。

奈良で交差点を歩いていたら、ばったり会う。
高校の時に東京に行った。中学が同じだった友達と偶然同じ車両に居合わせた。
越後つまりトリエンナーレに行く時に立ち寄ったサービスエリアで、花火を見に行く友達とばったり会う。

言い出せばきりがないほどある、偶然の再開。

そう考えると、その時は気づかなかっただけで、同じ船に乗っている、飛行機に乗っている、電車に乗っている、同じバスに乗っている、もちろん同じ場にいた友達が何人もいたのだろう。
そして、未来の友達とも過去に同じ場所にいた可能性だって、おおいににあるのだろう。

僕はこうして人に出会い、本に出会い、好きなことに出会い、僕が作られてきた。
そしておそらくこれからも。

小笠原に持っていく本を決めるため、家に溢れかえるほんの中から選び出した。
一冊はクジラが見る夢 池澤夏樹
開口一番 開高健
偶然の音楽 ポールオースター

それから、駅の近くにある本屋に行った。
「愛」という言葉を口にできなかった二人のために 沢木耕太郎
トゥルー・ストーリーズ ポール オースター

本屋で旅で読みたい本を探す。大きな意味で旅で出会った作家の本を。また旅で本を読みさまざまな経験をする。そして、また自分が何らかの形を持ち始めるのだろう。

送信者 ドロップ ボックス

旅をして、作家に出会い、本に出会い、好きなことに出会い、そしてまた本と旅に出る。

クジラが見る夢

持っていく本が決まれば、出かける準備は終わったようなものだ。

世界中でいちばん会いたい人に、また会えた

8 thoughts on “カタチが作られていく

  1. teratownさん、こんばんは。

    ポール・オースター、好きなんだね。
    アメリカはあまり好きじゃないけど、
    アメリカの作家の作品は好きで、
    フィッツジェラルドやスタインベックなんかはよく読んだよ。
    コーネル・ウールリッチの格調高いミステリーは、
    いま読んでもぞくぞくしてしまうね(翻訳者もすごい!)。

  2. ポールオースターと池澤夏樹、わたしも好きです!
    気をつけていってらっしゃい。
    楽しい出会いがありますように。

  3. teratownさん、利尻のポン山です。
    開口健、沢木耕太郎大好きな作家です。
    前に飛行機から降りたら機内に本を忘れたことがありました。
    その本が沢木耕太郎の「「愛」という言葉を口にできなかった二人のために」でした。空港カウンターで機内に本を忘れた旨を告げると、ほんのタイトルを確認させてくださいといわれたとき、恥ずかしくてこのタイトルを口にできなかったのを思い出しました。「沢木耕太郎の本です」でかんべんしてもらいました。
     くれぐれも忘れないように。

  4. teraちゃん、こんにちは!

    突然ですが、↑ ポン山さんのお話、ちょっと面白い^^
    沢木耕太郎の「「愛」という言葉を口にできなかった二人のために」
    タイトルの響きが素敵。私も読んでみようかなって思います。

    私は、海外旅行に行くときは必ず村上春樹の「遠い太鼓」を
    持って行きました。
    もう人に見せられないくらいにボロボロ^^;
    持っていく本は旅の一部ですよねー。

    小笠原旅行記、楽しみにしていまーす♪

  5. momomoさん

    アメリカは僕も好きじゃない部分も好きな部分もありますが、オースターなど個人が作り出すものには大好きなものもあります。

    コーネル・ウールリッチは読んだことないので、今度読んでみようと思います、

  6. reikoさん

    こんばんは。
    オースターに池澤さんが好きなんですね。
    何か2人に根底を流れる共通項があるような気がします。

    小笠原はとてもたのしい旅になりました 。

  7. ポン山 さん

    利尻に行かずに、小笠原に行ってしまいました。。。
    「「愛」という言葉を口にできなかった二人のために」を読まれたのですね。
    僕もこの本をタイトルを見て、即買いしました。

    確かに、このタイトルを言うのはちょっと気恥ずかしいかもしれないですね。

  8. ai さん

    ぜひぜひ読んでみてください。
    映画の評論だけに止まらず、とても興味深く読むことが出来ます。

    村上春樹いいですよね。
    「遠い太鼓」は読んだことがなかったので、次の旅の時に持っていこうと思います!

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